猫の音

君の言葉を借りてみた  ~ 心のお天気 覚え書き ~

ニャンニャンまたたび香

2004-07-30 | 心のお天気
人間の世界ではチョットした「お香」ブームらしい。
香りの程は知らないが
「珈琲の香」から「苺の香」なんてのもあるという、
香炉の収集を気取っている主に言わせれば邪道だと
言いたいのだろう。

お香ブームはペット産業にも割り込みをかけてきた。

ある日のこと家人1名が買って来たのが
「ニャンニャンまたたび香」という猫の為のお香だった。
ネーミングから見てとれるが、
「またたび」によるリラグゼーション効果があると謳っている。
(ちなみに姉妹品として「ワンワンすずらん香」もあるらしい)

ジャングルに暮らす動物たちは火の気を「危険」と認識する、
河の水を奪い 草木を奪う、彼らの暮らしの多くを奪うからだ。

別段イヤな香りではなかったけど、
そこに火をみなくともアタシがリラグゼーションを得られたとは
言い難いのだが話は続く、

猫はストレスに弱いといわれる。
アタシのためにお小遣いをはたいて買って来てくれた家人1名、
そのお気持ちだけで元気もらえたような気がしてくるのだから
「ニャンニャンまたたび香」効果もすてたもんじゃない 。

サウスポーがお上手

2004-07-26 | 心のお天気
アタシは左利きである、
そんなことを言うと笑われるかもしれないが
顔を洗うのも 手枕にするのも、ご飯のおねだりも
その多くに左手を使う。

だから猫だって利き腕があるのかもしれなく思っている。

人間でいえば、
昔は不利を生むように言われた「左利き」も
今では「サウスポー」と呼ばれ、便利なことだってあるし
1つの個性として認められている。


アタシって左手がお上手なのです 本当に 。

プリティーウーマン

2004-07-20 | 心のお天気
しし座流星群が見事だったある冬の夜のこと。

流れ星を仰ぐため厚く着込んだ主が近くの丘に向かう途中
独りの子猫と出逢ったという。
この辺りでは見かけないコで
大きさにすれば生後2ケ月といったところだろうか、
主の徒歩に合わせて後ろ前になりつつ丘までついて来たという。

即席に「タマちゃん」と呼んで星の観察を供にしたものの、
さて。
お別れの時刻。

帰り道を歩く2つの影が
出逢った場所であるお宅の前まで戻ると玄関脇に発見した小皿、
複雑な安堵感で彼女、タマちゃんをその場に帰宅した主だった。

タマちゃんは1度だけアタシんチに上がり込んで来たことがあって
うちのワンコ「ミミちゃん」の散歩に続いて、
強引にお勝手口から侵入してきたのだからアタシは驚いた。

話を戻すと 
相変わらず、そのお宅の玄関には小皿が置いてあり
防寒と思われる小さなダンボールまで置かれてあるのだから
保護されているとしか思いようがない。
当人のタマちゃんも歩く人に鳴いて歩調を合わせるものの
やはり定位置に戻っているのだから、他者はどうしようもない。

しかし彼女タマちゃんはミラクルを起こした。

季節は巡って昨年のこと、
そのお宅の4軒隣のお家のお兄さんが見かねて交渉したようで
タマちゃんは突如としてお兄さんちのコになった。
その日以来、タマちゃんは「チビちゃん」と改名されて
朝夕のブラッシングで毛艶は別人のようになった、
今はクシャミも鼻水もしていない。

殺伐を越えたこの世の中
タマちゃん改め、チビちゃんのプリティーウーマンストーリーが
爽快に思えてならない 。

初めての経験

2004-07-19 | 心のお天気
「冷酒の海で泳いでみたい。」
この暑さに主は壊れかけている。

猫は水を嫌うというけれどアタシも例外に漏れず、である。

昨夏のある日、お家でゴロゴロしていたアタシに近づく足音。
主に捉えられた瞬間、アタシは自分の身に起こる絶対を察知した。

熱くもなく冷たくもないシャワーを頭上に浴びて
「犬用」の文字が見えるシャンプーをピューとかけられる、
アタシの不快指数は最高値だ。

爪の意味も空しくツルツル滑るばかりの密室で
思う限りの力で抵抗したけれど、
有無を言わさぬ主の力には勝てずアタシはヌレネズミと化した。
ガマンの限界の寸前に解放されたアタシは、
一目散に本棚の上に飛んで上がった。

この行事、今年からは廃止と聞いて
余裕で話せる後にも先にもアタシにとって初めての経験 。

満天であってほしかった

2004-07-16 | 心のお天気
野に良いと書いて「野良猫」という。

野が良いと望む、自由の意味での地域猫なのだろうか
野に暮らしても良しと許される意味での地域猫をそう呼ぶのだろうか。

アタシも過去わずか数日だけれど地域猫だったことがある。
夏草を敷いた小箱の中にいたのは、誰かが決めたことであって
目も開かないアタシの意思ではあり得ない。

ブログを巡っていた主、
あるクロ猫君の最期を記した1ページに指先が留まった。

星も見えない今日の夜空がとても悔しい。
しんとした深い想いで今夜を送る お1人の心中を思えば
こんな夜くらい、満天の星で空を埋め尽くしてほしかったとそう思う。

トラックバックはしないでおこうと思う。
最期の夜くらい彼らの邪魔にならないように 。

いつか見上げたら、夏の星座に輝く星が2つ見えるに違いないよ 。