お悔やみの電話の続く初嵐

栄螺の炊いたんをもらって食べて、ニック超ゴキゲンで寝た。
が夜中に電話が、じゃん、と鳴って切れて、ニック爆発。

誰が二階に電話を置いたんだ？

誰がって、夫婦二人暮らしなんだから、自分がやってなきゃ、私だろーよ。

なぜ置いた？

夜中の火急のお知らせに備えるためだよ。

でもお前のケータイは下に置かせたよな？

その通り。

じゃ、誰のためだ？

あんたの育てのママのためだよ。

手前は、ベティーが死ぬとでも申すか縁起でもない。

誰でも死ぬよいつか。


夜中の怒鳴り合いの末、また寝て明けて、eメールに訃報。永遠の神童ルジェロ・リッチーが逝った。

ニックは未亡人を慰めるのに延々とSkypeしてる。葬儀の後すぐ、とりあえずそこを離れて、日本においでと誘ってる。

三人でしばらくここで暮らそう、温泉もすぐそこにあるんだ。ねー君いいよなあ？

いいよ。