CO2削減ドットコム

ローコストオペレーションを追求した結果、地球環境問題に直面した。企業責任とコスト削減の両立を目指すMr.削減のブログ。

3月13日(火)に新書版で本を出します!!

2007-01-14 00:09:43 | Weblog

3月13日(火)に新書版で本を出します。
出版第二弾です。
やはり、「コスト削減」に関する本です。


題名や出版社は今月末までは明かせませんが、とにかく出します。


本来は、昨年の秋に、今回の大手出版の新書刊行第一号に決まって
いたのですが、本業のCO2削減が忙しく、日程を思い切ってゴールデン
ウィーク明けまでワープさせたつもりでしたが、そうは問屋(出版社)
が卸して(許して)くれませんでした。


流石に2ヶ月も早まると、それも決算月に書き上げなくてはならなく
なるので、正直“ビビリ”ましたが、腹をくくりました。皆の力を借りて
書き上げよう!と


構成は全体で六章を考えています。今はまだ、第一章、第二章、第五章と
全体の半分が完成した段階ですが、やります。


題名は、納得のいくものに決まりました。株式会社コスト削減総合研究所
の社名や、このブログの名前である“CO2削減ドットコム”のWWWで
ある「CO2sakugen.com」が取れたとき以上の震えが来ました。


それから、決めたことが二つあります。

ひとつは、この本の中に、コスト削減=CO2削減を明確に位置づけること


そしてもうひとつは、印税を植樹に使うことです。


できれば、モンゴルあたりに木を植えに行きたいと思っています。


100本程度では恥ずかしいので、1枚でも多くの“鱗”を皆さんの目から
落とせる本を書いて、5万本くらいは植えに行きたいと真剣に考えています。

そのためにも、皆さんのパワーを送ってください。


それでは、今から執筆です。



(Mr.削減)

『硫黄島からの手紙』と『不都合な真実』をつなぐもの

2007-01-03 19:38:24 | Weblog
映画「硫黄島からの手紙」を元旦に見ました。
熱いものが心の底からこみ上げてきました。
ですから、土曜日ではなく水曜日の今日に3日早くアップロード
してしまいます。

最初は涙が止まらなくなってしまうかなと思っていましたが
彼らが守ろうとしたものは本土にいる家族や天皇陛下だけでなく
自然と共生している“美しい日本の国土”であり、その上で営まれて
いる生活であり、そして脈々と引き継がれてきた他人を思いやる
“美しい日本の心”であったことにいまさらながら気づきました。
そのことが涙をせき止めてくれました。
ならば、彼らに変わってそれを後世に伝える役目を担おうと決心した
からです。

この映画は、小中学生の鑑賞推薦映画になっていると聞いています。
観るべきは、生徒はもちろんのこと、先生方だと思います。教育委員会の
方々を始めとした教育に関わる全ての方々です。

生きたくても生きることができなかった人々、もっと言えば家族のため
国のために生きて美しい日本の国土に帰りたくて、帰りたくてたまら
なかった人々の犠牲のうえに今、私たちは生きています。紛れもない事実
です。

そのことをきちんと生徒に理解させることができれば、いじめや痛ましい
限りの自殺問題等はもっともっと少なくなる気がします。
もし観ないなら、観ない理由をきちんと周りに説明する必要があるとすら
思っています。

不思議なことに今年は生まれて初めて初詣に靖国神社に行きました。
変な意味ではなく、導かれたような気がします。

映画の予告編ではもう一つとても気になる映画の予告が流れました。
1月末に封切りになります。『不都合な真実』です。先だって友人が
東京映画祭でのプレミアム鑑賞券を苦労の末にとってくれて、コスト
総研の優秀なコンサルタント2名に行ってもらった衝撃の映画です。

硫黄島で戦い散って行った兵士たちが守ろうとした“日本の美しい国土”
ひいては美しい地球が、温暖化の影響で大変なことになっていることを
ドキュメンタリーで訴えています。

キャッチコピーは刺激的ですが、そのことを否定するだけの材料がない
のも事実です。

□人類唯一の故郷。それが今危機に瀕しているのです。これは人道的な
 問題なのです。それを解決するのはあなたです。

□世界貿易センターの記念碑が建てられる場所は、やがて水底に沈む。
 世界の問題はテロだけではありません。

ネットでも予告編を見ましたが、衝撃の内容でした。

クリントン政権下で副大統領を勤め、大統領候補にもなったゴアも
映画作りの中心人物です。本年度アカデミー賞ドキュメンタリー部門
の最有力候補です。

いよいよ、地球温暖化の問題が、私一人くらい協力しなくても影響は
ないでしょうの時代から、私一人でも協力しないと大変なことになる
時代へと転換点を向かえていることにいい加減に気づけ!と言うこと
です。

この映画も、学生、教育関係者、政治家はもちろん日本人全員に観て
もらはなくてはならない映画です。もちろん、観ない方はその理由を
次世代を担う子供たちに説明する義務がありますとまで言わせていた
だきます。

そんな中、以前から様々な環境活動に世界レベルで取り組んでいる液体
食品の容器包装大手であるテトラパック・グループの日本テトラパックは
今回の地球温暖化の危機を訴えかける映画『不都合な真実』の主旨に強く
賛同し「1人でも多くの方にこの映画をご覧いただき、地球温暖化につい
て考える機会をご提供したい」との願いから、以下のようなキャンペーン
を展開しています。これは、かなり画期的です!

******************************************************************
2007年1月20日(土)公開の映画『不都合な真実』が、2007年1月21日
28日、2月4日、11日=各日曜日=の4日間、TOHOシネマズ系シネコンの
5つの劇場において500円均一(税込)で鑑賞できるもの。今回の企画は
協賛金の一部でチケット料金の差額を負担するということで実現。
スポンサー支援による新作映画の500円興行は日本初の試み。
******************************************************************
★尚、早速、上映映画館を調べておきました。以下です。
 行かなくてはなりません!

□TOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区)
□TOHOシネマズ川崎(神奈川県川崎市)
□ナビオTOHOプレックス(大阪府大阪市)
□TOHOシネマズ二条(京都府京都市)
□TOHOシネマズ名古屋ベイシティ(愛知県名古屋市)

本来であれば、日本の前自動車メーカーもしくは電力会社に協賛して
もらいたい、もらわなくてはならない企画です。

最後に、パンフレットの中に書かれている地球温暖化防止のために
『私にできる10のこと』を下記しておきます。

私がやらなくては、うちの家族がやらなくては、うちの会社がやらなく
ては地球に取り返しのつかないダメージを与えてしまうと真摯に考え
それが真実のものとなりつつある現実を強く認識し、以下の『10のこと』
を早速行動に移すことのみが人類生き残りであり、硫黄島に散った御霊
に報いることのような気がします。

1.省エネルギー型の電化製品や電球に交換しましょう

2.停車中は、エンジンを切り、エコ・ドライブしましょう

3.リサイクル製品を積極的に、利用しましょう

4.タイヤの空気圧をチェックしましょう
  車の燃費基準を上げれば、無駄なエネルギー消費を防げます

5.こまめに蛇口をしめましょう。水道の送水に使用されるエネルギー
を削減することが出来ます

6.過剰包装、レジ袋を断りましょう。買い物は、リサイクル・エコ
バックを使いましょう

7.エアコンの設定温度を変えて、冷暖房のエネルギー削減をしましょう

8. たくさんの木を植えましょう。1本の木はその生育中に1トン以上の
CO2を吸収することが出来ます

9.環境危機について、もっと学びましょう。学んだ知識を行動に移し
ましょう。子供たちは、地球をこわさないで、と両親に言いましょう

10.映画『不都合な真実』を観て地球の危機について知り、友に勧めま
しょう

2007年は行動の年にしましょう。日本国民の全てが1.~10.までを
全部やってこそのみ日本の、地球の環境危機に歯止めが掛かります。
そう確信します!

(Mr.削減) 

今年は来年1年間で4万トンのCO2削減を確定させました!

2006-12-23 11:51:01 | Weblog
いよいよ今年最後のブログです。やっと毎週200名以上の方々が見て
くれるようになりました。


まだまだ(Mr.削減)の正体は明かせませんが(バレバレ)、自分
の名前を≪Google(グーグル)≫に打ち込むとヒット数が47,000件も
あったのには正直驚きました。


講演を40回近くこなしたのと『コスト削減の教科書』をダイヤモンド社
から出せたこと、それに続く“原稿書きまくり”の成果だと思います。


来年はいよいよ『京都議定書』の最初の基準年である2008年の前年です。
間違いなくコスト削減がCO2削減と直結する年です。【CO2削減ドットコム】
もいよいよ本格的な活動のスタートをきります。


そんな中、コスト削減総合研究所の方で、年内に500台の『見えタロー』
設置に目処がつきました。彼らが来年1年間で4万トンのCO2を削減して
くれます。


2007年度はさらに1,000箇所で“もったいないのDNA”を現場に植付け
累計で1,500台の『見えタロー』にて基準年の初っ端に12万トンのCO2
削減を確定させます。必ずや!


この12万トンのCO2を東京電力が引続き『エコサポートプラン』で買い
取ってくれると、600円×120,000トン×5年=3億6,000万円のお金の提供
と3億6,000万円分の植樹をしてくれます。と言うことは、お客様が東京
電力からいただける3億6,000万円をそのまま植樹にまわしてくだされば
なな何と7億2,000万円分の植樹ができるのです。こうなれば植樹と言わず
山を買いましょう。100年間誰も入れない山を。

と言うことで、今年最後の主張です。東京電力は素晴らしい試みである
『エコサポートプラン』を絶対に止めないでください。その他の9大電力
会社は善いものは積極的に今すぐに取り込んでください。名前も拘らず
『エコサポートプラン』でいいじゃないですか?


独自の名前に拘るなら、1,000万円くらいの“植樹受ける権”を懸賞に掲げて
名前の公募をすることで、環境意識の醸成との一石二鳥が図ればいい
と思います。


コスト削減総合研究所、『見えタロー』、『答え一発君』・・ネーミングも好き
ですし、得意です。電力会社の方々、作っていただけるならいつでも相談
ください。考えます!


もちろん無料です!!

今年後半からの購読に感謝します。
来年は、CO2削減12万トンを目指して突き進みます!!!!
ロケットのように!!!!





(Mr.削減)


沖縄にCO2を削減しているホテルがありました。

2006-12-16 13:32:21 | Weblog
最近沖縄に行く機会が増えています。


理由は、当社(コスト総研)が提供するCO2削減の切り札システム
である『見えタロー』君の設置施設がまもなく全国で500箇所を越える
にあたり、未設置県のひとつが沖縄県だからです。(他の未設置県は
福井、愛媛、高知、鹿児島となっており、全国制覇まであと5県です。)

後は、この時期でも暖かく、営業するには最高の季節だからです。


そんな中、以前沖縄の高級リゾートホテルがエネルギー多消費型都会OL
軍団に苦しめられている話を書きました。例の、バスタオル8枚事件です。
一方、今回は、以前エネルギー多消費型都会ビジネスマンに苦しめられた
結果、知恵と汗を搾った省エネ努力で見事にローコスト(エネルギー)
オペレーションを確立した沖縄のビジネスホテルの話です。


まず、入り口からフロントまでの間は、沖縄の太陽の光をふんだんに取り
入れていました。殆ど照明はありません。


部屋に入ると、最近多くのビジネスホテルで見られる様に部屋の鍵を差し
込まないと部屋の電源は何も点きませんが、差し込んだ後しばらくすると
入り口の直ぐのところの照明が自動的に消えました。これは初めてです。


もちろん、鍵を入れてもエアコンは操作をしない限り動きません。(他の
沖縄のホテルでは部屋の鍵を差し込むと親切にも自動的に24℃でエアコン
は動き出しました。この時期でも!)


お手洗いのウォシュレット便座の保温設定もきっちりOFFにしてありま
した。(実際、沖縄では1年中必要ない気がします。)洗浄の強さも最低に
なっていました。


冷蔵庫のコンセントも大元からしっかりと抜いてありました。待機電力の
無駄の削減です。(冷蔵庫はこれが大きいのです。)使う人がいれば自分
で電源を入れる。至極当たり前のことです。


その他、ホテル内の至るところに人感センサーが付いており、“人がいない時
であり所は電気も消えている”を徹底していました。


自動販売機の商品サンプル陳列部分の昼間照明は点いていません。


以上の様な取り組みをしていましたが、かと言って滞在期間、全く持って不便
は感じませんでした。

この様な努力でオープン当時から比べて30%近くのエネルギーコストを削減
してきたそうです。言うまでもなく、CO2の削減になっています。

さらに、凄いなと思ったのが、宿泊前々日に届くウェルカムメールです。
内容としては、滞在中の天気予報や予想気温を丁寧に教えてくれます。
肌寒いのか汗ばむ程度なのかもコメントに入っているので、着ていくもの
持って行く衣類や小物(傘等)の選択の参考になります。


どうしても冬は身近な所の気候を参考に衣類を持って行きがちです。必要の
ないものは持っていかないことで、運送に際してのエネルギーの無駄が削減
されると言えなくもありません。

天候と気温がわかったので、夏物のスーツで行きました。傘は鞄には入れ
ませんでした。軽快に営業ができました。部屋の中でも殆どエアコンは
使いませんでした。通常エアコンを使うときは、部屋が乾燥するので湯船
をお湯でいっぱいにしてバスのドアを開け放って寝ますが、今回はシャワー
だけで済ませました。水道代(お湯を作るための重油代も)削減できたと
思います。

ヨーロッパのホテルに比べたらまだまだですが、それに近い雰囲気を感じ
ることができるホテルでした。


日本中のホテルがこの様な活動をするように、来年はホテルへの『コスト削減
教』、『CO2削減教』の布教活動に力を入れます。

年内は、23日(土)第25回が最終です。


(Mr.削減)




CO2削減論議花盛りです!しかし、リ・シンクなくしては・・・・。

2006-12-09 18:11:21 | Weblog
最近は、日経新聞の1面にCO2削減へ向けての様々な取り組みが載る
ようになりました。今週の初めには車の排ガス規制による本格的な
CO2削減が1面トップを飾っていた記憶があります。

いよいよ、国を挙げて本気になってきたと言うよりは、京都議定書の
期限が身近に迫り、削減の役割を担っているそれぞれの機関や団体の
尻にいよいよ火がついてきたと言うのが本来の状況でしょう。


そんな中、次期RPS法の目標設定に関する特集記事が日刊工業新聞
に載っていました。

そのあたりの背景を語る前に、『RPS法』なる地球に極めて優しい
ハイカラな法律の解説を加えておきます。

『RPS法』とは、地球温暖化対策として、経産大臣が新エネルギー
 の利用目標を定め、その基準利用量を電気事業者ごとに設定、利用
 を義務付けるもの。

 正式名称は「電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別
 措置法」と長いため、RPS法と略称されることが多いが、欧州のRPS法
 と異なり、グリーン証書市場が形成されるようになるかどうかは不分
 明である。なお、RPSはRenewables Portfolio Standardの頭文字より
 とったもの。

 新エネルギーの対象は風力、太陽光、地熱、小規模水力、バイオマス
 発電の5種類。一方、ごみのリサイクル利用を妨げ、廃棄物排出量の
 増加につながるとの意見が多かったため、廃プラスチックなどを燃料
 とする廃棄物発電が対象外となった。

 2002年4月26日衆議院本会議で採択され、5月31日には参議院も通過
 成立した。2003年の4月から実施が始まった。』

ざっとこんなもんです。

具体的には、2010年度に発電電気量の1.35%の電気量で122億キロワット時
利用を義務付けています。1キロワット時の環境価値を5円とすると約600億円
分の発電に相当します。電力会社10社の売り上げの0.4%程度です。こちらは
全電力会社が義務量をクリアーしています。


そこで今議論しているのが2014年度の目標をどうするかです。

電力各社には、なぜ電力会社だけが対象になるのかとの不満がベースにあり
電力消費が伸びている中、今回程度の目標に収まることを望んでいます。


2010年度での電力各社のRPS負担は1,000億円になるそうです。

これを大きいと見るか小さいと見るかは議論が分かれるところです。

私は、15兆円の売り上げがあり、また、子孫への投資と考えればこの10倍
はあっても良いのではないかと思います。

また、どうして一旦1.35%を決めたら日本人はそこを離れることができない
のか?1.35%からスタートした4年後になぜ10%が目指せないのか?

着々とそうしている国が、そうした(結果を出した)国があるにもかかわらず・・・・。
『リ・シンク』が苦手な国民です


私が首相なら(笑)電力会社は50KHZと60KHZの発電会社2社だけにして、後は
全国版送電会社を1社だけ作ります。これで経営効率を徹底的に高め、年間で
2兆円規模の新エネルギーへの投資を行います。目標は4年で10%の新エネル
ギー比率です。


笑われるかもしれませんが、通信、それも固定や携帯電話の世界を見てくだ
さい。自由化で多くのプレーヤーが登場しましたが、今は、東西NTT、KDDI
ソフトバンクの4社寡占です

進まない電力の自由化とCO2削減の現状に対して、まじめに“10大電力会社の
再編”と“相変わらずの発電と送電の分離”を、28社のPPSがエネットを除い
て全く元気がない今だからこそCO2削減のために主張してみました。

賛同者が現れることを祈っています。


(Mr.削減)




“四捨五入”は“ごみ”を出します????

2006-12-02 13:15:09 | Weblog
★“五捨五入”は地球を救う?「数値丸め」とは・・。

私の知人の株式会社データアクションの吉見社長は凄いソフト
を作っています。特許も取られています。それは名づけて(私
が勝手に)『五捨五入ソフト』です。

今の大半のソフトは“四捨五入”がベースになっています。
日本の電力会社が全て『五捨五入ソフト』に切り替えると
総じて電気料金が5%安くなるそうです。


我々はどうも損をしているようです。

以下、その価値を吉見社長に書いてもらったのでご披露します。

■ISO31-0の「数値の丸め方」って知ってました?   

「どうしてJISに決められた通りに計算しないんだ!」
「ばいじんの計算では、四捨五入は使ってはいけないんだ!」
「5であっても、切り下げる場合もあるし、切り上げること
 もある!」
「これは、ISOが決めた規則なんだ!」

この会話は今からおよそ33年前、当時26歳だった私が、ある
電力会社に提出した「排出ガス測定」の計量証明書について
何度も注意を受けた時のものです。生まれて初めて「四捨五入」
ではなく「五捨五入」を使用しなければならないことを知りま
した。


私は直ぐに「ISOの五捨五入のアルゴリズムをソフト化して欲しい」
と、大手コンピューターメーカーのエンジニアに依頼しましたが

「できません」と断られました。


表計算ソフトのテクニック本にも、開発は不可能と記載されていま
した。分析機器メーカーの関係会社で15年間勤務しましたが開発は
無理でした。自分でソフト会社を起業して8年目に偶然にも、この
アルゴリズム開発に成功しました。実にISOの数値の丸め方に出会っ
てから23年の月日が流れていました。


ISO31-0の「数値の丸め方」とは、鉱工業において十進法の数値の
丸め方について規定したものです。端数処理としては、四捨五入、
切り上げ、切り捨てがよく知られています。
一般的には四捨五入がよく使われますが、四捨五入は必ずプラス側
に誤差が発生します。従って、ISOでは端数処理による誤差が最も
少なくなる方法として、ISO31-0の規格を規定しました。その内容は
5であっても切り下げる場合もあれば、切り上げる場合もある方法で
数値を丸めた結果が偶数になる方法です。

この数値丸めの方法がISOで規定されましたが、この方法はシステム
としてこれまで開発されていなかったのです。

1996年、株式会社データアクションは世界で初めてISO31-0の数値丸め
をソフトとして開発し、そのアルゴリズムを特許申請しました。
その結果、日本とアメリカで特許登録され、2006年5月にはEUでも
特許登録されました。


この「数値丸め方」は、CO2の排出権の売買や環境税(炭素税)が課税
されると、俄然注目を集めると思います。なぜなら、乱数を発生させて
チックをしても、四捨五入の端数処理結果がISOの端数処理方法より
常に5%も高い数値を示すからです。


また、携帯電話の音質も必ず向上すると言われています。そして、ISO
14001を取得事業所はISOで定めた「数値丸め方」を、全てのパソコンに
搭載しなければならなくなるだろうとも言われています。 

なぜなら、「四捨五入はゴミを出す」からです。(以上、吉見社長の原稿)

皆さん、理解できましたか?
皆さんが、電力消費の削減に基づいてCO2排出の抑制量を算出する際に
その基になる数字が“四捨五入”処理によって常に5%高めに出るのは
現実を正しく反映していないことになります。


吉見社長の話を聞いて、エネルギーマネジメントシステム『見えタロー』
のASPに早く『丸めタロー』(これも勝手に命名)をインストールした
くなりました。


(Mr.削減)






ドイツを見習わなくてはなりませぬ!

2006-11-25 20:26:41 | Weblog
THE NIKKEI MAGAZINE 11月号(No.25)の特集
“ドイツと言う生き方”は読みごたえがありました。また、大変参考に
なりました。


前書きには・・・・

『 人口減少と自然破壊―
  日本をはじめとする先進諸国が
  抱える今世紀の二大問題を、
  柔軟な発想で解決しようとしている国、ドイツ。
  その背景には、ロマン主義と学生運動という  
  異なる時代に起こった二つの潮流の
  幸福な出合いがあった。           』

とありました。どんどん読み進みたくなる前書きです!

内容は、街を小さくすること、これを名付けて“シュリンキング・ポリシー”
日本語訳で“縮合政策”と呼び、実践している様子が書かれています。

“縮合”の名が示すように、思い切って都市を縮小するという「人口減を好機
ととらえ、持続可能な街づくりを目指す」試みです。


機能を中心部に集約するだけでなく、不要と思われる部分は壊し、自然を
再生する。建物でふさがった土地を減らし、住まいの近隣に緑を取り戻す
ことになります。

夕張市に見習ってもらいたい施策です。


そして、この様な施策を受け入れることができるドイツ人の環境意識の根底
にあるものが、ひとつには「ロマン主義時代から続く、人間は大地に根ざし
ている、自然の一部であるという思想」です。日本人が殆どといっていいほど
亡くしてしまった考え方でもあります。


そして、もうひとつが学生運動の系譜です。1960年代末に広がった学生運動が
ドイツでは日本のように雲散しなかったことです。つまり、「経済成長が生み
出したひずみや、社会的矛盾を見直すと言う行為が脈々と受け継がれていた」
と言うことです。

まとめると、ドイツでは環境意識の根底に、“森は文化であり、国を代表する
自然である”との意識が変わらずに脈々と民族の中に引き継がれてきたと言う
ことです。


人口減と自然破壊で見せたドイツの独自の『解』には、一見硬そうに見える
ものの、それだけではない叩き上げの地に足のついたしたたかさを見ました。

日本が見習わなくてはならないところが沢山沢山あります。

一方で、『解』すら求めようとしない日本人の多いことに危機感を強く強く
感じます。


ドイツの森は、日本の里山です。里山を中心とした街づくりを考えなくては
いけない気がします。

日本でも持続可能な社会作りに向けて、ドイツのような幸福な出会いがないか
模索します!


(Mr.削減)


沖縄こそ“持続可能な社会”を目指して欲しい!

2006-11-18 22:55:15 | Weblog
沖縄に来ています。
九州の8行の銀行が沖縄に集まり、その会合でコスト削減の正しい考え方
を講演しました。翌日は、電気の無駄取りの営業にパチンコホールと大手
のリゾートホテルを回りました。電気の無駄が取れれば、その分CO2の
削減になります。ましてや、沖縄電力は日本で一番石炭火力の割合が高い
つまり、一番CO2を出している電力会社です。自ずと営業には気合が入
りました。


回ってみてパチンコ店の営業時間の長さに驚きました。9:00AM~23:45
です。何と、約15時間です。開店準備と閉店処理をあわせると19時間営業
です。恐ろしい電気の無駄遣いであり、CO2の排出です。自然の島であり
続けて欲しい沖縄の話です。

リゾートホテルは色々頑張っていました。400室のホテルは温泉から出る
天然ガスを使って発電できないかを真剣に考えていました。名護の300室
の1年前にできた素晴らしいホテルは自然の光をしっかり取り入れて、エネ
ルギーを大切に使っていました。


ただ、11月であっても外気温は暑い日は27度くらいになることから(衣替
えは12月1日です)エアコンは高くて24℃、低いところは22℃に設定して
ありました。銀行での講演中は寒かったです。ホテルも部屋に入るとしっ
かりと冷えていました。ペンギンが冷蔵庫の陰から出てきそうなくらい!


ただ、難しいのは日本人はリゾート慣れしておらず、短い期間にとにかく
“楽しもう”と言うことで、部屋は目いっぱい明るくし、部屋を出る時に
は、ヨーロッパなら電気もエアコンも全て消すところを逆に、帰った時の
快適な環境を求めてつけっ放し、入れっ放しで出かけるそうです。間違い
なく北欧の人は腰を抜かします。


また、夏場はビーチが近いのでバスタオルの使い方も半端ではありません。
2泊の滞在なら、多い人は2桁の回数シャワーを使い、その結果の水道使用量
は想像を絶します。(このままではマジで沖縄から水はなくなります。沖縄
には大きな川などありません。)その証拠に、なんと前出のホテルは地下に
海水淡水化装置まで持っていました。(これを動かすとまた多大なエネルギー
が使われるのですが・・。)


沖縄ではヨーロッパの様に自然と共生したリゾートはできないのでしょうか?

考えてみてください。
東京のOLさん、夏に沖縄に来る。
暑いのでリゾートホテルに着いて直ぐに部屋のエアコン全開。
出かける際も、電気もエアコンも一切消さず、エネルギー垂れ流し!

まず、東京からの長旅の汗をシャワーで流す。
バスタオル1枚消費(☆1)

海岸に行く。海から上がって来て海岸でまずシャワー。
バスタオル1枚消費(☆2)

部屋に帰って来る。海岸では十分に砂も落とせなかったのでシャワー
で髪を洗う。
バスタオル1枚消費(☆3)

食事前に、SPA(温泉)に行く。
バスタオル1枚消費(☆4)

食事後部屋に帰る。本格的入浴。
バスタオル1枚消費(☆5)

夜、近くをドライブする。汗を掻いたので寝る前にシャワーを浴びる。
バスタオル1枚(☆6)

朝起きてシャワーを浴びる。
バスタオル1枚(☆7)

もったいないので、もう一度SPAに行く。
バスタオル1枚(☆8)

これ、オーバーでも何でもありません。都会からやってくるOLさんの
一般的タオル消費構造です。
1日ではや8枚!?


シャワーを使う。お湯をだす。ボイラーが動くため重油が消費されます。
この狂った枚数のタオルを洗濯しなくてはなりません。リネン会社の4トン
トラックが島内を猛スピードでピストン運転です。もちろんCO2を撒き
散らして・・。


見事なまでの“持続不可能な社会”が実現しています。完璧に!


リゾートに行くとは、エネルギーを消費しに行くのではなく、都会で自然
から奪ったものを返しに行く旅でありたいと思います。
(少なくとも、リゾートにいる期間と都会にいる期間では、リゾートに
 いる時のほうがエネルギー消費が少ない型)

滞在中はバスタオルは2枚。夏であれば直ぐに乾きます。自分で洗えば
善いと思います。子供に洗濯を教える善い機会です。

出かけるときはベランダの窓を開けて自然の風を取り込んでおく。もち
ろん、あらゆる電気は消して部屋を出ます。コンセントから抜きます。
部屋は帰ってから冷やせば十分です。日本のエアコンは高性能です!

2泊目のホテルの総支配人は素晴らしい方で、まさにお客様に対するホスピ
タリティ、従業員に対するホスピタリティ、そして自然に対するホスピタリ
ティを持っていらっしゃり、この3者のバランスを常に考えていらっしゃい
ました。


来年4月に某新聞社から出版予定の本の仕上げは、このホテルで行うことを
決めました。

私一人だけでも滞在中はエネルギーの無駄遣いをしない行動をして見ます。


(Mr.削減)IN 沖縄 名護



“ワァームビズ”VS“明かりを替えて世界を変えよう”

2006-11-11 15:38:36 | Weblog
今週は海外のCO2削減事情と言うか、キャンペーンの実態に迫ります。
知人の省エネシステムメーカーの社長さんに教えてただいた話です。


アメリカでは、10月4日から“Change A Ligtt、Change The World”
つまり、“明かりを替えて世界を変えよう”なるキャンペーンが始まった
そうです。これは、毎年行われているもので、内容は、従来型の電球や
機器をエネルギー効率の良い『エネルギー・スター』の認証を受けたもの
(認証シールが張ってあります)に取り替えることを国を挙げて推進する
ものです。

この『エネルギー・スター』とは1992年に米国環境保護庁とエネルギー省
により始められた「エネルギー効率の良い製品を通じての節約と環境保護」
を目的としたプログラムだそうです。1995年度からは、日本も協力して実施
する国際的な制度となっています。(全く知りませんでした!)


しかし、知人も私も日本ではそんなシールが張ってある電球を見たことが
ありません。この秋、デンマークではA~たぶんGまでの7段階表示だったと
思いますが、確かに見ました。全ての電球にありました!

このラベル付の電球の中にはその寿命が最大従来型の10倍に達するものも
あります。そうすると、家電店に車に乗って買いに行く回数が減ります。
結果、車が出す温室効果ガス(CO2)が削減されます。電球を交換する時間
の節約もできます。(電球の下まで重い椅子を運ばなくてすみ、運動により
体内から吐き出されるCO2の量が減ります。細かいですが、とりあえず)


さらに、現実(金)的にも、認証された一個の電球を使い切ると、何と
30ドル以上の節約ができるそうです。また、シール付の電球には税金を
掛けない州もあります。


さらにさらに、このキャンペーンで面白いのは、ホームページを通じて
電球交換に関する地域(州)間の得点競争に参加できることです。具体的
には、ニューイングランド州では、住民に1個ではなく2個以上の電球を替
えるように発破を掛けているようです。もちろん、昨年度に引き続き全米
1位の地位の維持が目的です。

日本も、クールビズ、ウァームビズいずれも、ちゃんとした計測方法を
考えた上でこれをやれば面白いことになる気がします。


また、この地域間競争には企業も参加するようで、昨年度は優れたエネルギー
スター・パートナーとしてトヨタが選ばれました。


2005年度のキャンペーンでは、電球交換を誓約した人が7万人に達し、年間で
3,000台の車が出す量に匹敵する温室効果ガスの削減に相当しました。

こんな善い話を教えてくださった社長さんに感謝します。

インターネットを使った地域間競争は面白いと思います。また、日本では
省エネ家電はありますが、こういった省エネ電球の認証制度、ランク付けは
ありそうであり、また、できそうなのですが・・・・。調べてみます!!


(Mr.削減)




東京都も排出権取引、自動車需要の抑制に補助金・・。

2006-11-02 20:13:42 | Weblog
「大証に引き続き、東京都も参入か?排出権取引!」


05年度から都内の大規模事業所に対してCO2削減目標を設定
させて5段階評価する「地球温暖化対策計画書」制度を導入した。
制度の3年目の来年から見直しをする中で、自治体による排出権
取引制度の導入の可能性や実施する場合の留意点等を洗い出す。

環境省の制度では経済界から統制経済につながると反発された為
自主参加とした経緯があり、全企業に義務化するか、他県や海外で
CO2削減を行った場合の削減量の取り扱いも検討する。

こんな記事が「フジサンケイビジネスアイ」にありました。

統制経済につながる・・・・の「統制」の言葉にも驚きますが
反発する経済界にも驚くと言うか、本当に経済界全体が反対して
いるのか?そこのところが面白いというか不思議です。

こと、マスコミもCO2削減に関しては経済界に味方している気が
してなりません。いつもなら、反対する経済界を強く批判しそう
なものですが・・。

また、1日の日経MJには、「環境省 CO2削減車依存抑制都市」
「中心街の活性化促す 自治体事業に助成」との目次が載っていま
した。


こちらは、都市機能が郊外に拡散し、自家用車に依存した都市ほど
一人当たりのCO2排出量が増大する傾向に着目。「省CO2型都市」
を目指して地方自治体が行う公共交通の活性化や自動車需要の抑制
土地利用の効率化などの費用の一部を補助するというものです。

しかし、いずれも根本的な解決に結びつく気がしません。皆さんは
どうですか?

予算もたった5億円です。5億円だから駄目だと言っているのではない
のですが、5億円で都市機能が変わると思いますか?

5億円でいくらのCO2を削減しようと目論んでいるのか?

この方法が数ある方策の中で、果たして効率的なのか?

CO2削減の施策はきりがないくらい考えられますが、日本はどうも
相変わらずの行き当たりばったりの気がしてなりません。

新しいものには直ぐに飛びつきます。クリーン開発メカニズム(CDM)
排出権取引、シカゴ気候取引所・・・・。

もういい加減、目指す国家の姿を固めてそこに向かって舵をきらないと
世界の孤児になってしまいます。


なぜ、それができないのか?

安倍首相が掲げる“美しい日本”とは、いかなる日本なのか?

私にとっての“美しい日本”の原風景は「里山」です。


今の仕事を通じて一箇所でも多く復活させたいと思います。

皆さんは?

(Mr.削減)


「ウォームビズ」で昨冬、CO2 141万トン削減????

2006-10-28 19:12:15 | Weblog
今日の日経の社会面に以下の見出しが躍っていました。

『ウォームビズ、国が音頭』
「今年の冬も重ね着を」
「昨冬、CO2 141万トン削減」

この計測の仕方が凄いんです。


環境省に対する批判ではありませんが、国際的に認められるのか
とても疑問が残る凄い計算方法です。“大雑把”と言う意味で!

計算方法は、環境省が今年三月に男女1200人を対象に行ったアン
ケートがベースです。

アンケートで「ウォームビズ」を知っていると答えた人の割合が90.2%。
まあこれはいいとして、次です。問題にしたいのは。

勤務先の暖房設定温度の質問で30.5%の人が「暖房使用時の室温を例年
より低く設定」と答えた、この実施率をもとにCO2の削減効果を推計して
います。

冒頭では優しく言いましたが、国民的にも「あ、効果があったんだ!」とは
認め難い計算方法です。


目標の設定では、“チームマイナス6%”と言う風に、一体何に対して6%
なのかが曖昧な表現を用いてしまい(私なら、チームマイナス7200万トン
とかにします)一方、効果に関しては今回のように極めて曖昧な計算手法
にも拘らず、堂々と141万トンと打ち出します。

相変わらず、国民に対するホスピタリティーが足らないと言わざるを得ま
せん。

折りしも同じ日の日経で、「北京で開かれた排出権見本市で各国が温暖化
ガスの削減事業を売り込んだが出店企業の4割は欧州勢で日本企業はおされ
気味だった」と書かれていました。


このあたりの効果証明の未熟さ、曖昧さも影響している気がします。

今週は短めですが、“がーん”3連発で濃く迫って見ました。

(Mr.削減)



257万1250トンのCO2排出!誰でしょう、何でしょう?

2006-10-22 01:22:55 | Weblog
答えは、日本全国222万台の自動販売機が年間に排出するCO2の量
です。 (日本の総販売電力のなな何と0.5%を占めます)

自販機はヨーロッパには、特に北欧には見当たらない機械です。

222万台の自販機をなくして、そのCO2削減分をエコサポートプラン
で東京電力に買ってもらえたら、いったいいくらになるのか?

答えは、77億1375万円です。それと、同じだけの植樹もしてもらえます。
ということは、154億2750万円もらえることになります。


まあ、全てを失くすことは無理ですし、ぶっちゃたところ減ることも
ありません。

ということで、自販機メーカーも罪の意識がありますので、一生懸命に
消費電力の少ない機械の開発をしています。


そしてこの度、超省エネ自販機が完成しました。(10.17日経新聞朝刊)


1997年型 8,000円/月 年間約10万円
2005年型 4,000円/月 年間約 5万円
2006年型 3,400円/月 年間約 4万円
2007年型 2,000円/月 年間 2.4万円

今回の奴は、ヒートポンプ式自販機といいます。

仕組みは、
『エアコンや給湯器などで利用されているヒートポンプ技術を自販機の
 加温に活用。冷媒を圧縮することで内部に取り込んだ大気の熱を高める
 仕組み。冷却用の廃熱も利用する。電気ヒーターだけを用いる従来型
 より消費電力を抑えられる。一台当たりの購入費用は従来型よりも3割
 程度高い100万円弱と見られる。』

消費電力が2006年型に比べ40%削減できるということは、CO2の排出量
も従来型機に比べ40%削減できるだけでなく、ヒートポンプ式自販機は
冷媒に代替フロンを使用しないノンフロン型なので、消費電力の抑制と
合わせて“地球温暖化”の防止になります。

設置主も電気代の負担が軽くなり、結構嬉しいことです。


しかし、メーカー間の競争がある限り減ることはない自動販売機も、222万
台が適正配置されているとは全く持って言い難いのが現状です。

ある賢いスーパーは、自社店舗における自販機の展開を全て業者に任せて
(アウトソーシング)エネルギーと間接コストの大幅削減をはかっています。


スーパーは店舗のスクラップ&ビルドの際の重たい自販機の移設作業から
開放されるだけでなく(意外とコスト高になっています)、一方、アウトソーサー
は売り上げが全てなので、自販機の最適配置(売れない自販機の廃棄)を
積極的に行い売り上げ増を徹底的に図ります。電気代は払わなくていい。
煩わしい移設作業から開放される。最適配置により売り上げが伸び、その中
からいただける販売マージンも増えると言う善いこともあります。


無駄な自販機、それも1997年ものあたりが廃棄されるとCO2もしっかりと
削減され、さらにさらに善いことが続きます!!


今回、全国の自販機の電気代がわかりました。年間約800億円です。
1台あたり3.6万円~4万円も使っています。


次は、どこを調べてもわからない9,000万台の携帯電話の年間電気代に
挑戦したいのですが、どこを調べてもわかりません。

誰か教えてください。

情報提供を待っています。


(Mr.削減)




私財を投げ打ってくださるなんて・・・・。

2006-10-15 11:51:20 | Weblog
前々回のブログ“ヨーロッパに見るコスト削減の原点”に、以下のような
反響が寄せられました。


関西でこれからお客様のコスト削減に向けて一緒に仕事をする予定になって
いる方です。

『素晴らしいレポート感激いたしました。
 ついつい返信を書きたくなりPCの前で座り込んでしまいました。
 経済発展も一段落し数年の停滞もやっと持ち直し、明るい兆しも
 出てきた昨今、日本は本当にこれで良いのか、このままで良いのか?

 便利であり、物が溢れて贅沢に慣れてしまった人達に後退するような  
 生き方を求めるには、もっともっと日本という国が疲弊し債務大国で
 破綻をしなければ、一から考える事はしないのではないでしょうか。

 「もったいない」と言う言葉が最近使われだしましたが、人に対しては
 言う事ができるのに自分の足元の事が見えなくて多くの無駄を垂れ流し
 にしているのが現状ではないかと思います。

 Mr.削減が今、安部内閣のエネルギー担当大臣になって頂ければ、
 日本の将来をになう子供たちに、負の遺産を少しでも少なくできる
 のでは無いかと思います。

 思いつきで大臣とか言いましたが、本当にもしこれが実現できるので
 あれば、しっかり応援します。(少ない私財を投げ出しても。)

 そんな行動もできたら起こしてもらえませんか、役人は税金を使い
 度々海外に視察と言う名目で出かけるくせに、今回のような見方や
 感じ方をしないで、何の為の視察旅行かばかばかしくなってまいり
 ます。・・・・・』

たった一人の人であっても、ここまで共感いただけると自分や会社が
向かっている方向に揺ぎ無い“自信”と“誇り”が持てます。


そんな中、もう一人の関西の仕事仲間から映画の招待券が届きました。
CO2削減仲間でもあります。

前か、「社長就任祝いにあるものを贈るので、10月24日PM9:00以降
スケジュールを開けておいてください。」と言われていましたが、正直
なところ、上京いただいて食事でもするのかなと思っていました。


東京国際映画祭の中で上映される『不都合な真実』という映画でした。
R指定でしたので、一緒に行こうと思っていた広報担当者には「エッチな
映画じゃないでしょうね?」とまで言われる始末です。


ところが、これがまさに“凄い”映画でした。“凄まじい”が正しい表現
かも知れません。

「不都合」とは、まさに猛スピードで進行する「地球温暖化」のことです。


下記URLをクリックください。サマリーが見れます。凄いです!!
http://www.futsugou.jp/

間違いなく、CO2削減マニアであり、宇宙船地球号の真の乗組員なら
100%見に行きたくなります。一般興行で収入が取れる映画ではありません
ので、今回見逃すと見れないかもしれません。


コスト総研はどうにかチケットを入手して、全社員で見に行きます。


(Mr.削減)


起きてからの国と、起きる前にの国。日本と北欧の違い!

2006-10-07 14:50:14 | Weblog
起きてからの国と、起きる前にの国。日本と北欧の違い!

▼ 持続不可能な社会を目指す日本?
 
 今回の北欧視察に伴い、デンマーク以外の国ではスウェーデンのことを少し
勉強して行きました。その時に強く印象に残ったのが、「スウェーデンは問題
が起こる前に予防的処置を取る国であり国民である。一方、日本は今の環境問題
を取り巻く法律の原点であった公害対策基本法等に見られるように、事後対応の
国。起こったこと(問題)を罰することで止めよう、止めさせようとする国で
ある。」という表現でした。現在、地球温暖化防止に関しても、少子化に伴う
年金改革に関してもスウェーデンと比べてこの差が取組みの結果に現れています。

 どうしたらCO2を出さない社会、まさに“持続可能な社会”ができるのかを
国民全体で考え、意思決定ができる国がスウェーデンを含めた北欧なら、さしずめ
日本は…
  
「経済が成長する以上CO2が出るのは仕方がないじゃん!」
「出る量が少なくなる機械や製品に先々入れ替えるから今はいいじゃん!」
「お金で解決できるならそうすればいいじゃん!」
「排出権を買ってもそう高くもないし、設備投資するよりは経費的に楽じゃん!」
「そんなこと言ったら、隣の中国の方がひどいじゃん!」
「会社あってのことだから、競合がやっていないのにうちだけが環境対応をできる
 わけないじゃん!」…。
  
 とってもお気楽な、じゃん・じゃんの国です。


 国民の意識がバラバラで、世界のルールが変わりつつあるにも関わらず、昔から
のルールで相変わらず“持続不可能な成長社会”を目指して一人で突っ走っている
異様な国です。後に続くランナーはいません。ルールはお金で変更すればいいし
できると思っている輩(やから)すらいる国です。

 オーバーな表現と思わないでください。もっと具体な最近の話をします。皆さん
納得すると思います。

 先だってとても不幸な事故が起きました。福岡で飲酒運転の公務員に3人の子供
を殺されたお母さんは私の知人が間接的に知っている方でした。私なら、わが子を
殺した公務員を恨みます。一生。そして、その方には生きていて欲しくないと思い
ます。

 お母さんは海に落ちた車に取り残された子供を救おうと思って何度も何度も水中
に潜ったそうです。最後の力を振り絞って潜った時に、救うことはできませんでし
たが、一番下の子供と通信(会話)ができたそうです。心が震える言葉でした。

 「お母さん、決して飲酒運転をした人を恨まないでね。その代わりに世の中から
飲酒運転をなくしてね。僕はまたお母さんのお腹(胎)の中に帰るから・・。」

 日本のマスコミの方々も、この両親の不幸と加害者の取った人間としては考えら
れない数々の隠蔽(いんぺい)のための行動を伝えることに終始しないで下さい。
また、加害者の所属する組織の長もただ頭を下げ、「今後このようなことが起きな
い様に全職員に徹底します。」とのうわべの言葉に終始しないでください。どうし
たら飲酒運転がこの世の中から100%なくなるかの具体的な提言と実行を両者とも
すべきだと考えます。

 私が組織の長なら、全職員自動車通勤を止めます。できますって!昔はそれで
やっていけたのですから。やってみたら善いと思います。どうしても必要なところ
から自動車の使用を認めていけば善いのですから。一番善いのは、組織の長が自ら
自動車使用を止めることです。


 日本ですから下は従います。決してできないことではありません。以前それをや
った知事もいました。もっと言えば、お酒を飲む機会も多い方々です。飲酒運転の
リスクが100%減ります。世の中が間違いなく安全になります。なぜなら車に乗ら
ないのですからです!

【早稲田大学の理事 関氏はやりました!】
早稲田大学改革のゴーンと呼ばれている民間出身の関氏は、まず改革の第一弾と
して幹部が率先して範を垂れなければということで、専属の公用車は総長だけに
してそれ以外は全て廃止しました。常任理事の乗用車出勤も禁止して、電車などの
公共交通機関の利用に改めました。どうしても車が必要な時はタクシーやハイヤー
を利用してもらうようにしました。こうして、結果的に年間数千万円掛かっていた
幹部の車両費を大幅に減らしました。

(日経新聞連載 仕事人秘録 6回目 “早稲田のゴーンと呼ばれて”より抜粋)

 そうは言っても日本からは飲酒運転がなくなることはありません。今のままで
は!先ほどの様にお気楽な国です。アルコールが検知されない飴(アメ)が売れる
国です。検知されない息の吐き方が雑誌に載っている国です。アルコール検知器の
精度まで言ってくる(疑って議論してくる)輩もいます。地方に行けば駐車場付き
の一軒屋のスナックが沢山あります。

 飲ました人を罰しても飲酒運転はなくなりません。もういい加減、罰すること
罰則を強化すること、罰則の範囲を拡げることで規制する幼い国民からは脱する
べきだと考えます。やるなら、全てに殺人罪の適用です。

 考えればやり方はいくらでもあります。代行運転の許認可の基準を(緩くでは
なく)柔軟にし不況にあえぐタクシー業界からの参入を可能にし、もっと便利に
安く代行が利用できるようにする。結果的にタクシーの稼働率が上がり、お客を
求めて無駄なガソリンを消費して走ることも少しは減るでしょう。思い付きで考え
ただけでもこれくらいは出てきます。

▼ 原点に遡って考える=リシンクができる国、北欧

 そんな中、先だって日本にいなかったので見ることができませんでしたが、NHK
の特集でスウェーデンが飲酒をしている人が乗ったらエンジンが掛からない車を
開発している様子を流していたことを知人からのメールで知り、冒頭の“予防の国
=スウェーデン”を再度強く認識しました。

 彼らにとっては至極当たり前のことなのです。自分たちが作った車の排気ガスが
森林であり都市環境を破壊した。だから、少しでも環境負荷の低いディーゼルエン
ジンの車に切り替えよう。さらに排気ガスに有害物質が含まれる量の少ない車を作
ろう。場合によっては車の保有台数の制限までも考えよう。そして、森林や都市に
は車を入れないようにしよう。この様に一刻も早く環境を元の姿に戻す努力をする
のです。日本ならさしずめ破壊した環境を別の型でカバー(リカバリー)する技術
の開発に走りそうです。

 このことを先ほどの交通事故に例えれば、交通事故は起こる。ならば、医療の
技術をあげ、救急車の台数を増やし、死亡者の数そのものを減らそうとする国が
日本です。交通事故を未然に防ぎ事故死ゼロを目指すためにはどうすればいいかを
原点に遡って考える国がスウェーデンなのです。

 今回の事故を受けて、日本の自動車メーカーはどんな動きをしたのでしょうか?
スウェーデンの自動車会社のような車の開発をしている会社はあるのでしょうか?
心の底からあって欲しいと思います。まだ開発をしていなかったら、大変僭越では
ありますが今回の事故を切掛けに始めてください。日本の全ての自動車メーカーの
社長、開発責任者の方々。着手しているなら何よりも、そのスピードを上げてくだ
さい。

 そして、加害者はこれから一所懸命働いてそのお金の全てを未然に飲酒事故を
防ぐ仕組みづくりに使ってください。亡くなった子供は生物学的には生き返っては
来ません。そうすることで、このまま放っておくと将来起こりえる飲酒運転による
子供の死亡事故から子供の命を守ることができるのです。多くの子供の命を救う
ことこそ最大の罪滅ぼしです。


▼ “樽の中身は水だった”の国、日本

 CO2の排出も同じです。出してしまったものを元の状態に戻すのは大変です。
将来発生する可能性を最小限にとどめる事こそ大事です。決して“自分だけが
うちの会社だけがやらなくてもそれは微々たるもので、日本全体で見れば影響は
ないだろう”と思ってはダメです。今の日本が全てにおいてそうだからです。
皆がそう思えば大変なことになってしまうことにもうボチボチ気が付かなければ
手遅れになってしまう時期がそこまで来ています。

 “私一人が、うちの会社だけでもやらなければ、日本全体での目標は守れない”
全ての個人、会社がそう思い行動することが今強烈に求められています。

 さもないと、“樽の中身は水だった”(*)の国になってしまいます。将来は
ありません。

 結果対応しかできない国から、予防対応のできる国に生まれ変わる。次の政権が
求められていることの一つだと確信します。

 (*)“樽の中身は水だった”とは・・・・

 昔、ある小さな街の中学校の先生が退職の日を迎えることになりました。
名物先生で多くの街の住民が先生にはお世話になっていました。そこで、中学校
の卒業生が話し合って先生への贈り物を考えました。

 卒業生の一人が「先生は酒が大好きで、ある時、酒樽を前に“浴びるように飲ん
でみたいな!”と言っていた。」と言いました。そこで、話し合いの結果、“酒樽
を買ってきてそれを夜のうちに先生の家の前において、各自自宅から一升瓶を持ち
寄って朝までに特級酒でいっぱいにしよう!”ということになりました。

 翌朝、先生が家のドアを開けるとそこには立派な酒樽が“デーン”と置いてあり
ました。先生は蓋を開けて早速飲んでみました。先生の目からは涙がこぼれてきま
した。

 それは、喜びの涙ではありませんでした。目の前にあったのはアルコールなど
一滴も入っていない正真正銘の“水”樽でした。


 “自分だけが水でも残りの99人がお酒ならいくら酒好きといっても先生は気付か
ないだろう・・”100人が100人そう思った結果でした。

(中学校の懐かしい「道徳」の教科書から)

 この国に(CO2削減に)必要なものは「道徳」かも知れません。


(Mr.削減)



“ヨーロッパに見る、コスト削減の原点”(旅のまとめ1)

2006-09-30 19:21:48 | Weblog
デンマーク、スウェーデン、ドイツを回って強く感じたことが
あります。

これまで日本で言い続けてきたことに間違いはなかったな!と。

驚きました。ヨーロッパにこそ“もったいない”の文化があり
ました。コスト削減の原点である、“無駄遣いはしない”が
到着日からそこかしこにゴロゴロ転がっていました。

国ごとに列記しておきます。明日からでも是非、家庭や職場で活か
してください。


【デンマーク・スウェーデン編】
(コペンハーゲン、ヘアニン、マルメ)

ホテルに着くなり、まず、ホテルの照明が少ないし、日本のように
異常なまでの明るさがなく、非常に落ち着いた感じでした。多分
照明に掛かる電気代は日本の同程度のホテルの半分以下であること
は間違いありません。その分、窓を大きく広くして自然光を積極的
に取り入れる造りになっています。

また、デンマークでは、地盤が弱く地下は掘り難いため半地下が
大半です。ホテルの場合半地下がレストランになっていることが多く
日本ならまず間違い なく暗いために好んで照明を付けますがデン
マークは逆です。自然光の取り入れと、テーブルごとに蝋燭を積極的
に使用しています。


その蝋燭も、お客様が来て初めて着火します。日本なら全て灯して
お客様をお待ちするはずです。大きな違いです。

ホテルの部屋の明るさも日本のホテルの半分以下です。もちろん
一つのスイッチで複数の照明が点くことは100%ありません。スイッチ
一つに照明一つです。さらには、コンセント一つ一つにスイッチが
ついているので無駄な電気(待機電流)も流れません。このことを知ら
ないと、充電したはずのビデオやデジカメ、携帯電話が朝になって
未充電と言うことになります。早速、痛い目に合いました。


また、最近のホテルでは部屋のドアを開けると、廊下の照明がつくよう
になって います。エレベータには100%閉まるボタンがないことも付け
加えておきます。(押すのと押さないのではエレベータの消費電力が
全然違います!)

「閉まる」ボタンはホテルに限らず、デンマークではついに見ることは
ありませんでした。また色々な施設のお手洗いでも結構自動照明が使わ
れていました。かなり古い施設でもそうだったのには驚きました。

部屋のメモ用の鉛筆も昔ながらの木の鉛筆です。当然色をつけるなどの
加工は一切してありません。長さも通常の半分です。珍しさも手伝って
こちらの方が持って帰って大切に使おうと思います。ホテルの部屋据え
置きの中途半端なボールペン ほど捨てられやすいものはありません。
プラスチック製ですから処分も大変です。そのことを証明するように
スウェーデンのホテルには使わないボールペンを入れ、皆に見えるように
貯めて置く立方体のガラスの箱がロビーに据付けられていました。中には
半分以上、多分1,000本近くの使わないボールペンが入っていました。

ということで、私は早速、鉛筆を鞄にしまい込みました。可愛そうに(?)
間違いなく誰かへの立派なデンマーク土産になります。但し、国境を越え
て無駄なく大切に扱われます。捨てられ焼かれても有害物質は出ません。
もちろん、部屋には歯ブラシもシャンプーもリンスもありません。髭剃り
なんて持っての他です。尚、これからヨーロッパを旅する方々のために
スリッパやパジャマ等もないことを伝えておきます。

ヨーロッパのそれなりの環境に配慮したホテルにはあるのは石鹸のみ
(ホテルによってはシャンプー兼用石鹸もあります)です。それも
1日に使うだけの大きさです。タオルはふかふかで水の吸収がいい
とても綺麗なものが置いてありますが、決して新品ではありません。
また、使わなかったタオルは当然交換してくれません。極めて合理的
です。


さらに、朝食券もそのチェックもありません。泊まった人が決められた
時間に食べる、それだけです。朝食券様の無駄な紙代、印刷代が省けます。
これは、ホテルだけに限らず、美術館や博物館の入場の際にも言えます。
入り口でお金を払って、そのことを目で確認したらOK、もしくはレシート
が入場券の代わりと言う施設が結構ありました。少なくとも日本の様に
スポンサー付きの広告や宣伝の入った、キラキラ輝くコート紙の入場券
には出会うことは一度もありませんでした。チボリ公園でもそうでした。

駅に改札がないのも同じような発想からだと思います。人は必ず無賃乗車
をすると考え、その対策にコストを掛けるのか、その逆の発想でその分
人的資源の効率的な配置を目差すのか。日本でも検討に値すると思います。
(JRはICカードで、我々個人の趣味志向までを含めてどこまでも追っ
かけるつもりですか・・。怖くなりました!)


さらにさらに、コペンハーゲンの街中でも多くの“もったいない”の精神
に出会いました。まず、街全体に無駄やギラギラした照明がありません。
セブンイレブンだろうとマクドナルドやケンタッキーだろうと全て街の
雰囲気を壊さないことが大前提での出店です。日本の京都のローソンや
ロイヤルホストのような極めて中途半端な街との偽融合ではありません。


蛍光灯が一本もないゼブンイレブン。マクドナルドとは思えないおとなしい
看板のMAC。カーネルおじさんの見つからない、違う店じゃないかと
思われ、少なくとも私は気づかなかったKFC。照明の数から言って
本当に街全体が夜は暗くて大丈夫かな?と心配になるくらいでした。


店内も、スポットライトが中心で、“必要な商品を必要なだけ照らす”が
基本にあり、今日は開いているのかなと思われる店が沢山あります。また
お休みの店はほぼ全部の電気を落としています。日本のように開店して
いるのかと見間違い思わず入ってしまう程明かりを点けている店は皆無
です。

さらにランチをしたチボリ公園の入り口のステーキレストランは極め付け
でした。 全面ガラス張りで自然光を使いまくっています。天気がよく少し
暑くなってきたのでどうするかと見ていたら、単純に天窓を開けて自然の
風を取り込みました。当然、テーブルには蝋燭です。明るかったので点灯
はさせませんでした。その夜、チボリ公園の帰りに通りかかったら、お客
様がいる席だけで蝋燭がゆらゆらと輝いていました。他の照明は見当たり
ませんでした。

昼間、そこのお手洗いを借りました。入り口からして真っ暗です。異国の
地です。普通は怖くては入れません。スイッチを押しました。点いたのは
地下の踊り場までの階段の電気だけです。階段を下りました。そこのスイ
ッチを押すと今度点いたのはトイレの入り口までの踊り場の照明だけです。

トイレに辿り着きました。狭いトイレですが「大」と「小」でそれぞれ
スイッチが分かれていました。お陰で旅行中は自然に電気を消す癖がつき
ました。因みに、ここを含めていくつかの施設では男女の便所が共用で
した。これにもデンマーク人の合理性を感じました。


それから、我々の活動の拠点となったコペンハーゲン駅も天井全体が採光
できるようになっており、また、天井の両側も全て開閉ができる窓の構造
で、多分照明の数は同程度の日本の駅の四分の一以下です。決して日本の
駅のように明るくはありませんが、日本の駅の明るさはまでは必要ないな
と強く感じました。


日本の多くの駅では昼間もプラットホームの蛍光灯は輝いています。
あ~もったいない!です。

追加で、コペンハーゲン空港もカラス張りでした。中央にデンマークでは
ここだけで見たエスカレータが2基ありましたが、着いた日も、飛び立った
日も動いてはいませんでした。

最後にふと気が付きました。ついに一度も飲料の自動販売機には出会い
ませんでした。街角はもちろんのこと、ホテルにもありません。日本に
帰ったら一度日本中の自動販売機が食う電気の量を調べて発表しようと
思いました。

誰か知っていたら教えてください。

そう言えば、行きのスカンジナビア航空の食べ残しを考えての食事の
メニューには感謝でした。ヨーロッパやアメリカ行きの飛行機では
これでもかこれでもかの食事攻撃が嫌でしたがそれもありませんでした。

飲み物にしても必要な人が必要な時に必要なだけ貰うが徹底していて
かえって気持ち良かったです。本当に合理主義の国民性です。

スウェーデンには1日もいなかったので、先ほどのボールペン収集以外
これと言ってありませんが、当然コペンハーゲン駅と同じように屋根は
全て採光できるようになっており、照明も少なかった記憶があるのと
駅のお手洗いが有料(日本円で100円程度)でしたが、熱帯魚が泳いで
おりその価値はあったなと思ったのと、ビックマックセットが1,400円も
した物価の高さです。


最後に、『合理主義』というと日本には、人間不在の冷たいものと勘違い
する人がいます。『合理主義』とは“必要な時に必要なだけのものを使い
決して無駄はしない”と言う、日本に古くからある“もったいない”の
精神と同じものです。そのために必要なら一致団結もするし、“私だけが
しなくても大丈夫だろう”の精神の対極にあるものです。ヨーロッパに残り
根付いていました!


【ドイツ編】
(フライブルグ)

基本はデンマークと一緒です。照明ごとにスイッチがあります。
ただ、コンセントまでにはスイッチがありません。エレベータにも
閉まるボタンがあります。ドイツとデンマークの違いは、本当に
デンマークは自然の恵みが少なく、その分徹底して無駄を省いた歴史
だった気がします。

一方、ドイツは黒い森を中心に自然に恵まれていました。その自然の
めぐみを巧く利用することで、つまりものを大事にすること、自然を
壊さないこと、自然から授かったものはいつかは綺麗にして自然に返す
こと。つまり、早くから、持続可能な社会を目差してきた、大げさに
言えば長い目で見て無駄なコストを削減してきた歴史を感じました。

フライブルクと言う、キリスト教徒が作った世界で一番美しい教会を
中心に作られた美しすぎる街。街中をアルプスからの水が縦横に走る
街全体が博物館のような街。 誰も汚せる人などいない美しさです。


この街を守り続けようとする精神が、無駄をしない“もったいない”の
精神につながってきている気がします。そしてこれからもそれは守り
続けられると確信させる市民であり街でした。


(Mr.削減)