6度目のMRI

カレンダーを見るたびに気が重くてならない。

世の中がイヴ、クリスマスと12月の煌びやかな行事を終えて
一気に年の瀬に向かう気ぜわしい12月26日午前11時よりMRI検査が予約されている。


入院中にMRIを撮ったのは、
2月26日/2月27日/2月29日/3月5日の計4度。

私の場合3日連続で脳動脈形成術を受けたこともあって
アンギオの苦痛、アンギオ後の拘束の苦痛に比べれば
検査中の騒音は確かにいただけないが、パニックに陥るほどの精神的な負担はないものと思っていた。

ところが。
退院後3月29日撮影した際に検査室に入室したとたん突然激しい興奮状態になる。

そもそもこの日のMRIは自宅で呂律難が出たことから検査に至ったものだけに
自分でも相当に意外であり、想定していない状況だった。

検査室の匂い、そして検査開始前から発している特有の音に誘発されたものと思われ
忽ち肩が体が震え、ひどい興奮状態に陥った。

検査技師さんから然したる対応もなく、
およそ20分ほどの検査が完了するまでの間、号泣と興奮で検査を終えた。
検査室から診察室に申し送りがあったのだろう、
以来MRIが苦手とレッテルを張られるが

そうではない。



病院ジプシーだったあの日が蘇るのだ。
意識が遠くぼんやりした中で連日2件の病院を巡り、MRIを受けた当時の精神状況が生々しく蘇るのだ。


目に映るすべてに色なきあの日。
受け止めきれないほどの恐怖、そして孤独。
いや、どんな言葉でもっても表現しきれない精神状況だ。

頭の片側の痺れ、それでいて熱い鉄の棒を貫通させたような痛みと吐き気、気味の悪い首の硬直。
肉体においても非常に厳しいコンディションだったことは言うまでもない。




これらが出現し一気に押し寄せてくるのだ。
その恐怖といったらない。

こればかりは何をもっても克服は出来そうにない。

禁煙から

今日20時に手術から300日が経過した。
と同時に禁煙して300日経過したことになる、らしい。

吸わなかった本数は6,000本に達し、節約金額はおよそ132,002円の節約という。
が、無職ぷー子の私に13万円何がしがプールされている事実はない。


300日経過しようと、やはり吸い魔は出現するし
もうヤメタヤメタと、煙を禁じるのではなく
禁じることを禁じたいと思うこともお恥ずかしながら、しばしば。

も、額から耳まで走る傷痕を目にすると
もう１つの瘤に意識をやると、とても実行に移す勇気はない。

一体いつになったらこの呪縛から解かれるのだろうと思うと
わずか10数センチに巻かれたけして軽いとはいえない依存性に降参の思いだ。

大人のクスリも

夕食後、服用している錠剤の顔ぶれの中の１粒に、
たいへんチャーミングな香りがする錠剤がある。

どの薬も無味に近いのだが、そのたった1粒の存在で
服用時は苺のドロップを口に入れた時のような優しい香りが口に広がる。

そんな小粋な働きをしてくれるこの錠剤について調べてみたところ
基本情報に香りや匂いに関しては一切触れられていない。

つまり、それは特性として認められていないのだろう。


香りにはもちろん好き嫌いの個人差はあるものの
違う視点から見れば、心地よい香り付けされている薬は大人にとっても大いに効果アリだと思う。

血圧

176/91プルス56。

先日、11月30日診察日のわたしの血圧は高かった。
そのため向こう一か月間、血圧の記録をつけるよう指示がある。

病院ではこの夏より、リハビリ施設増設のため工事が行われており
工事車両が行き交っている。


先月の診察でも駐車場から病院までの道
行き交う大型車両が怖くてならず、自分ではっきりわかるほど心拍数が上がっていた。
それは異常なまでに感じる恐怖だが、しばらくすれば落ち着き始める。

何に怯えているのかというと、
自分に迫ってくるんじゃないかと思ってしまう背の高い工事車両や
大きな音を伴う重機への恐怖に他ならない。


この日も、クレーン車が現場に横付けされ資材の上げ下ろしが行われていた。
見なければ大丈夫だと思い、視界から避けるようにしてみるが
・・クレーン部位がポッキリ折れたら、もし頭上に落ちてきたら・・・
その想像が足元をワナワナさせる。

首をすくめるようにして足早に通り過ぎて建物の中の安全圏で、ホッと一息。

受付を済ませ、しばらく椅子に腰かけて呼吸を整える。
およそ10－15分は静かにしていたはずで
その後、診察に備えての血圧測定で3度測るも、いずれも通常よりずいぶん高い血圧に見舞われる。



もともと私は低血で、最高は100を切ることのほうが多かった血圧の人だ。

がしかし、また血管切れたら洒落にならないからいい加減にしたい。


血圧高い、γ-GTP高い、血管切れるの怖い。
等々言いながら、こちらが気になってならない私です。