バジルとパクチーのポット。こんなんでちゃんと育つのか。
自然界に餌が無い冬の間小鳥の餌台を出し、梅雨の前には洗って干して仕舞う。そうしないと黴が生える。昔、社宅の押入れを開けたら、真っ黒なミイラのような人が身体を二つ折りにして奥に寝ていた。ギャっと叫んでから、遂に私にも家に憑く亡霊が見えるようになったのだと、冷静によく見たら、畳んだ布団が人型に黴びていたのだった。粗大ゴミに捨てに出たら、社宅の人に「布団をカビさせるなんて!」と散々陰口を叩かれた。梅干しをカビさせた年には、「あの部屋は不吉。」とまで言われた。黴の思い出はやはり陰気なものだ。
同じ菌類なのに、苔は美しい。苔むした石垣や屋根や塀が無性に好きだ。苔の花の上に色んな花びらが散って楽しい。