アタシは1度だけ「電車」に乗ったことがある。
まだミルクを飲んでいた頃であったから
事態は解らないも
心細さから主のTシャツに爪を立てたまま、
けしてキャリーバッグの中には戻ろうとしなかった。
アタシが揺られたことのある、その路線を主が使う時刻は
若干にラッシュを免れているらしいのだが、
「女性専用車両」での席取り合戦は避けられないようだ。
中でも1人強敵がいるらしく、
主としては、その強敵だけには負けたくないのだそうで
勝つべく車内に滑り込むのだと聞く。
年の頃でいえば主の半分、とまではいかなくても
ひと回りはお嬢さんに見えるようで、
それが闘志を燃やす理由なのかもしれない。
強敵と呼ばれるだけのことあって、かなりの腕の持ち主らしい。
一昨日のこと、予想外の「肘鉄の技」をかけられた主は
寸前のところで敗れるところだったようだ。
「肘鉄の技」は反則である。
まったく侮れない相手だ。
主は密かに強敵を「大仏」と呼んでいる。
「女性専用車両」とは結構激しい車両でもあるということだ 。
まだミルクを飲んでいた頃であったから
事態は解らないも
心細さから主のTシャツに爪を立てたまま、
けしてキャリーバッグの中には戻ろうとしなかった。
アタシが揺られたことのある、その路線を主が使う時刻は
若干にラッシュを免れているらしいのだが、
「女性専用車両」での席取り合戦は避けられないようだ。
中でも1人強敵がいるらしく、
主としては、その強敵だけには負けたくないのだそうで
勝つべく車内に滑り込むのだと聞く。
年の頃でいえば主の半分、とまではいかなくても
ひと回りはお嬢さんに見えるようで、
それが闘志を燃やす理由なのかもしれない。
強敵と呼ばれるだけのことあって、かなりの腕の持ち主らしい。
一昨日のこと、予想外の「肘鉄の技」をかけられた主は
寸前のところで敗れるところだったようだ。
「肘鉄の技」は反則である。
まったく侮れない相手だ。
主は密かに強敵を「大仏」と呼んでいる。
「女性専用車両」とは結構激しい車両でもあるということだ 。