奈良市の歯科医院 森歯科クリニックスタッフブログ

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日本の国宝、最初はこんな色だった

2008年11月30日 | スタッフのきまぐれ日記
寺や神社を訪れると、あの渋い枯れたような色あせた
独特の雰囲気が落ち着きますね。
しかし、元々はかなりカラフルな彩色だったんです。
この本は数々の資料を元にして、コンピューターを使い、
東大寺の大仏殿、地獄草紙、平治物語絵巻、檜図屏風、花下遊楽図屏風を
作品誕生当時の色合いに復元することによって、
当時の時代の空気に思いを馳せるという本です。

思ったよりも派手な復元図にも驚きますが、
でも当時は電気のない時代、その時代の灯りであるロウソクの下では、
それがとても効果的な色調だったりするのです。
そして絵巻なら読み進めて行く順番、
屏風絵ならその角度、配置によっても印象が異なり、
博物館で並べられてる状態とは違った、
当時の人が実際に鑑賞した状態を考えてみると、
全くイメージが変わるのにも驚きです。

大仏殿でも、大仏の金箔の輝きの反射までを考えた周囲の色使いであったようです。
そして今の色あせた状態とは、また趣きの違った魅力が現れます。
奈良時代にいきなりあんな寺を見た民衆はどう感じたのでしょうか?
それをかなり強引に造らせた聖武天皇の想いの強さも感じます。

絵に対してはもちろんですが、時代認識まで少し変わった価値ある一冊でした。
法隆寺を筆頭に、もっと色んな物の復元図を観てみたいです。

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2 コメント

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ありがとうございます (デジタル修復師・小林泰三)
2008-12-11 23:43:41
この度は拙著をお買いあげいただき、誠にありがとうございました。私の想いがとどいたようで、本当にうれしく思います。
これからも、日本美術の新しい鑑賞法をご紹介して参ります。どうぞご期待下さい。

もし、よろしかったら、
http://www.kobabi.com
まで遊びに来て下さい。
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コメント、ありがとうございます (森 雅一)
2008-12-27 11:45:22
小林さま
こちらこそ、著者の方からコメント頂戴しまして、感激です。
本当にとても興味深く読まさせて頂きました。
是非第二弾、第三弾と続編を期待しています。
大変でしょうが。
御著書は診療室の待ち合いに置かさせて頂いておりますが、患者さまにも好評です。

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