昔流行った都市伝説みたいなのに、「マーフィーの法則」というのがあった。初めて検索してみたら都市伝説じゃなくて、アメリカ空軍のエドワード・アロイシャス・マーフィー・ジュニア少佐たちがマジでやってた研究であった。巷で流行った有名なものがこれ。
「落としたトーストがバターを塗った面を下にして着地する確率は、カーペットの値段に比例する」
私はこれを強く信じるものである。一説には、高いカーペットを汚してはいけないという強迫観念が逆方向の暗示を生み出し、バター付き面をついつい下に向けてパンを落としてしまうと言われている。ぶつかるまいという一心で木を見て運転すると、ついつい車をぶつけてしまうのと同じ。
ともあれ、我が家のマーフィーの法則はこれ。
「ベッドカバーを洗濯したら、その上に犬がゲロをする確率は100%。」
昨日新しいカーテンを掛けるついでに、ベッドカバーやシーツ一式コインランドリーで洗ったばかりなのに、今朝かぼちゃんがゲロをする音で絶望的に目覚めた。ゲロ吐く前にベッドから下ろしたいと思ったが、なんせ寝起きで眼鏡も枕元に無く、かぼちゃんがどこかわからない。うっ、うっ、という音に振り向くと、ニックの枕の上で、黒い背中を波打たせている。うらぁっと叫んでかぼちゃんを洗いたて枕カバーの上から下ろすのが精一杯、かぼちゃんは洗いたてベッドカバーの上にお約束のゲロを吐いた。
洗いたてベッドカバーを汚してはいけないという強迫観念が逆方向の暗示を生み出し、ついついかぼちゃんはカバーの上にゲロを吐いてしまったのだろうか。いや違う。昨日私がカーテン買いに行く時、洗いたてベッドカバーを汚してはいけないという強迫観念が逆方向の暗示を生み出し、ついついかぼちゃんにお留守番用のビーフジャーキーをあげ過ぎてしまったのが原因だ。恐るべしマーフィーの法則。
