タニィは「アルゼンチンばか」というメールマガジンを
不定期で出しているが(最近サボっててすみません)...
ある人に「タニィさんの場合は情報や話題がアルゼンチン
に限らないで近隣国等広がっているから『アルゼンチンばか』
というより『ラテンアメリカばか』って感じよね?」
と言われた事があるが、タニィ自身は『イヤ違うんだけどな』
と違和感を感じた。
そのときはうまく説明する言葉が見つからなかったのだけど、
要は『ラテンアメリカ諸国』は全て移民の国で・・・。
アルゼンチンも例外ではなくて、世界各国の民族や文化が
入り混じり、人々が常に行き交い、混沌、新しい別のモノが
沸き起こってくるような文化。
もちろん摩擦のないスルーな交流もあれば、戦争や諍いのよう
な擦れ合った交流もある。
そうこうしながらより新しいものが生まれたり、互いに影響を
受けあったりし独自文化として根づく。これがラテンアメリカ。
過去の話ではなくて、現在進行形。
アルゼンチンを語るとき、周辺国を理解意識しないではその国
自身が語れない事情がまずある。だからタニィはアルゼンチン
を知ってもらうために周辺国を並立で紹介している。
例えば音楽は常にお隣の国等の影響は演奏したり、曲をつくる
アーティストたち本人も気づかないレベルで影響されてたり、
共演者が他国(隣国)人であるとかも結構普通の事で、
日本人の発想からすると『他国』よりも『他県』に近い印象かも
しれない。
実際アルゼンチン・パラグアイ・ウルグアイ・ブラジルの4カ国
は『メルコスール共同体 Mercosur』この4カ国に国籍を持つ人々
は互いの国をパスポートなし、自国の身分証明書で行き交う事が
出来る。
(アルゼンチンだったら、CédulaかDNI=Documento Nacional de
Identidadと呼ばれる身分証明書で確かOKなはず)
タニィも音楽を捉えるとき、最近では常にアルゼンチンだけでは
落ち着かず、ウルグアイやブラジルの影響を意識したり。
今回リリアナ・エレーロ来日ツアーではさらにパラグアイの存在
が意識の中にクローズ・アップされた。
実際、リトラルの人にとってはアルゼンチンのパタゴニア(南部)
よりもパラグアイの方がお隣りで文化圏もごく近いのだから。
リトラル=河流域音楽、もはや国境は何の意味も持たないような。
国境よりも以前からある人々固有の文化がはぐくんだ音の流れ。
去年ブラジルの素晴らしいギタリスト、ヤマンドゥ・コスタが
来日したときもブラジル南部の方なので、ガウーショ文化ゆえに
アルゼンチンでいうアルパルガータ(ガウチョシューズ)を履き、
アルゼンチンの名曲『アルフォンシーナと海』を日本のファド&
ブラジル音楽歌手である松田美緒嬢のスペイン語の歌に合わせ
伴奏した。
アルゼンチン音楽を語るとき、同時にメルコスールな感覚で日本
でも大きな枠で音楽が語られるようになったらいいな・・・
とウルグアイ音楽もブラジル音楽も愛するし、チリやペルー、
パラグアイのアルパにも心惹かれるタニィはつい思ってしまうの
でした。
ご参考:メルコスール観光サイト(日本語)
http://www.mercosur.jp/