箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

箕面まつり と キャンドル ロード

2020-08-26 | *編集・夏/7月

箕面まつり と キャンドル ロード!

  今日は 「箕面まつり」 です。

昨日から、箕面各所でいろんなイベントが行われていますが、猛暑日が

続き、連日のうだるような暑さには参ってしまいますね。

 

箕面まつりのメインイベント・パレードの始まる4時過ぎからは、

「みのおFM・タッキー816ラジオ」からその模様が逐一 生中継されて

います。

なんでも、パレードのスタートはあのハーレーダビットソンが20数台、爆音を

響かせて行進とか・・・ 

私が箕面駅前ロータリーに着くと、広場いっぱいに沢山の若者達が、

元気よくよさこい踊りを披露しているところでした・・・

観客も一緒になって踊っていて実に楽しそうです・・・。

 

私は今回初めて「みのおキャンドル・ロード」なる催しに心引かれ、夜の

滝道を箕面大滝までキャンドルに導かれ、歩いてみる事にしたのですが・・・

なにぶん夜の箕面の森を歩くのは初めての事なのです。

急に湿気を帯びた生暖かい風が吹き、じっとりとした暑さに私はすでに

汗だく状態です。

すると目の前に「箕面ビール」と書かれた冷たい生ビールが、

これ見よがしに置かれています・・・ 

日頃ビールも飲まない私でさえ、ついノドの方がウルウルとなってきます・・・ 

美味そう!

しかし、その誘いにのると、いつも歩いている滝道とはいえ、往復5.6Kmは

ヘタリそうですから諦めます・・・ 

 

暗くなってきた森の中からはクマゼミやヒグラシの大合唱団が

生演奏中です・・・

しかし、その大音響は素晴らしいほどにうるさいものです・・・ 

でもね・・・ このセミたちは地中で何年も過ごし、やっと地上に出てきて

この世の春を謳歌しているのに、長くて一週間の命なのだ・・・ と思うと

いとおしく、改めてそのコンサートを聞きなおしましたよ・・・ 

しかし、やっぱり賑やかですね・・・ 

 

瀧安寺の周辺では、沢山のキャンドルに灯がともり、芝生広場には

絵模様が出来上がりつつあります。

滝道の両側にもキャンドルが置かれ、ボランティアの方々が一点づつ

着火されているところです・・・ 

何でも4500個のキャンドルが夜道を灯してくれているそうですよ・・・

真っ暗闇と化した箕面の森に、キャンドルの揺れる炎が幻想的です。

そのキャンドルの灯りが樹木の葉っぱに反射し、照葉樹林のヤブツバキ

の葉などは、一瞬ホタルが沢山いるかのように輝いて見えました・・・

私もいよいよ目にも来たかと少しショックでしたが、回りの声を聞くと、

そう見えたのは私だけではなさそうなのでホッとしました。

 

いつもの昼間の箕面の森とは全く違う様相です。

横を流れる箕面渓流も、川の音と岩にあたる白い水しぶきが見える

だけで、後は真っ暗闇で何も見えません。

勿論、森の樹木を見上げても真っ暗で、夜空に浮かぶ雲の白さに

対比して、上方の梢が風に少し揺れているのが影絵の動きのように

見えて印象的です。

 

今晩はいつになく多い人出です・・・

狭い道幅の所では、心斎橋筋商店街を歩いているかのような人込み

でしたが、少し先の山本珈琲館を過ぎるとそれも急に道がすいてきます。

ここからは所々にキャンドルがあるぐらいで、後は街頭と薄暗い提灯の

明かりが頼りです・・・ 

でも、目が慣れてくるとそれも気にならなくなってきて、気持ち良く歩けます。

所々に横の箕面渓谷に向かって強力なサーチライトが照らされていて、

それがまたいつもと違う森の姿をうつしだしています。

そしてそのライトが遠くの谷間の照葉葉を反射して、やはりホタルと

間違えるほどにキラキラと輝いていて、神秘的で美しい光景が見えます・・・

こんな風情を楽しめるのも初めてのことで嬉しくなります。

 

やがて、いつもの茶店の赤提灯(ちょうちん)が見えてきました・・・

昼間と違い、真っ暗闇の森の中でひときわ明るい茶店の明かりと

賑わいが、ホッ!とする安心感と温かさを与えてくれます。

 

やがて箕面大滝に到着です・・・ いつになく沢山の人です・・・

それも大きなカメラを担いだカメラマンが多くいて、欄干の上は

鈴なり状態です。

すごいですね!

ライトアップされた大滝の水しぶきが、それはそれは幻想的でとても美しく、

素晴らしい光景です・・・

手前のキャンドル群と合わせて、初めて見る夜景に感激です。

一人の浴衣を着た美人モデルが滝前のキャンドルの一番前に立つと、

フラッシュが一斉にたかれました・・・ 実に絵になる光景です・・・

私もうっとりと見とれてしまいましたよ・・・ いいですね!

 

欄干の私の後ろから急に・・・ ファンタスチィック! ・・・ワンダフル! 

ブラボー! ・・・ と、流暢な完璧な英語・・・ 上手いな! と 

振り返ると外人さん達でした (上手いのは当たり前だ!)

涼風が一休みのせいか? 蒸し暑さでもう私は汗ビッショリです・・・

しかし、そんな暑い中でもしっかりと手をつなぎ、お揃いの浴衣姿で

見つめあう若い恋人達・・・ 

横ではモレ聞える会話から、不倫なのか浮気なのか? 手をつないで

甘え声と敬語の入り混じったいい中年男女のベタベタ声・・・ 

暑さが更に増してしまいましたよ・・・ でも羨ましいですね! 

 

前に二人の外人さん・・・

一人は金髪の髪の毛を腰まで垂らし・・・いかにもモデルかと思わせる美人? 

期待して後ろを歩いていると、急にその人が振り返った・・・ 

今まで暗くてよく見えなかったのだが 何と! 男だった・・・ 

期待した高級料亭でまずい物を食べた気分?   失礼!

私はいつもは森の植物、動物や自然の営みや景色に気を取られて、

余り回りの人間に関心がないのですが、この真っ暗闇の中では、前を

歩く人間の動作ばかりが目に付くものですから・・・ 不思議なものですね。

  

一の橋に来ると、明治の建物・橋本亭からは音楽の生演奏が聞えて

きます・・・

狭い店内は満員・・・外の道では立ち止ってリズムを取っている人もいて、

森の中のライブは盛況のようです。

 

やっと駅前に下ってくると、再び 「箕面ビール」 の看板・・・ 

  忘れていたのに・・・

しかし、この汗とノドの乾き、それに美味しい料理舞台を見てくると、

ここは地元評判の地ビールを飲んで見ないわけにはいきません・・・

なんて・・・! 勝手に理由をつけて、初めて店頭で一杯いただきました。

早速口に含むと・・・ 冷たい! 上手い! ゴクゴクゴク・・・

  何と上手いビールなんだろう・・・ 

今年3回目の滝道での一人酒で、私には近年にない珍しいことです。

 

この箕面ビールは国際品評会で金賞を取った日本有数の地ビールと

して有名だとのこと・・・ この近くの箕面の牧落で製造しているんですね! 

かつて本場ドイツで飲んだ、コクのある美味しいビールの味を思い出し

ました・・・ 

この箕面ビールも、確かな飲み応えのある高級ビールの感がします。

 

酒店の前の縁台に腰掛けながら、店の美人おかみの問いかけに応えて

いると、箕面の森の散策事やよもや話しに花が咲きます・・・

そんな目の前を、”箕面まつり” の うちわを持った人々が次々と行き

交っています・・・ 

箕面の森の夏の風物詩を楽しみながら、私は最後の一口を仰ぎました・・・

美味かったな・・・!  

身も心も充分に満たされた、「みのおキャンドル・ロード」 でした・・・

 

帰り道では、早くももう秋の虫たちが鳴いています・・・ 少し早くないかい?

スーギッチョン・・・ チンチロリン・・・ ジージージー・・・ 軽やかな合奏です。

私には至福のカントリー・ロードです・・・

’13 7・29

 

 

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« どうぞ懲りずに森へ! | トップ | 暑い森! »
最新の画像もっと見る

*編集・夏/7月」カテゴリの最新記事