近づく側から足元が崩れ地上に舞い落ちてしまいそうな恐怖にも
切断された思考回路を無理やり起こして窓に寄ってみる。
最上階の窓から見た地上は、すべてが無かったことのように鎮まり
色と呼べない暗黒が広がるだけだった。
残りの五感の1つが直ぐに火の気を感知した、・・・逃げなければ・・・・。
「ひめっ?よし姫っ!!」
完全に押し殺された彼女の気配を深い闇の中で探る。
まさか、を打ち消し
扉が壊れたのか穴が開いたクローゼットに検討をつける、
手を突っ込むと確かに長毛に触った、心臓が早鐘のように打ち鳴る。
大丈夫生きている。
しかし怖れた彼女は更に奥で蹲ってしまう。
「ダメだキャリーバッグが要る!」
キャリーバッグは玄関に近い部屋に置いてあるはずが
廊下を隔てるドアが倒れて前を塞ぎ進めない。
怯んだとき、今思えば奇跡のような事が起きた。
扉が外れたクロークから散乱した物の1つが足元に触る・・・、懐中電灯だ。
怒り狂ったように鳴り響く非常ベルの音が焦りを恐怖に代える。
落ち着いて落ち着いて、と自分に言い聞かし
奪うようにしてキャリーバッグを手にしてからは手段を選ばず、
彼女の長毛を掴み力ずくに引き寄せ、すかさずバッグに押し込めた 。
切断された思考回路を無理やり起こして窓に寄ってみる。
最上階の窓から見た地上は、すべてが無かったことのように鎮まり
色と呼べない暗黒が広がるだけだった。
残りの五感の1つが直ぐに火の気を感知した、・・・逃げなければ・・・・。
「ひめっ?よし姫っ!!」
完全に押し殺された彼女の気配を深い闇の中で探る。
まさか、を打ち消し
扉が壊れたのか穴が開いたクローゼットに検討をつける、
手を突っ込むと確かに長毛に触った、心臓が早鐘のように打ち鳴る。
大丈夫生きている。
しかし怖れた彼女は更に奥で蹲ってしまう。
「ダメだキャリーバッグが要る!」
キャリーバッグは玄関に近い部屋に置いてあるはずが
廊下を隔てるドアが倒れて前を塞ぎ進めない。
怯んだとき、今思えば奇跡のような事が起きた。
扉が外れたクロークから散乱した物の1つが足元に触る・・・、懐中電灯だ。
怒り狂ったように鳴り響く非常ベルの音が焦りを恐怖に代える。
落ち着いて落ち着いて、と自分に言い聞かし
奪うようにしてキャリーバッグを手にしてからは手段を選ばず、
彼女の長毛を掴み力ずくに引き寄せ、すかさずバッグに押し込めた 。