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規格外の薬剤師也

本職は病院に勤める薬剤師ですが、
実際は乳がんを勉強し、がんに関連したNPO法人に参画している事務員です。

国民のために祈る天皇

2006-08-22 08:11:50 | 本に関する書き物
美しい国へ 安部普三著 より

天皇が他の国の国王と違うのは、
富や権力の象徴ではなかったという点であるそうだ。

大抵の王様は王冠にダイヤをちりばめている。
美術館に行けば、王家が集めた権力と富の象徴である金銀財宝がある。

ところが天皇家は、古代においては壮大な宮殿を作ったこともあるが
そこに金銀財宝を集めて華美な生活を送ったわけではなく
歌集の編纂などの仕事によって文化的水準の高さを誇っていた。

を、知って
豊かさという言葉を想像しました。
何を持って豊かさを感じるのか、負け組み・勝ち組とは何か。
また、トップとして何をすべきか、何が求められるのか。

こういう問いに、明確な回答を持っているわけではないですが
最低限の金銭と、豊かな気持ちを持っていたいです。

もう人生の折り返し地点は近く、
時間はあるようで短くって、少し焦りを感じています。

心の豊かさを求めて。
げん。

「闘う政治家」と「闘わない政治家」

2006-08-15 08:14:50 | 本に関する書き物
美しい国へ 安部普三著 より

「闘う政治家」とは
ここ一番、国家のため、国民のためであれば
批判を恐れず行動する政治家のこと。

「闘わない政治家」とは
他者の言うことに同調はすれど
決して矢面に立とうとしない政治家のこと。

彼は常に「speak for Japan」…国民の声に耳を澄ます、という
「闘う政治家」でありたいと願っています。

14年目の政治家による初の単著であるこの本、
彼の想いが詰まっていました。
北朝鮮に対する行動力を評価するまえに
対外政策に関して疑問をもっていたのですが
この本を読むことで、彼の想いを感じ
他の政治家の方にもこんな本を出して欲しいと願うしだいです。

反論がある方は特に。

まぁ、与党の幹事長としては、想いも大切ですが
マニフェストの達成率も大切なんですけどね。

って、書きながら
小泉さんはもう参拝したのかな?
と、頭をよぎりました。
げん。

志を高く。

2006-08-12 08:26:43 | 本に関する書き物
昨日は仮病を使いまして申し訳ございませんでした。
雑誌とかの連載で、落ちた時とかに
目次に載るではないですか?
あれを真似してみたかったのです。
申し訳ない。

では、本題です。

不運のすすめ 米長邦雄 著 より

プロ棋士である以上、いずれ俺が将棋界を背負って立つ
くらいの高い志が必要であると説いています。

ところが、人間というのは環境に左右される生き物で
生まれついての才能が芽を出し
大輪の花を咲かせるかどうかは置かれた環境によって違ってくる。

また、芽吹かぬ環境に長く居るうちに、やがて
「人生とはそういうものだ」と、思い込み
その環境に馴染んでしまう、「貧すれば鈍する」との事。

しかし、人間は本来、無気力をはねのける力も持っている。
気持ちしだいで、自分を取り巻く環境を変えていくことが出来る。
それが向上心。

目の前の仕事ばかりに追われている人や給料にしか興味の無い人も居るが
大切なのは組織全体を見ることで、俯瞰できる人が伸びる。

と、ありますが、“志”…重要です。
自分が何をしたいのか、何が出来るのか。
また、行動するためには何が必要なのか。

薬剤師になって
最初の2年半:とりあえず、勉強。
次の半年:不運に嘆く日々。
次の1年:運命に左右されまくり
次の1年:日々に流されまくり
次の2年:居場所を見つけて、がんの勉強の日々。
次の1年:薬剤師とは別の道を歩むための勉強の日々。

なんとか貧すれば鈍する前に居場所を見つけることが出来ました。
あとは志に向かって向上心を持ち続ける事です。
げん。

不易流行

2006-08-10 12:31:06 | 本に関する書き物
不運のすすめ 米長邦雄 著 より

この言葉は
不変なるもの(不易)と
時と共に変わること(流行)とは
根本においては一つであるという俳諧上の理念。
時と共に変化することはあっても、
おおもとのところは不動で無ければならない。

との事ですが、
33歳ともなり、時の経つ早さに、日々驚くばかりです。
後輩は、私が忘れているだけなのかもしれませんが
新しい知識や概念を知っていて教わることが多いです。

そりゃ、当然、私の方が詳しい分野もありますが
すぐに追いつかれてしまいます。

でも、それはただ単に努力が足りない自分のせいであります。
基礎を土台に、変わったり、新たに発見されたりした知識を融合することで
時の歩みと共に自分の脳みそにある医療に関する知識を更新でき、
時代の移り変わりに対応することが可能になるのだと思います。

当然ながら、不易流行である医療の知識。
薬剤師も更新のテストが必要なんじゃないですか?
出来れば使用している用途によって
使用できる薬剤師の職種を分けてもらえると良いと思います。

一回受かったら一生使用できる資格?
堕落しろと言わんばかりだと思いますけど?
げん。

2006-08-09 08:27:01 | 本に関する書き物
不運のすすめ 米長邦雄 著 より

天職を通して真理を見つけた自分
真理を見つけようとしている自分

どちらが貴いか?

真理を求めようとする…それが「道」
(弓道とか書道とかってやつの”どう”ですね)

大切なのは頂点に立つことではなく、
頂点に続くはずの「道」を倦まず弛まず歩むこと。
それを忘れたとき、人は自ら「福」や「運」から遠ざかってしまう。

という文章に頑張る元気を貰います。
倦まず弛まぬ歩む元気を。

私の場合、今、主に携わっている職ではなく、
従に携わっている職…が天職だと思います。

そこにたどり着くには紆余曲折がありましたが、
なんとか”本職”を見つけることができ、
携わることが出来そうです。
でも、まだ入り口にたどり着いたばかりです。
これからの行動が明暗を左右するとよーく、言い聞かせておきます。
少しずつでもやりたいことが出来たなら、嬉しいなぁ。
げん。

不運。

2006-08-07 19:47:22 | 本に関する書き物
不運のすすめ 米長邦雄 著 より

私が苦手なものの最たるものが
物事を考えると言うことです。

私が中学生~大学生、国家試験浪人中にはまった娯楽に
麻雀がございます。

確かに、相手の観察によっては
脳みそを使うことによって相手の手が想像できる場合もありますし、
自分の手の進める時にも脳みそをフル活用します。
確かに脳みそなしで麻雀を勝つことは難しいです。
しかしながら、それ以上に、これから自模ってくる牌に左右されるという
勝負の大半を運に左右されるゲームだと思います。

変わって碁や将棋は盤の上が全てであり、また、
将棋は取った駒を再利用できることを考えると
どんな膨大な情報を脳みそで処理しているか?
想像もつきません。

と、言う訳で私の苦手な物事を考える事に長けた方々の
お話を伺うことがとても好きで
日本将棋連盟会長の米長邦雄の本を読みました。
また、惹かれた題名…「不運のすすめ」です。

昔、とある麻雀漫画に、
「自分の不ヅキを誰のせいにもしない
 自分の不ヅキを享受する」
※不ヅキ…ツキの無い状態、すなわち不運な状態

というくだりがあったのですが
やはり、“運”というものはあり、それは
「人間には手出しできないどうしようもないもの」
と、考え、もし、運が無くっても、ツキがなくても
それを享受し、乗り越えることが大切なことだと普段から思っていました。
あ、当然、日々の努力は大切ですけどね。

んで、その努力が運を生むとも思っていますけど。
と、まぁ元より不運や不ヅキに関しては思うところがあったわけですね。
毎度ですが、感じたことを少しずつ。
げん。

ライブドアの監査人…後編

2006-07-25 08:00:44 | 本に関する書き物
ライブドア監査人の告白 田中慎一 著より。

さて、この本を読んだとき、
会計士の役割と薬剤師の役割という観点からも
考えされられました。

会計士の場合、
クライアントありきで、決算の監査を行っている。

薬剤師の場合、
医師の処方ありきで、処方の監査を行っている。

私は薬剤師として何をしてきたでしょうか?
職責を担ってきたと言えるのでしょうか?

この職に就いてから何百人もの医師の処方を見てきました。
どう考えても納得が行かない処方内容もありました。
が、問い合わせを行ったとしても
医師の処方権の前に負けてしまうことがありました。
(患者に明らかな健康被害が起こりうる場合は負けませんでしたが)

薬剤師は、処方箋に対して疑義があった場合、
照会をし、明らかとなるまで調剤を行うことは出来ません。

しかしながら、医師の裁量の下という事で
“問い合わせを行った”という自己満足だけで
自分を正当化してきた場面もありました。

この本を読んで一番驚いたことは、
申し訳ないことに著者の年齢でした。
私と1つしか違いませんでした。
ベストセラーの「さおだけ屋はなぜ潰れないのか」
の著書に至っては3つも年下です。

年齢だけで全てを量れる訳ではありませんが
やはり、自分の職責への考え方に甘さがあったのは事実だと思います。
この事を、読んで強く思いました。

まだ10年程度の職歴ですが
薬剤師という職は、私にはむいていないと思い
潮時感を持っております。
げん。

ライブドアの監査人…前編

2006-07-24 20:35:04 | 本に関する書き物
ライブドア監査人の告白 田中慎一 著より。

最初、この本を書店で目にした時、
言い訳が書き綴られているのか?
と、中身を見ずに判断して、「読むことはないであろう」
と、思ったものでした。

それが、先日、どこかの書評欄で
内容と共に、この事件の後、著者は会計士の資格を返上した事を知り
読んでみようと思い立ったのでした。
どんな思いでそこに至ったのか?と。

確かに、自分が読書をする場合、
著者や主人公に自分を投影するのですが
今回はそれと共に資格を持つ専門職という視点で読み続けました。
さあ、自分にも資格を返上するような
資格に対する責任感が存在するのか?と。

彼の言いたいことはただ1点。
会計士に必要なことは“強い意思”であり、
監査の責任者として倫理観を持って厳しい指導をし、
クライアントと信頼関係を築いてこそ存在意義がある
と、しています。

薬剤師として気になった点は
クライアントにものを言えない、情けない会計士を
“物言えぬ会計士”と記している部分。

また、経営者として気になった点は
“リスクマネジメント”が
一番大切だと記している部分です。

それは、売り上げと違って、リスクマネジメントは
振り返ってみたら結果的に出来ていた、ということは無く
意識的に時間を掛けて作る必要性があるそうです。

これを読んだ感想は後編にて。
げん。

対岸の火事と他山の石

2006-07-15 08:11:47 | 本に関する書き物
パイロットが空から学んだ一番大切なこと 坂井 優基著 より

多くのパイロットが、
単に飛行機のアクシデントやインシデントだけではなく
鉄道や原子力発電所、化学工場など
様々な世界について起きた色々な事を学んでいる。

その基本は、人間がおかす間違いやエラーには
基本的に同じものがあるという認識。
それらの中から自分たちにとって役立つ技法や考え方を研究している。

という事を聞いて
経済の事を薬のこと以上に勉強する気のある
自分を正当化することに使う…と考えたのではなく
薬剤師として薬の知識は知識として学ぶことは必要として
患者が薬に対してどんな興味があるのか、どんな知識があるのか
が、薬の専門家にも必要だと思うのです。

業種が違う、部署が違う…と対岸の火事とするのではなく
逆に他山の石として考える、という事ですね。

糖尿病は、飲み薬や医薬品による治療もございますが、
基本は運動と食事制限です。
運動はリハビリの方に習い、食事は栄養室の方に習う。
それぞれの専門で知識を持っていれば良いのでしょうが
互いの事をちょっとでも知っていたら
より良い連携がとれそうですよね。
げん。

疑問の確認

2006-07-13 16:58:52 | 本に関する書き物
パイロットが空から学んだ一番大切なこと 坂井 優基著 より

これに関しては、普段から気をつけよう!
と、思って読みました。

ジスロマックという抗生物質がありまして、
普段、大人量は1日1回、1回2錠、3日分という飲み方をします。

ただ、クラミジアに感染した場合
特殊な1回だけ、1回に4錠服用する方法を用います。

さて、この特殊な方法を薬剤師が知らなかった場合、
他の薬剤師に
「ジスロマックって、1回4錠、1回だけ服用する方法ってあるよね?」
という質問と
「ジスロマックの服用法って、1回2錠、1日1回3日分の他に知ってる?」
という質問とでは、全然違う結果が出る可能性があるそうです。

前半のYes、noで答えられる質問だと
迷っているときに、相手もつい「そうです」と答えてしまい
確認にならない場合が多い、と。
後半の質問の場合は、知っていないと答えが出ないため
確認が出来る、と。

質問の仕方が変わりそうです。
げん。