今話の名セリフ:「スポットライトのまぶしさも、歌を届ける喜びも、可愛い妹にすごいって言ってもらう誇らしさも、スクールアイドルをやって知る事ができたから!」
「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」2期第7話「夢の記憶」の感想です。
~ オープニング前 ~
「誰もが幸せになれる世界・・・。私が望む世界・・・。それは、どこにあるのだろう・・・?」
「私達3年生は、今日でスクールアイドルを引退します!」
「ラブライブ本戦出場は・・・、叶わなかったけど・・・、」
「お姉ちゃん・・・。」
「やりたいって言ってたじゃない、スクールアイドル! このお祭りに協力してるって事は、そういう事でしょ? てっきりあなたもステージに立つんだと思ってたわ。」
「それは子供の頃の話でしょ? 私の適性は、皆さんを応援し、サポートする事です。フェスティバルの間は、関係のない話に時間を取られたくないんです。」
~ Aパート ~
その翌日、第2回スクールアイドルフェスティバルが始まりました。
「お疲れ様です。」
「あ、お疲れ様です。」
「せ、生徒会長!」
「お二人とも、気合い入ってますね!」
「は、はい!」
「せつ菜ちゃん!」
「ライブ、めちゃくちゃ盛り上げるからね!」
「あ、ありがとうございます・・・。」
1期でせつ菜ファンだと明かされた時はなかなか可愛いなと思っていたのが、一気にやべーやつと化した気が・・・。まったく、どうしてこうなった。やっぱり、前夜はアソコが熱くなってアレをした勢いがそのまま続いちゃってるんでしょうか。(前話感想のネタ引っ張るな(笑))
この日のフェスの会場は、東雲学院。文化祭も行われていました。
翌日は、藤黄学園。
3日目は、YG国際学院。
「参加するみんなの夢がかなう場所・・・。今回のスクールアイドルフェスティバルも、それが実現できていますね。」
「ええ! 私も思いっきり満喫するよ!」
そうね。「思いっきり満喫する(ただし、せつ菜のライブに限る)」というのが正しいっぽい気がしますが。昨夜も、せっつーをオカズにナニかを楽しんだかもしれませんね。(いいかげん下ネタ自重しろ(笑))
その翌日・・・、
「どうしたの?」
「あそこ。」
「あの子って確か・・・。」
「ハンバーガー、好きなの?」
「悪い?」
「悪くない。フェス行かないの?」
「興味ないね。」
「絶対楽しいのに!」
「良ければ会場まで案内しますよ?」
「所詮アマチュアの遊びだろ?」
「フン! あー、そうですか! なら好きなだけお留守番してて下さい!」
「聞いて。」
「お願い。」
「仕方ないなあ。」
「そういえば、紫苑女学院には、文化祭でしか食べられない幻のハンバーガーがあるらしいよ!」
「それって、噂の紫苑バーガー!?」
「ちょうどここに割引券が。」
「おー!」
「一緒にどうかな?」
この日は、紫苑女学院で文化祭が行われていました。
「ミア! あなたがフェスティバルに来るとは思わなかったわ!」
「仕方ないだろ。コイツら強引なんだ。」
いや、無下に断る事もできたでしょ? 好物のハンバーガーに釣られちゃったんでしょ?
音楽の才能はずば抜けていて、飛び級入学しても、やっぱり14歳。好物には勝てないですよね。そんなミア子が、たまんねーです。(笑)
「あれ~? ランジュちゃんもいる~! 一緒に回る?」
「もうすぐ紫苑女学院と歩夢達のコラボステージが始まるわよ?」
「結構よ。あなた達のライブは明日たっぷり見られるしね。」
「虹ヶ咲での最終日、楽しもうね!」
「ええ!」
『いえーい!』
「みんな、お疲れ様!」
「おかげで、素敵なライブになりました!」
「虹ヶ咲の子達って、とっても個性的ね! ぜひ、1人ずつ深淵を覗いてみたいわ・・・。」
「アハハ! 紫苑女学院のみんなだって、すっごく個性的だと思うよ?」
「なぜか毎年、そういう子が集まる。」
確かに、プロフィールを確認したら、一番デカい子と小っちゃい子の差が27もありますからね。あ、ちなみに、何を指しているかは分かりますよね? 分からなかったら、聡明な読者さんにSNSとかで聞いて下さい。(笑)
しかも、風紀委員なのに風紀を乱してたり、趣味がイタかったりするのも多いらしいです。この紫苑女学院は、そういう子しか入学させてないんじゃないかと思えてきました。(笑)
その後、侑達は、紫苑女学院の歴代のスクールアイドルが展示室にあるから行ってみてはどうかと案内されました。
そこには・・・、
ちょうどその時、薫子が展示室に。
薫子は例の写真を見て、懐かしいと言います。薫子もスクールアイドルをやっていたようで、写真に映っているもう1人の女の子は栞子だと話しました。
また、薫子によると、栞子は、高校生になったらスクールアイドルをやると言ってたそうです。
「私達の代ってパッとしなくてさ、ラブライブも予選落ちだし、当時は・・・、栞子をガッカリさせちゃっただろうけど・・・。」
「でも、これは姉の勘なんだけど、あの子のやりたいって気持ちは、変わってないと思うんだよね!」
それから少しして、侑達は栞子に、スクールアイドルをやろうと話しました。ですが・・・、
「私は、スクールアイドルはやりません。もう、諦めましたので・・・。」
「諦めたって、どうして?」
「おっしゃる通り、私がかつてスクールアイドルに憧れていた事は事実です。」
「私の目標は姉でした。姉は、歌もダンスも十分な実力を持ち、かつ、努力を惜しまない人でしたが、結局、姉にはスクールアイドルの適性がなかったのでしょう・・・。」
「思うような結果を得られず、夢破れ、傷付いて終わりました・・・。」
「私は、自分の適性を最大限発揮できる生き方をしたいと考えています。それは、皆さんの夢をサポートする事です。ステージに立つ事ではありません。」
「両方やればいいじゃないですか。三船さんだって、私にそう言って・・・。」
「それは、あなただからできる事です!」
「身の丈に合わない事に入れ込むより、向いている事だけに全力を尽くす。そうすれば、皆さんの役に立てるし、喜んでもらえます。」
「それが間違っていると思いません。この話は終わりにしましょう。まだ仕事がありますので、失礼します。」
「あら、栞子! どうしたの? 何かあった?」
「いえ、何も・・・。」
~ Bパート ~
「ここ、お姉ちゃんの学校?」
「そう。ランジュが香港に引っ越しちゃってから、寂しそうな栞子を励ましてあげようと思ってさ!」
「ね、お姉ちゃん? ステージに立つって、どんな感じ?」
「立ってみる?」
「え? だ、駄目だよ・・・。私、スクールアイドルじゃないし・・・。」
「じゃあ、いつか自分で立ちなさい!」
「いつもカッコ良くて輝いていた姉さんが憧れで、目標だった!」
「もしも、スクールアイドルの適性がないと、最初から分かっていれば、姉さんは不要な後悔をする事はなかった・・・。」
「私は、同じ失敗はしない・・・。いえ、誰だって、そんな思いをするべきじゃないんです・・・。」
「身の丈に合わない事はしないで、向いている事だけに全力を尽くす、か・・・。」
「三船さんらしい考え方なのかもしれませんが・・・。」
「やるやらないは、本人の自由よ。」
「それでも、放っておけないよ! 向いている事だけするとか、みんなをサポートするとか、それだけ聞けば正しいって思うよ!」
「でも、それって・・・、後悔、するんじゃないかな?」
「私もそう思う!」
「あなた達って、本当にお人好しね。」
「もう一度だけ、私達の思いを三船さんに伝えましょう!」
その後、侑、歩夢、愛、せつ菜の4人は再び、栞子の元に。4人は、栞子を遊びに誘いました。
最後に栞子を誘った場所は・・・、
「ここは・・・。」
「ここが、三船さんの夢が始まった場所でしょ?」
「三船さん。やりたい事を、して下さい。三船さんが、できる事を大切にしてるのは分かります。そのおかげでフェスは素晴らしいものになりました!」
「ですから、今度は、私達に、三船さんを応援させてほしいんです!」
「私が、スクールアイドルと生徒会長を両立できたのは、同好会、生徒会、ファンのみんな、そして、三船さん、あなたがいたからです!」
「あなたが私達にしてくれたように、私達も、あなたに何かをしたい!」
「それは、当たり前の事。」
「ねえ! 今日は何の日か知ってる?」
「フェスティバルの4日目ではないのですか?」
「そうじゃなくて!」
「みんなの夢を叶える日だよね!」
「こんなに頑張ってくれた栞子ちゃんの夢も叶わなきゃ、スクールアイドルフェスティバルは、成功とは言えないよね!」
「私の・・・、夢・・・。」
「でも、姉は泣いていました・・・。夢は叶えようと、3年間努力し続けて、最後は、泣いたんです! 後悔していたんです!」
「してないよ。後悔なんて。」
「姉さん!?」
「確かにあの時は悔しかった。でも、今では、やって良かったって思ってる!」
「スポットライトのまぶしさも、歌を届ける喜びも、可愛い妹にすごいって言ってもらう誇らしさも、スクールアイドルをやって知る事ができたから!」
「高咲さん達が言う通り、私はあなたが応援してくれたから、幸せな高校生活を送れたと思ってる。それで、今は教師になって、沢山の生徒を、あなたを応援できる人になりたいって思ってる!」
「三船さんは、お姉さんのステージを見て、沢山の幸せをもらったんじゃないの?」
「そうです・・・。姉は私に、沢山の胸の高まる思い出をくれました・・・。」
「そんなもの、現実の前には無意味だと思っていました・・・。そのはずなのに、私が皆さんを応援しようとしたのは、スクールアイドルから離れたくなかっただけかもしれません・・・。」
「私に、できるでしょうか?」
「大丈夫です! 傍にいますから!」
「三船さんの中のトキメキ、信じてあげて!」
「やりたい気持ちがあるなら、それだって十分適性なんじゃない?」
「どうですか?」
「まだまだ練習が必要ね。」
「分かってます!」
「けど、私は大好きよ!」
「皆さん、ありがとうございました! あの、私・・・。」
「早速、明日のステージに立っちゃう?」
「いえ。フェスティバルの間は、今まで通り全力で職務に励みます。ですが、それが終わったら、私も、スクールアイドルの仲間に入れてもらえますか?」
「もちろんです! 栞子さん!」
「改めてよろしくね! しおってぃー!」
「かすみんがしお子にスクールアイドルのイロハを教えてあげる!」
「しおってぃー? しお子?」
今回は、これで終了です。
【まとめ】 ※今回も、かなり長いです。長文苦手な方は、ご注意下さい。
という事で、今回は、栞子がスクールアイドル同好会に入部を決め、そして、スクールアイドルをやる事を決意しました。
2期開始前は、栞子は、第1回スクールアイドルフェスティバルに感動して入部を希望すると、序盤での加入を考えていましたので、ようやく仲間になったと感じていますが、栞子を語る上で外せない「適性」をポイントに、大きなドラマが展開され、最高の形での同好会入部を果たせたんじゃないかと思っています。
栞子は、姉・薫子がスクールアイドル活動に励んでいるのを見て、自分もいつかスクールアイドルをやってみたいと思うようになりました。
ですが、薫子の最後のラブライブで地区予選敗退となり、薫子の涙を見て、その考えは変わり、適性に沿った生き方が幸せだと感じるようになりました。
身の丈に合わない事に入れ込むより、向いている事だけに全力を尽くす。そうすれば、皆の役に立てるし、喜んでもらえる。Aパートの最後の方で、栞子は、こんな事を言っていました。
確かに、適性のないものに入れ込んだ結果、大きな失敗が発生したり、失敗続きとなれば、入れ込んだ時間は無駄ですし、不要な後悔をしてしまいます。特に、仕事では、やる気はあっても適性のない業種に就いた結果、予想以上に多くのミスを犯し、周りに迷惑をかけ、業務効率を落としてしまい、ノルマが達成できなかったという事例は多々あるでしょう。
それならば、適性のあるものだけに全力を尽くして、適性のないものは自分の道から捨てる。その方が、失敗に悔やんだり悲しんだりする時間は少なく、物事の成功に喜ぶ時間は多いでしょうから、もしかしたら、そういう生き方が幸せなのかもしれません。
ですが、適性がないからといって、自分のやりたい事を抑え込んでしまうのは、息苦しいものでしょう。そのまま機を逃せば、大きな後悔をしてしまうと思います。
それに、適性がないと周りから判断されても、いざやってみたら、思いのほか上手くいって、実は適性だったと感じるケースは多くあるでしょう。逆に、適性だと言われたものが、実際には適性ではなかったというのも、よくある話です。
さらに、栞子だって人間。栞子は、周りの人間の様々な行動から、周りの人達の適性を見極め、良い方向へ導く事に長けていると思いますが、見誤る事もたまにあるでしょう。
結局のところ、「適性」なんてものは、やってみなければ分からないのでしょうね。自分の思い込みや他人の判断で決定するものではなく、色んな事に挑戦して成功や失敗を繰り返しながら結論付けるものだと思いますね。
それに、物事は、成功や失敗がすべてではありません。失敗に終わったとしても、そこから何を得るのか、今後にどう活かせるのか、周りに良い影響を与えられるかなどの方が、かなり大事な気がしますね。
薫子の最後のラブライブは、地区予選敗退という結果のみを見れば、失敗であり、スクールアイドルの適性がなかったと言えるでしょう。
ですが、スクールアイドルを通じて、スポットライトのまぶしさや、歌を届ける喜びを知る事ができ、先生になりたいという夢を持つ事もできて、栞子も、薫子を自慢の姉だと感じたり、スクールアイドルをやってみたいと思うようになりました。そう思うと、薫子のスクールアイドル生活は、決して失敗ではなかったでしょう。
みんなを笑顔にするのがスクールアイドル。「サンシャイン」では千歌がそんな事を言っていましたが、それを踏まえれば、スクールアイドルとして栞子に幸せを与えていた薫子は、スクールアイドルの適性が十分過ぎるほどあったと思いますね。
姉の真実を知り、同好会メンバーの応援を受け、栞子はステージに。挿入歌「EMOTION」は、すごく見応えのある映像だったと感じています。特に、映像は、前半が暗、後半が明と、はっきり使い分けられていて、栞子の心情変化がよく分かり、素晴らしかったですね。
前半は、「適性」に縛られて、進みたい道を進めない苦悩が印象に残りました。ダンスシーンの無表情も良かったです。「適性」はないのに無理矢理踊らされている感じがして。
後半に入る直前に、栞子は鍵を見つけるのですが、その時に、鍵と一緒に添えられていた羽も描かれていて、良い演出だと思いました。「ラブライブ!」魂の継承と感じさせる、シリーズによくある演出で、「スーパースター」では初回に出てましたね。今回ですと、姉から妹への継承という意味で、良いものを出してきたと感じています。
後半は、深く語る事はないですね。素晴らし過ぎるの一言です。前半の暗めの演出を考えれば、尚更ですね。
最後は、時計の針が進む演出がありました。進みたい道を進めずに停滞していた時が終わり、前に進む事ができたと感じられ、感動演出でした。本当に栞子は幸せだよな、と思いましたね。
今話は、栞子の同好会加入がメインではありましたが、ランジュが寂しそうな表情を二度していたのも見逃せないところでしょう。一度目はAパート途中で同好会メンバーと会う直前、二度目はBパートラストですね。
これまでランジュは「孤高」と感じさせるほどの絶対的な自信を見せていますが、やはり、どこか無理してるんじゃないかと感じました。自分1人の力でスクールアイドルの高みを目指すのは立派ではあるものの、年頃の女の子。誰かと一緒に仲良く楽しくお話ししたり、遊んだりしたいですよね。
今話を見終えて、早くランジュが同好会に入ってほしいな、と感じましたが、それはいつになるのか? 今後のランジュの心情変化に、ますます目が離せなくなってきました。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。
「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」2期第7話「夢の記憶」の感想です。
~ オープニング前 ~
「誰もが幸せになれる世界・・・。私が望む世界・・・。それは、どこにあるのだろう・・・?」
「私達3年生は、今日でスクールアイドルを引退します!」
「ラブライブ本戦出場は・・・、叶わなかったけど・・・、」
「お姉ちゃん・・・。」
「やりたいって言ってたじゃない、スクールアイドル! このお祭りに協力してるって事は、そういう事でしょ? てっきりあなたもステージに立つんだと思ってたわ。」
「それは子供の頃の話でしょ? 私の適性は、皆さんを応援し、サポートする事です。フェスティバルの間は、関係のない話に時間を取られたくないんです。」
~ Aパート ~
その翌日、第2回スクールアイドルフェスティバルが始まりました。
「お疲れ様です。」
「あ、お疲れ様です。」
「せ、生徒会長!」
「お二人とも、気合い入ってますね!」
「は、はい!」
「せつ菜ちゃん!」
「ライブ、めちゃくちゃ盛り上げるからね!」
「あ、ありがとうございます・・・。」
1期でせつ菜ファンだと明かされた時はなかなか可愛いなと思っていたのが、一気にやべーやつと化した気が・・・。まったく、どうしてこうなった。やっぱり、前夜はアソコが熱くなってアレをした勢いがそのまま続いちゃってるんでしょうか。(前話感想のネタ引っ張るな(笑))
この日のフェスの会場は、東雲学院。文化祭も行われていました。
翌日は、藤黄学園。
3日目は、YG国際学院。
「参加するみんなの夢がかなう場所・・・。今回のスクールアイドルフェスティバルも、それが実現できていますね。」
「ええ! 私も思いっきり満喫するよ!」
そうね。「思いっきり満喫する(ただし、せつ菜のライブに限る)」というのが正しいっぽい気がしますが。昨夜も、せっつーをオカズにナニかを楽しんだかもしれませんね。(いいかげん下ネタ自重しろ(笑))
その翌日・・・、
「どうしたの?」
「あそこ。」
「あの子って確か・・・。」
「ハンバーガー、好きなの?」
「悪い?」
「悪くない。フェス行かないの?」
「興味ないね。」
「絶対楽しいのに!」
「良ければ会場まで案内しますよ?」
「所詮アマチュアの遊びだろ?」
「フン! あー、そうですか! なら好きなだけお留守番してて下さい!」
「聞いて。」
「お願い。」
「仕方ないなあ。」
「そういえば、紫苑女学院には、文化祭でしか食べられない幻のハンバーガーがあるらしいよ!」
「それって、噂の紫苑バーガー!?」
「ちょうどここに割引券が。」
「おー!」
「一緒にどうかな?」
この日は、紫苑女学院で文化祭が行われていました。
「ミア! あなたがフェスティバルに来るとは思わなかったわ!」
「仕方ないだろ。コイツら強引なんだ。」
いや、無下に断る事もできたでしょ? 好物のハンバーガーに釣られちゃったんでしょ?
音楽の才能はずば抜けていて、飛び級入学しても、やっぱり14歳。好物には勝てないですよね。そんなミア子が、たまんねーです。(笑)
「あれ~? ランジュちゃんもいる~! 一緒に回る?」
「もうすぐ紫苑女学院と歩夢達のコラボステージが始まるわよ?」
「結構よ。あなた達のライブは明日たっぷり見られるしね。」
「虹ヶ咲での最終日、楽しもうね!」
「ええ!」
『いえーい!』
「みんな、お疲れ様!」
「おかげで、素敵なライブになりました!」
「虹ヶ咲の子達って、とっても個性的ね! ぜひ、1人ずつ深淵を覗いてみたいわ・・・。」
「アハハ! 紫苑女学院のみんなだって、すっごく個性的だと思うよ?」
「なぜか毎年、そういう子が集まる。」
確かに、プロフィールを確認したら、一番デカい子と小っちゃい子の差が27もありますからね。あ、ちなみに、何を指しているかは分かりますよね? 分からなかったら、聡明な読者さんにSNSとかで聞いて下さい。(笑)
しかも、風紀委員なのに風紀を乱してたり、趣味がイタかったりするのも多いらしいです。この紫苑女学院は、そういう子しか入学させてないんじゃないかと思えてきました。(笑)
その後、侑達は、紫苑女学院の歴代のスクールアイドルが展示室にあるから行ってみてはどうかと案内されました。
そこには・・・、
ちょうどその時、薫子が展示室に。
薫子は例の写真を見て、懐かしいと言います。薫子もスクールアイドルをやっていたようで、写真に映っているもう1人の女の子は栞子だと話しました。
また、薫子によると、栞子は、高校生になったらスクールアイドルをやると言ってたそうです。
「私達の代ってパッとしなくてさ、ラブライブも予選落ちだし、当時は・・・、栞子をガッカリさせちゃっただろうけど・・・。」
「でも、これは姉の勘なんだけど、あの子のやりたいって気持ちは、変わってないと思うんだよね!」
それから少しして、侑達は栞子に、スクールアイドルをやろうと話しました。ですが・・・、
「私は、スクールアイドルはやりません。もう、諦めましたので・・・。」
「諦めたって、どうして?」
「おっしゃる通り、私がかつてスクールアイドルに憧れていた事は事実です。」
「私の目標は姉でした。姉は、歌もダンスも十分な実力を持ち、かつ、努力を惜しまない人でしたが、結局、姉にはスクールアイドルの適性がなかったのでしょう・・・。」
「思うような結果を得られず、夢破れ、傷付いて終わりました・・・。」
「私は、自分の適性を最大限発揮できる生き方をしたいと考えています。それは、皆さんの夢をサポートする事です。ステージに立つ事ではありません。」
「両方やればいいじゃないですか。三船さんだって、私にそう言って・・・。」
「それは、あなただからできる事です!」
「身の丈に合わない事に入れ込むより、向いている事だけに全力を尽くす。そうすれば、皆さんの役に立てるし、喜んでもらえます。」
「それが間違っていると思いません。この話は終わりにしましょう。まだ仕事がありますので、失礼します。」
「あら、栞子! どうしたの? 何かあった?」
「いえ、何も・・・。」
~ Bパート ~
「ここ、お姉ちゃんの学校?」
「そう。ランジュが香港に引っ越しちゃってから、寂しそうな栞子を励ましてあげようと思ってさ!」
「ね、お姉ちゃん? ステージに立つって、どんな感じ?」
「立ってみる?」
「え? だ、駄目だよ・・・。私、スクールアイドルじゃないし・・・。」
「じゃあ、いつか自分で立ちなさい!」
「いつもカッコ良くて輝いていた姉さんが憧れで、目標だった!」
「もしも、スクールアイドルの適性がないと、最初から分かっていれば、姉さんは不要な後悔をする事はなかった・・・。」
「私は、同じ失敗はしない・・・。いえ、誰だって、そんな思いをするべきじゃないんです・・・。」
「身の丈に合わない事はしないで、向いている事だけに全力を尽くす、か・・・。」
「三船さんらしい考え方なのかもしれませんが・・・。」
「やるやらないは、本人の自由よ。」
「それでも、放っておけないよ! 向いている事だけするとか、みんなをサポートするとか、それだけ聞けば正しいって思うよ!」
「でも、それって・・・、後悔、するんじゃないかな?」
「私もそう思う!」
「あなた達って、本当にお人好しね。」
「もう一度だけ、私達の思いを三船さんに伝えましょう!」
その後、侑、歩夢、愛、せつ菜の4人は再び、栞子の元に。4人は、栞子を遊びに誘いました。
最後に栞子を誘った場所は・・・、
「ここは・・・。」
「ここが、三船さんの夢が始まった場所でしょ?」
「三船さん。やりたい事を、して下さい。三船さんが、できる事を大切にしてるのは分かります。そのおかげでフェスは素晴らしいものになりました!」
「ですから、今度は、私達に、三船さんを応援させてほしいんです!」
「私が、スクールアイドルと生徒会長を両立できたのは、同好会、生徒会、ファンのみんな、そして、三船さん、あなたがいたからです!」
「あなたが私達にしてくれたように、私達も、あなたに何かをしたい!」
「それは、当たり前の事。」
「ねえ! 今日は何の日か知ってる?」
「フェスティバルの4日目ではないのですか?」
「そうじゃなくて!」
「みんなの夢を叶える日だよね!」
「こんなに頑張ってくれた栞子ちゃんの夢も叶わなきゃ、スクールアイドルフェスティバルは、成功とは言えないよね!」
「私の・・・、夢・・・。」
「でも、姉は泣いていました・・・。夢は叶えようと、3年間努力し続けて、最後は、泣いたんです! 後悔していたんです!」
「してないよ。後悔なんて。」
「姉さん!?」
「確かにあの時は悔しかった。でも、今では、やって良かったって思ってる!」
「スポットライトのまぶしさも、歌を届ける喜びも、可愛い妹にすごいって言ってもらう誇らしさも、スクールアイドルをやって知る事ができたから!」
「高咲さん達が言う通り、私はあなたが応援してくれたから、幸せな高校生活を送れたと思ってる。それで、今は教師になって、沢山の生徒を、あなたを応援できる人になりたいって思ってる!」
「三船さんは、お姉さんのステージを見て、沢山の幸せをもらったんじゃないの?」
「そうです・・・。姉は私に、沢山の胸の高まる思い出をくれました・・・。」
「そんなもの、現実の前には無意味だと思っていました・・・。そのはずなのに、私が皆さんを応援しようとしたのは、スクールアイドルから離れたくなかっただけかもしれません・・・。」
「私に、できるでしょうか?」
「大丈夫です! 傍にいますから!」
「三船さんの中のトキメキ、信じてあげて!」
「やりたい気持ちがあるなら、それだって十分適性なんじゃない?」
「どうですか?」
「まだまだ練習が必要ね。」
「分かってます!」
「けど、私は大好きよ!」
「皆さん、ありがとうございました! あの、私・・・。」
「早速、明日のステージに立っちゃう?」
「いえ。フェスティバルの間は、今まで通り全力で職務に励みます。ですが、それが終わったら、私も、スクールアイドルの仲間に入れてもらえますか?」
「もちろんです! 栞子さん!」
「改めてよろしくね! しおってぃー!」
「かすみんがしお子にスクールアイドルのイロハを教えてあげる!」
「しおってぃー? しお子?」
今回は、これで終了です。
【まとめ】 ※今回も、かなり長いです。長文苦手な方は、ご注意下さい。
という事で、今回は、栞子がスクールアイドル同好会に入部を決め、そして、スクールアイドルをやる事を決意しました。
2期開始前は、栞子は、第1回スクールアイドルフェスティバルに感動して入部を希望すると、序盤での加入を考えていましたので、ようやく仲間になったと感じていますが、栞子を語る上で外せない「適性」をポイントに、大きなドラマが展開され、最高の形での同好会入部を果たせたんじゃないかと思っています。
栞子は、姉・薫子がスクールアイドル活動に励んでいるのを見て、自分もいつかスクールアイドルをやってみたいと思うようになりました。
ですが、薫子の最後のラブライブで地区予選敗退となり、薫子の涙を見て、その考えは変わり、適性に沿った生き方が幸せだと感じるようになりました。
身の丈に合わない事に入れ込むより、向いている事だけに全力を尽くす。そうすれば、皆の役に立てるし、喜んでもらえる。Aパートの最後の方で、栞子は、こんな事を言っていました。
確かに、適性のないものに入れ込んだ結果、大きな失敗が発生したり、失敗続きとなれば、入れ込んだ時間は無駄ですし、不要な後悔をしてしまいます。特に、仕事では、やる気はあっても適性のない業種に就いた結果、予想以上に多くのミスを犯し、周りに迷惑をかけ、業務効率を落としてしまい、ノルマが達成できなかったという事例は多々あるでしょう。
それならば、適性のあるものだけに全力を尽くして、適性のないものは自分の道から捨てる。その方が、失敗に悔やんだり悲しんだりする時間は少なく、物事の成功に喜ぶ時間は多いでしょうから、もしかしたら、そういう生き方が幸せなのかもしれません。
ですが、適性がないからといって、自分のやりたい事を抑え込んでしまうのは、息苦しいものでしょう。そのまま機を逃せば、大きな後悔をしてしまうと思います。
それに、適性がないと周りから判断されても、いざやってみたら、思いのほか上手くいって、実は適性だったと感じるケースは多くあるでしょう。逆に、適性だと言われたものが、実際には適性ではなかったというのも、よくある話です。
さらに、栞子だって人間。栞子は、周りの人間の様々な行動から、周りの人達の適性を見極め、良い方向へ導く事に長けていると思いますが、見誤る事もたまにあるでしょう。
結局のところ、「適性」なんてものは、やってみなければ分からないのでしょうね。自分の思い込みや他人の判断で決定するものではなく、色んな事に挑戦して成功や失敗を繰り返しながら結論付けるものだと思いますね。
それに、物事は、成功や失敗がすべてではありません。失敗に終わったとしても、そこから何を得るのか、今後にどう活かせるのか、周りに良い影響を与えられるかなどの方が、かなり大事な気がしますね。
薫子の最後のラブライブは、地区予選敗退という結果のみを見れば、失敗であり、スクールアイドルの適性がなかったと言えるでしょう。
ですが、スクールアイドルを通じて、スポットライトのまぶしさや、歌を届ける喜びを知る事ができ、先生になりたいという夢を持つ事もできて、栞子も、薫子を自慢の姉だと感じたり、スクールアイドルをやってみたいと思うようになりました。そう思うと、薫子のスクールアイドル生活は、決して失敗ではなかったでしょう。
みんなを笑顔にするのがスクールアイドル。「サンシャイン」では千歌がそんな事を言っていましたが、それを踏まえれば、スクールアイドルとして栞子に幸せを与えていた薫子は、スクールアイドルの適性が十分過ぎるほどあったと思いますね。
姉の真実を知り、同好会メンバーの応援を受け、栞子はステージに。挿入歌「EMOTION」は、すごく見応えのある映像だったと感じています。特に、映像は、前半が暗、後半が明と、はっきり使い分けられていて、栞子の心情変化がよく分かり、素晴らしかったですね。
前半は、「適性」に縛られて、進みたい道を進めない苦悩が印象に残りました。ダンスシーンの無表情も良かったです。「適性」はないのに無理矢理踊らされている感じがして。
後半に入る直前に、栞子は鍵を見つけるのですが、その時に、鍵と一緒に添えられていた羽も描かれていて、良い演出だと思いました。「ラブライブ!」魂の継承と感じさせる、シリーズによくある演出で、「スーパースター」では初回に出てましたね。今回ですと、姉から妹への継承という意味で、良いものを出してきたと感じています。
後半は、深く語る事はないですね。素晴らし過ぎるの一言です。前半の暗めの演出を考えれば、尚更ですね。
最後は、時計の針が進む演出がありました。進みたい道を進めずに停滞していた時が終わり、前に進む事ができたと感じられ、感動演出でした。本当に栞子は幸せだよな、と思いましたね。
今話は、栞子の同好会加入がメインではありましたが、ランジュが寂しそうな表情を二度していたのも見逃せないところでしょう。一度目はAパート途中で同好会メンバーと会う直前、二度目はBパートラストですね。
これまでランジュは「孤高」と感じさせるほどの絶対的な自信を見せていますが、やはり、どこか無理してるんじゃないかと感じました。自分1人の力でスクールアイドルの高みを目指すのは立派ではあるものの、年頃の女の子。誰かと一緒に仲良く楽しくお話ししたり、遊んだりしたいですよね。
今話を見終えて、早くランジュが同好会に入ってほしいな、と感じましたが、それはいつになるのか? 今後のランジュの心情変化に、ますます目が離せなくなってきました。
今話の感想は、これで以上です。この記事へのコメント、トラックバックは、こちらにお願いします。