南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

ホオズキカメムシ

2018-04-29 22:48:29 | カメムシ

昨日の午後はクロタマゾウムシを探しに行ったのですが、午前中は長池公園にいてのんびりしていた。

長池の前の広場にいると、何か赤い虫がぐるっと半周して地面にとまったのが見えた。

近づいてみると、地面に地味なカメムシがいた。

 

 

ホオズキカメムシだった。

こんな表も裏も地味な虫ではなかったはず、もっと赤い虫だったのだがと周囲を探すが他に虫は見つからない。

もしかしたら羽を広げると胴体は赤いのではと、飛ばして確かめるべく落ちていた茎にとまらせてみた。

 

 

おとなしくしている。

これならプロキャプチャで撮影できそうだと、カメラの設定を変えようといじっていると、なんとなく目の端を動いたものがある。

スキを突かれて飛び去って跡形もない。

まあ、よくあることです。

 

帰宅して、ネットで「ホオズキカメムシ 飛翔」で画像検索するとびっくり。

思っていた通りであった。

しかし、ホオズキカメムシの胴体(腹部背面)があんなに赤いとは驚いた。

ホオズキにつく害虫なのでホオズキカメムシかと思っていたが、ホオズキの実の真っ赤からきているのかなあ?????

それは冗談だが、ウィキペディアでは「ホウがカメムシを意味する古い呼称であり、それが付くのがホオズキだ。」とある。

その他産卵習性などこの虫は地味な姿からは想像できない面白さを持っているようだ。

 

こちらに素晴らしい写真がありました。→クリック

 

この次はうまく撮影してみよう。

 


桐とクロタマゾウムシ

2018-04-28 19:19:11 | ゾウムシの仲間

今日は本当にさわやかな気候で、まるで初夏のようだった。

先日、大きな桐の木に薄紫の花がたくさん咲いているのを遠くで見て下まで行ってみた。

ここの桐は本当に大きい木なので、手の届くところに枝もなく近くで花や葉を見ることはできない。

 

 

桐にいるクロタマゾウムシを初めて見たのは奥多摩だった。

地元で見つけたいのだが、なかなか見られない。

それではと、昨年幼虫がいるのを教えてもらったところへ、今なら成虫だろうと行ってみた。

 

 

ここは住宅地のすぐ隣にある大きな桐の木だが、道路からは一部の枝は見下ろすことができる。

近づくとすぐに目の高さの葉に黒い点が見えた。

 

 

一匹だけだが見られるところにいてくれた。

 

 

黒くて丸くて、5mmくらいあるので比較的大きく、ちょっとしゃれた色合いと形。

なんとなく愛嬌があり、気に入っているゾウムシ。

さらに近づいてみる。

 

 

桐の葉は手触りが柔らかいが、なんだか先端の丸い突起が沢山あるからみたいだ。

この葉の上で相手を見つけて産卵して、あのゼリーみたいな幼虫が7月頃に見られるのだろう。

はずれも多いが、今日は読みが当たって良かった。

 

 


オオアヤシャクの幼虫

2018-04-27 11:37:40 | 

昨日、夕暮れが迫る頃、森のはずれの大きなホウノキのそばを通りかかった。

枝が一本だけ手が届くところにあるので、もしかしたらカミキリがいるかとジロジロと見ていると、それとは違ったが見たかった大きな幼虫がいた。

大きなホウノキの葉をムシャムシャと食べている。

 

 

5年前に小野路でこの幼虫のことを教えてもらい、南大沢季節便りに載せた

それ以来、南大沢で探したいと思っていたがなぜか見つからなかった。

 

この幼虫、やがて腹いっぱいになったのか移動を始めた。

 

 

そして次の瞬間、あのポーズになって休憩。

 

 

とても幼虫とは思えないとんがり帽子。

ホウノキの一部となっている。

 

よく見ると、見事に頭と脚を収納してしまっている。

 

 

いつ見ても見事である。

 

 


展示会案内

2018-04-24 18:36:05 | お知らせ

もう始まっているものやだいぶ先のもありますが、知合いの方や自分も参加している展示会をお知らせいたします。

 

写真展 東由木の365日 テーマ「さと」

長池公園自然館 

2018/4/15~2018/5/31

自分も6枚写真を出しました。

https://docs.wixstatic.com/ugd/2746f1_34d1fa3009cf4b95b1a9a45dc66cd869.pdf

 

 

Let it be 「あるがままに」4人の写真展

京王相模原線「多摩境」駅近くのギャラリーカフェアルル 

2018/4/25~2018/4/30

知合いの指田隆行さんもメンバーです。

http://www.g-alulu.jp/image/sakuhin/letitbeDM.jpg

http://www.g-alulu.jp/index.html

 

 

多摩自然写真の会 第30回写真展

「多摩丘陵の四季」 ~子供たちに伝えよう この自然~

高津市民館ギャラリー 2018/4/20~2018/4/25

麻生市民館ギャラリー 2018/6/8~2018/6/13

昆虫研究家・イラストレーターの吉谷昭憲さんもメンバーです

 

 

 

安江梅子植物画展

ギャラリー八重洲・東京 2018/6/11~2018/6/17

以前、長池公園自然館のギャラリーで作品展をした、安江梅子さんの素晴らしいボタニカルアート・植物細密画展です。

 

 

 

 

50 台のデジカメによる

  100 枚 ! の昆虫写真展

長池公園自然館 2018/6/30~2018/8/2

昆虫研究家・イラストレーターの吉谷昭憲さんの展示会です。

講演会もあるようです。

https://docs.wixstatic.com/ugd/2746f1_32ab224bd4cc4306a0cd14d524eec80b.pdf

 

 

 

 


ヒメスギカミキリ

2018-04-20 18:12:01 | カミキリムシ

今日は晴天で風がややあったが、気温が上がった。

これなら甲虫も出てきそうだと、長池生き物図鑑甲虫プロジェクトの間伐材ビオトーブ3か所を見て回ったが、カミキリの仲間は飛んで逃げられてしまった1頭以外見ることができなかった。

あれはキマダラミヤマカミキリだったのだろうか。

針葉樹の間伐材が置いてあるところはいつも見るが、今まで甲虫を見かけたことはなかったのだが、黒いカミキリのような虫が1頭走り回っていた。

ヒメスギカミキリのようだ。

 

 

 

よく見ると、まだ走り回っているのがいる。

さらによく見ていると、材の下から出て来るのがいたり、ペアになっているのがいたり、ここにもここにもと狭いところに20頭以上いるではないか。

 

 

メスは、上翅が赤褐色で触角がやや短い。

オスは、上翅が黒、黒に肩が少し赤褐色、その赤褐色部分が多い等色彩は変化に富んでいて、触覚がやや長い。

 

 

南大沢でも見たことはあるが、いつもは多摩西部へ行って撮影していた。

しかし、一度にこれほど見たことはなかった。

いよいよカミキリも出始めた。

 


タケウチトゲアワフキ

2018-04-16 17:30:47 | その他の昆虫

数年前にYさんから、シナノキにタケウチトゲアワフキというのがいるのを教えてもらった。

それが、我が家から至近距離でもいるのを見つけて毎年4月下旬ごろに撮影しているが、昨年はほとんど見ることができなかった。

自然の中ではなく、街路樹や施設の敷地内なので、枝が伐採されてしまったのが影響したようだ。

何とか羽化しているところを見たいと思い、今年は虫の発生も早いので、4月4日に見に行った。

今年も少ないが幼虫の巣を見つけた。

 

 

アワフキというが、実はトゲアワフキムシ科で、幼虫は泡の中ではなく硬い巣の中にいて樹液を吸っている。

ムネアカアワフキというのも同じトゲアワフキムシ科で桜の木だが硬い巣に幼虫がいる。

この排出液が1分に一回くらい出していたが、これが泡になると羽化も近いらしい。

 

今日行ってみるとまだ水滴を出していた。

違うシナノキに行ってみが、ここも巣が少なくなかなか見つからない。

ところが、なんともう羽化して成虫がいた。

 

 

ツノゼミのような立派な角がある。

 

 

これは、小楯板が発達したものである。

もう一匹いたが、これだとはっきりわかる。

 

 

ちなみに、ツノゼミは前胸背板が発達してツノ状になっている。

日本で見られるツノゼミはあまりツノになっていないが、トビイロツノゼミでもよくわかる。

 

 

これと比べても、タケウチトゲアワフキのツノは立派である。

「半翅目の昆虫は小楯板が発達して、アカスジカメムシやマルカメムシなど前翅を覆うものも多い。小楯板は,前胸背板同様に発達したくて仕方がない部分なのだろう。」

と、海野和男さんのデジタル昆虫記・ 小諸日記に書かれていた。

なるほど、そういうことなのか。

同じ枝にマルカメムシがいたが、カメムシなのに甲虫のようだなと思っていたが、この背中全体が小楯板なのか。

 

 

やはり昆虫は、変化が大きく面白い。

 

次は、あの巣穴から、幼虫がお尻を先にして出てきて、羽化するところを見てみたい。

 

 

 

 


ヒナルリハナカミキリ

2018-04-15 09:00:25 | カミキリムシ

先日、草花好きの二人と町田の里山へ行った。

曇り日で気温も低く桜も終わっていたが、あまり人にも会わないのんびりできるところで気に入っている。

 

このブログは昆虫便りなので、昆虫の写真しか載せていなかったが、たまには植物も・・・・

坂道の斜面ではタチツボスミレが一面に咲いていた。

 

 

カントウタンポポだろうか、びっしり咲いているところもあった。

 

 

寒くて虫も少なかったが、長い坂道の木製の柵にいる小さな青く輝く虫を見つけた。

 

 

何ともきれいだが、7mmほどと小さい。

写真を拡大してみる。

 

 

出てきたばかりなのだろうか、やや白っぽい木くずのようなものも付いている。

ここには、トンボ池もあるので、すぐにトンボも飛び始めるだろう。

そして、その他の昆虫もますます増えてくるだろう。

 

 


イタヤハマキチョッキリと、ファウストハマキチョッキリ

2018-04-12 09:44:46 | ゾウムシの仲間

前々回のブログ記事のイタヤハマキチョッキリを見つけたのが4月4日。

あまり撮影しないうちに逃げられたので、また見つけたいと思っていた。

しかし、なかなか見つからない。

さらに、そっくりなファウストハマキチョッキリとの違いが今一つわからないので、これも見たいなと思っていた。

それが、嬉しいことに4月10日にイタヤハマキチョッキリがまたいた。

それも前胸にトゲのある♂だったので、先日のとは別個体。

 

 

やはり同じようにダニが付いていた。

 

さらにその後、はるかに小さな赤銅色に輝くのを見つけた。

なんと嬉しいことにファーストハマキチョッキリのようだ。

 

 

しっかりとこれにもダニが???

 

しかし大きさだけで識別できるのだろうか?

同じ葉に乗せて撮ってみた。

 

 

大きさは、7mmと4mmくらい。

色は微妙なので、ファウストはワインレッドと言っても感覚的で難しそう。

よく見ると、顔や口吻が違って見える。

イタヤは眼が横について、ファウストはやや上につくのかな? 違うかな。

口吻は明らかに違う。

イタヤは長い。

 

 

ファウストの口吻は短く、触角の付け根あたりが上に少し出っ張っているというが、そういえばそんな風にも見える。

 

 

見た数が少ないので、何とも言えないが、今書いたことはあっているだろうか?

 

いずれにしろ、我が家から数百mで両方見られるとは思っていなかったのでうれしい。

 

 

 

 


ツノヒゲボソゾウムシ?

2018-04-07 16:40:39 | ゾウムシの仲間

クチブトゾウムシの仲間は識別が難しく、撮影しても不明種に分類してあるのがたまる一方である。

まあ、面倒になって深く調べていないだけなのが、正直なところである。

これもいつものカエデにいたのだが、やや大型のゾウムシで7mmくらいあった。

 

 

ツノヒゲボソゾウムシだと思われる。

 

 

調べると、以前はツチイロヒゲボソゾウムシ,ウスイロヒゲボソゾウムシというのもいて別種とされていたが、すべてツノヒゲボソゾウムシになったようである。

したがって、大きさも模様も色も結構変化に富んでいるので、同じ種には見えないのも出てくる。

違っていたらご指摘ください。

 


イタヤハマキチョッキリ

2018-04-05 16:20:13 | ゾウムシの仲間

初夏の気温が続いていたが、今日は一転し寒いような一日となった。

でも今日が平年の気温かも知れない。

昨日は、今年の最高気温と言われる中、いつもの場所へカエデの花を見に行った。

相変わらずヒメクロトラカミキリは、数が多く活発である。

すると、赤銅色の大きめのゾウムシの仲間がいて、エエッーとびっくり。

カエデにいて、7-8mmと比較的大きいチョッキリと言えば、イタヤハマキチョッキリか?

飛びそうだったが、何とか証拠写真でも撮影したいと、確保して容器に入れて撮影した。

 

 

お尻に2匹のダニが付いていた。

しかし、光り輝く体でフラッシュ撮影は何とも難しく、思ったように撮れない。

元のカエデに戻すと、何しろ元気よくどんどん歩き、数枚撮影しただけであっという間に飛んだのか落ちたのか行方不明で、ジエンド。

もう少しじっくり撮影したかったのだが・・・・

 

 

しかし、イタヤハマキチョッキリは山地性で、名前の通りイタヤカエデなど葉の大きなカエデにいるものと思っていたが、我が家から数分の小さな葉のカエデにいるとはあまり考えてなかった。

ちなみに葉巻とは葉を巻くということで、沢山の葉を集めてこんな形にして産卵する。(多摩西部で以前撮影)

 

 

今後このようなのが、ここで見られるのかまた楽しみが増えた。

 

 

 

 


ヒメクロトラカミキリ

2018-04-03 17:57:03 | カミキリムシ

昨日、何しろ動くのが早くて逃げられてしまい、うまく撮れなかったヒメクロトラカミキリですが、今日は何とか撮れた。

夕方だったので、少し日も傾き気温も下がってきたからなのか。

 

 

7mmくらいだろうか、とっても小さいです。

 

 

カエデというのは総称で、これはイロハモミジなのだろうか。

 

 

やはり今年は花が咲くのがとっても早いように感じる。

 

 


今年の初カミキリ トゲヒゲトラカミキリ

2018-04-02 20:50:43 | カミキリムシ

今日は初夏の陽気で、24℃になったとか。

我が家近くの緑地のカエデも芽吹いているので、近寄ってみると花も咲き始めていた。

早い、昨年より相当早いみたいで、ボーとしていると、あっという間にあらゆる旬が「あれ、もう終わっている」となりそうだ。

昨年は4月20日過ぎにここでカミキリを探したのだが、まだいないよなと思っていたら、トゲヒゲトラカミキリとヒメクロトラカミキリがいた。

ヒメクロトラカミキリは何しろ元気がいいのでうまく撮影できず。

このトゲヒゲトラカミキリは、落ちていた枯れ枝に載せたら、一時的におとなしくなった。

 

 

今日はゾウムシの仲間も何種か見たし、いよいよカミキリゾウムシの季節になってきた。