箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

散々な一日・・・こんな日もあるさ!

2020-08-26 | *編集・冬/1月

散々な一日・・・ こんな日もあるさ!

 今日(11日)は、外院の里からウツギ谷へ入りました。

横を流れる谷川の水量は少なく、チョロ チョロ程度ですから少し

ガッカリです・・・

そう言えば年末から雨が少ないようですね・・・

 

倒木の多い、少し荒れた谷間を歩いていくと、突然前から頭にピンクの

リボンをつけた可愛い子犬が現われました・・・ 

アレ!?   リードを外してもらったようですが・・・

すると、その回った所から一人のモデルさんのように美しい女性が

現われました・・・

何ともこの森のイメージとマッチしにくい光景です?

 

   「こんにちわ!・・・  可愛いですね!」

    「おはようございます・・・  トイプードルなんです」

   「お散歩ですか?」

    「ハイ!  この近くなんで・・・」

(そういうと子犬を抱き上げて頬ずりをすると・・・)

    「お気をつけられて・・・  失礼します!」

と、去っていきました。   

後ろ姿の絵になること・・・  

きっと誰かさんは口をあけたまま、見とれていた事でしょうね。

 

今日は幸先(さいさき)がいいようです・・・

豊能自然歩道を登り、巡礼道と合流する七丁石にでて、西の谷山へ

向いました。

冬の森は寒くて何もないように思えますが、よく見るとミツバツツジは

小さな新芽をつけています・・・  

ヤブツバキは赤い花を咲かせて冬の枯れ山を彩り、シダも新芽を次々と

出し、生き生きとしています。

落葉して丸裸になった落葉樹の小枝には、それまで葉に隠れて見えづら

かった小鳥たちの遊びやさえずりを、しっかりと目で見て取る事が出来

ます。

それに落葉して天が開けるように、青空や雲の動きがよく見えるのです。

暖かい太陽が深い谷間の林床まで光を届けてくれるので、森がとても

明るい・・・

夏場の生い茂った森とはまた違った、冬の森の様相を楽しむ事が

出来ますね。

 

谷山の尾根筋を下ってきた時でした・・・

それまで一人のハイカーにも会う事がなかったのに、後方からなにやら

賑やかな声が聞えてきたので、私は狭い細い山道のことゆえ、少し交差

できる所で待避していました・・・

すると先頭にはハタを持った添乗員ならぬ先導の方がいて、その後には

すごい人々が続いています・・・

 

   「こんにちわ!」

    「 ・・・ ・・・ 」  

(あれ?  聞えなかったのかな?)  

無視されてしまいました・・・

 

地図を首からかけて、皆さんはそれなりの山歩きの格好で、全て中高年

の男女・・・ その数ざっと 70-80人です。

道を空けて待機している私を見ても、とうとう最後まで誰一人とて挨拶を

交わすことはありませんでした・・・  何の団体さんでしょうか?

しかも、山歩きを楽しむと言うよりも、隣・前後の人達とのお喋りに夢中で

、森を楽しんでいる様子が感じられないのが不思議でした。

 

以前、紅葉真っ盛りの晩秋に、私が教学の森からハート広場へ

向かっていた時、旗を掲げた添乗員の男性の後を、旅行着姿の

農協団体さん? が歩いているのに出会ったことがあります・・・  

30人位だったと思いますが、その方々がこもれびハイキングコース

に入り、箕面の瀧道までの山道を下りかけていたときに再び出会い

ビックリした事があります・・・ 

革靴を履いた人、ハンドバックを持った人・・・  おおよそみなさんが山を

歩く格好ではありません・・・ 

私と出会っても逆にジロジロ見られて、ハイキングスタイルの私の格好の

方が逆に恥かしいように感じたことがありました・・・  

勿論、挨拶しても変な顔をされました・・・

今日もそれと同じような感じを受けました。

 

ゆっくりと歩いている80人余の長い列が通り過ぎた後で、その後を歩き

始めた私はまたア然としました・・・  

と言うのも、ポイ捨てゴミが散乱しているのですから・・・

チリ紙、飴の包み、ビニール袋、お菓子袋、ガム・・・  全てがこの

団体さんが捨てたとは思いたくありませんが、この山道でこんなにゴミを

見ることはありません・・・

悲しい気持ちになってしまいました。

初めての山歩きの方々なら事前に注意事項などを講習され、先頭の

リーダーを見習って行動するはず・・・  先頭と最後尾にはそれらしき

人がいましたが、先頭のリーダーは挨拶もせず、最後尾のリーダーは

ゴミ放置を注意もせずに列を進めているとしたら、

とんでもない事です・・・ 

 

何となく気分の悪い思いが抜けずに、私は谷山谷から才が原池の

ほとりに着き、お昼のおにぎりを食べていました・・・  

すると近くに中年の男性が座りました。

この方にも挨拶したのに無言です・・・ と、言っても耳にイヤーフォンを

つけていたので聞えなかったのかもしれませんが・・・

その後で男性はイヤーフォンを外すと、パンを食べながらラジオの

ボリュームを上げました・・・  どうやら競馬のようです・・・  

しかも電波の入りが悪そうで、時折り ガー ガー ガー音です・・・  

遂に男性はボリュームをいっぱいに上げたようで耳元でロックでも聞いて

いるようなすさまじさ・・・

私は静かな池畔で鳥のさえずりを聴きながら、ゆっくりと冬の森を

楽しもうと思っていたのに、まさか競馬中継を聞くことになるとは思い

ませんでした・・・ 

 

早々にその場を後にして才が原林道にでて南に向っていると、今度は

東の谷間の方からなにやら奇声?  賑やかな声が聞えます・・・

こんな谷間で人の声を聞くのは初めてなので覗いてみました・・・

よく分からないので双眼鏡で再び探してみると・・・ なんと!

才が原渓谷の落葉で積もった台地の上に小型テント一つ・・・  

ブルーシートを広げ、一升瓶2本を横に、四人のサラリーマンらしき

格好の若者が、新年会なのか?  どんちゃん騒ぎをしているでは

ありませんか・・・  

確かにまだ正月の幕の内・・・ しかもこんな山の谷間で誰に迷惑を

かけるでなし、文句の言いようもありませんが・・・

それにしても何処からあそこまで降りていったのか?  寒くないのかな?

もうア然としつつも不思議な光景でした。

それにしてもどんちゃん騒ぎは谷間にこだまして、森中に響き渡って

いることには気がついていないようですね・・・

 

帰路、聖天の森から西江寺の裏山を下っている時、小枝に足を

載せたとたんにツルリ! とすべり、思いっきりお尻をドスン!  

幸い岩場ながらも枯れ葉が積もっていて衝撃の割には軟着陸で、

そう痛い思いはしなくて済んだものの・・・

ああ・・・ もう今日は散々な一日だ!

そのまま大の字になって寝転んでいました・・・

 

どこが幸先のいい一日だよ・・・!  

一人 ブツ ブツ言いながらも気を取り直して起き上がると、どこからか

ヒヨドリが二羽 !  それが賑やかにギャー ギャーと叫びながら目の

前を飛んでいきました・・・

何だか鳥にまで笑われているような気分になり、再び落ち込みそう・・・

 こんな日もあるさ・・・!   です。 

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