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ミセスローゼンの道後日記

働いてまた夜来る土瓶蒸し

シナリオを書き終えたので、今日は久しぶりに徹底的に掃除をする。
まずは、拭き掃除、風呂磨きに備え、スコートとタンクに着替える。この格好を鏡でみると、昔ホライゾンというアパートに働きにきていた家政婦を思い出す。ぜんぜん色っぽくなかった。ハゲタカみたいな顔してた。私はフルタイムマザーやったんで、マルガリータ(その五十がらみの家政婦さんの名前)は必要なかったのだが、家主との契約でいやおうなしに毎週来られてしまい、一回六十ドルを泣く泣く払ってた。アイロンがけをしてくれるのだけは(母が来てくれたみたいで)嬉しかった。おやつにホットドッグを作ると、マルガリータは喜んで子供と一緒に食べ、ダンスもしたっけなあ。
洗濯場にて、家政婦達に仲間入りの儀式を受ける。ふつうの主婦は平日に毎日洗濯には来ないので、毎日くる私を当然家政婦だと思っている。
「あんた何階?」
「24階」
「いくら?」
「私、洗濯だけじゃないのよ。料理も子守も全部、住み込みで一日中だから」
「ああ。それで日給いくら?」
「ええと、100ドル」
と適当に答えたら、目をぐりぐりして驚かれた。安いの? 高いの? 安いらしい。そんなもらえるの家政婦って? その後、「子守している子供は何歳と何歳?」とか、「コーヒーはブラック派?」とかいろいろ聞かれたが、適当にあしらって上がる。
主婦の仕事は、家政婦プラス、健康管理、教育、看護、カウンセリング、コンサルなど、多岐にわたって複雑かつ繊細な仕事ゆえ、マルガリータの三倍はもらってもいいであろうか。日給百八十ドル? わあお。なんてことを考えつつ、スペアリブの角煮、セロリの洋風漬物(ブルーチーズとハーフクリームに漬け込む、これ私が今日考案したインド風。これなら弦子さんの好きな味でいいかも。弓子さんも弦子さんもダイエット中である)を作るなどしてみっちり働いたら、午前中まるまるかかった。

今調べたら、日本の家政婦さんは日給一万五千円。月給四十五万って。ごっついいやん。

今日の季語「松茸」
松茸の名句もないんである。あったら教えて欲しい。私のこの松茸の句をまあ見てください、という人があればぜひ、コメントください。

そもそも俳人は茸や梅雨茸なんてのは詠んでも、松茸はあまり詠まない。
子規がこんな句を詠んでて、いかにもうまそうだなあ。梅錦飲みたいなあ。食いしん坊の子規らしいや。悠々と来る虚子の顔も見える。

虚子を待つ松茸鮨や酒二合 子規

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