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余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

大阪フィルハーモニー交響楽団 第435回定期演奏会

2010年02月18日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
10.2.18(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第435回定期演奏会
指揮/大植英次
ピアノ/フランチェスコ・ピーモンテジ
コンマス/長原幸太
副指揮/金丸克己
曲目:
シューマン/ピアノ協奏曲 イ短調 op.54
ブラームス/ハンガリー舞曲第5番嬰ヘ短調(アンコール連弾)
ガーシュウィン/エンブレイサブル・ユー(アンコール)
R・シュトラウス/アルプス交響曲 op.64

21.January.2010 7:00p.m.The Symphony Hall
22.January.2010 7:00p.m.The Symphony Hall
Osaka Philharmonic Orchestra 435th Subscription Concert
Conductor/Oue Eiji Music Director of Osaka Philharmonic Orchestra
Piano/Francesco PIEMONTESI
Concertmaster/Nagahara Kota Principal Concertmaster of Osaka Philharmonic Orchestra
Assistant Conductor/KANAMARU Katsumi
Program:
R.Schumann/Piano Concerto in A minor,op.54
R.strauss/Alpine Symphony,op.64

英次得意の後期ロマン派の大曲。9割以上入ってるでしょう。さすがやね。
これで東京公演もやるので壮行会的な意味もあるか。

シューマン。記憶無し。素朴な若手ピアニストが頑張っていたっぽいのだが。
アンコール。なんとソリストが英次にスコアを見せて手招きしてブラームス連弾。オーバーアクションで客を沸かせる英次、出し物としては面白い。場内大いに沸いた。
アンコールもう1曲はエンブレイサブル・ユー。
愛しい人よ、私を抱きしめて
かけがえのない人よ、私を抱きしめて
一目見ただけで私の心は酔いしれてしまう
貴方だけが私を解放してくれる
魅力いっぱいの貴方
貴方のすべてが大好きだけど
私はあなたの身体に腕を回すのが、いちばん好きなの
だから、ベイビィ
おいでパパのところへ、おいで
私の愛しい人、抱きしめたい貴方よ


休憩中、おぢさんの横の席の女子が「絶対・・・だよね」と囁きあっていた。うん。そうだね。それは正解だろうね(謎)。

休憩挟んでアルペン。
御大も何回かやってた。大フィルが常にギリギリまでやらされてていやらしく眺めてたもんです。
で、本日の演奏はオケのメカニック的にはむろん東京のオケに譲るものの、曲との相性では随一の男、大植英次のアルプスですから。やる前からどうせ素晴らしい出来だろうと決め付けてかかってた。
さすが英次。総天然色大パノラマだね。実際は大して写実的でも無いんじゃないかと思わないでもないこのオーディオ名曲を、よくここまで表現しようという気になるもんだ。
表題に書かれている要素を無理から当て込んで「これ小川です」「これ花でございます」「こちら氷河になります」「まもなく嵐の様でございます」と丁寧に書き分けてゆく。弦が陶酔的に歌う前に英次が先に酔って振り出すのもガイドとしては視覚的に良かった。ああ、ここから盛り上がるんだな、と曲を思い出すのに最適。しかしエグいのはそこじゃないんだぜ。派手な書割ばっかりじゃいけませんよね、自然崇拝的な法悦感もいりますよね、とばかりにエピローグ~夜、の終結部分のテンポをかなり落として宗教的な色彩を出しやがった。すごいだろ、ブルックナーに適した音と雰囲気がR・シュトラウスではなぜか出せるんだぜ。どういうことだよと。ブル9もこの感じでやったら上手くいってたんじゃねえのかと。来季のブル9頼むぞ。
金管は曲が曲だけに辛い場面もあったが目も当てられないようなところがなくて良かった。トランペットよく頑張ったよまじで。外してたけどね。でもよく頑張った。

これ東京持ってたらウケるよ。

アルプス交響曲の録音でおぢさんが一番が好きなのはズデニェク・コシュラー指揮チェコフィルハーモニー管弦楽団(DENON COCO-78715)。1994年ライブです。美しいオケ、端正でツボを外さない指揮者で本当に聴き易い。
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大阪フィルハーモニー交響楽団 第434回定期演奏会

2010年01月21日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
10.1.21(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
10.1.22(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第434回定期演奏会
指揮/尾高忠明
メゾ・ソプラノ/重松みか
曲目:
エルガー/海の絵op.37
エルガー/交響曲第2番変ホ長調op.63

21.January.2010 7:00p.m.The Symphony Hall
22.January.2010 7:00p.m.The Symphony Hall
Osaka Philharmonic Orchestra 434th Subscription Concert
Conductor/OTAKA Tadaaki
Mezzo-Soprano/SHIGEMATSU Mika
Concertmaster/NAGAHARA Kota Principal Concertmaster of Osaka Philharmonic Orchestra
Program:
E.Elgar/Sea Pictures,op.37
E.elgar/Symphony No.2 in E-flat major,op.63

京響定期があるので振り替え。まああまりやらない曲の定期1日目の大フィルさんの仕上がりがどれほどのものかというのは言わずもがななんですが。
客が居ない。ひょっとすると6割おらんかも知れん。真冬のエルガープロを単なる無謀と取るか、客の入りにくい季節にチャレンジングなプログラムをこなそうとしたんだと好意的に取るかだね。
客席には関西の筋金入りエルガーヲタ&イギリス音楽ヲタがチラホラ。

海の絵。
もろにワーグナー、もろにマイスタージンガーの瞬間があって嬉しかった。重松さんの深い声色で楽しんだ。にしてもこれは海を想像させるオーケストレーションなのか。初めて聴いた人たちはどう聴いたんだろう。

休憩挟んでエルガー。
テンポの幅を大きめに取って、ともすればただ長いだけの楽章を上手く聴かせようという苦心惨憺が素晴らしい。第2楽章はこれで十分出来上がってると思う。湯浅卓雄のように没入するタイプの指揮者なら違ってくるけども。
ただ第1楽章は速すぎるし、終楽章は遅すぎて、個人的な好みからは遠かった。終楽章のハープを絶妙に聴かせてくれる指揮者は居ないんだと悟る。あれは録音だからこそ出来るものなののだ。第3楽章は金管が落ちるわ荒れるわでちょっと酷かった。
これは2日目でようやく完成品が出るんでしょう。明日行ける方はたぶん良いものが聞けると思う。

ほら、エルガーの2番の入手可能な市販音源ぐらいなら当然コンプリートしてるおぢさんだからハードル高いだけなのよ。
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大阪フィルハーモニー交響楽団 <<スペシャルライブ>>下野竜也X平野公崇

2009年12月18日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.12.18(金)14:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団<<スペシャルライブ>>下野竜也X平野公崇
指揮・お話/下野竜也
サクソフォン/平野公崇
監修・司会/丸谷明夫(大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部顧問)
曲目:
J・ワーグナー/行進曲「双頭の鷲の旗の下に」op.159
アーノルド/管弦楽組曲「第6の幸福をもたらす宿」
グラズノフ/サクソフォン協奏曲変ホ長調op.109
ラフマニノフ/ヴォカリーズ(アンコール)
A・リード(中原達彦編曲)/エル・カミーノ・レアル~管弦楽版~
シベリウス/アンダンテ・フェスティーヴォ
ラヴェル/バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲 
ホルスト/吹奏楽のための第1組曲より第3曲「行進曲」~管弦楽版~
(G・ジェイコブス編)

来年1月の下野/大フィルのいずみホール公演に行けそうも無くなった。
そもそも聴こうと思ってたのがアーノルドとR・シュトラウスなんだから、このスペシャルライブでも良かろう、ということで忘年会を1日ずらさせてこちらへ駆けつける。
プログラムを見ても分かるとおり、大フィルさんが企画する吹奏楽少年少女のための演奏会。制服姿の少年少女が多くて、前日17日にここが古の難波となったとは思えない雰囲気。先年の第1回は完売だったというが今年は新型インフルエンザの影響もあってか9割ほどの入り。

双頭。
ぬう。音が柔らかくてテンポが温い。このボールト指揮の盤のような激しさと気高さが欲しいのだが。
司会の丸谷先生登場。テレビで知ってる人も多かろう。ハタから見てるとただの吹奏楽好きのおっさんだけれども、全国大会の常連校の指導者であり、吹奏楽を通じて魅力ある人間教育を成し遂げてもいるという今やレジェンド的な方。「下野さん、マーチはよろしいなあ」という流れから今宵来ている客層について「分けるいうあれではないですが」と前置きしつつ、大フィルファンが多いのか吹奏楽ファンが多いのか、はたまたその両方の人がいるのか。拍手で応答してもらったが吹奏楽ファンのほうが多い気がする。「吹奏楽ファンの方はアクションが大きいですから・・・」おぢさんは吹奏楽は子供の頃に食い飽きたので今はCDでしか聞かない。まあ市音に知り合いがいるのでチケットは貰うこともなくはない・・・。クラシックファンは吹奏楽は聴かないし、吹奏楽ファンはクラシックを聴かないという。この丸谷先生の質問もそこのところを意識してかしら。
アーノルド。
映画音楽の大家として知られている作曲家だが、これも映画音楽。瀬尾宗利による吹奏楽版が日本のコンクールで人気らしい。今回はその原曲を演奏。瀬尾さんの手がけた編曲を見るとアーノルドがチラホラある。それだけアーノルドが吹奏楽映えする音を持った作曲家ということですかね(6つある舞曲集なんてのはもう)。
映画の邦題は「六番目の幸福」という。ヒコックス盤(再発されておぢさんが持っているものとはジャケが変わったが)とハンドリー盤が出ている。大フィルは木管が一部怪しくなったがスケール感は損なわれること無く楽しめた。アーノルドの録音はかなり沢山持ってるけど、どれをとっても手堅いというか良い仕事をするというか。職人ですな。
「映画音楽っちゅう感じですな」「ですね、情景が浮かびますよね」「ま、(その映画)観た事無いんですけど」
続いてグラズノフ。
平野さんは自作も含めた現代作品に強みのある方。このグラズノフも須川さんが柔らかくエロいのに対して、どちらかというと硬めの音と短めのフレージングでかなりワイルドに吹いた。おぢさんの席が1階中央左サイドだったのでサブトーンが聴こえまくりだったのもそういう印象を強めているかも知れぬ。
アンコールはソプラノサックスに持ち替えてヴォカリーズ。溶ける。

休憩挟んでエル・カミーノ・レアル。
吹奏楽のカミサマであるアルフレッド・リードの作品は鮮烈なリズムの変化と官能的な抒情の交錯が聞けて愉しい。ただこの手の小品はのめりこんで聴きまくるうちに早々と飽きがくるので、たまーに楽しむ程度でいい。交響曲と称したもののいくつかには深いものがあると思うので、アルフレッド・リード作品集 プラスとかで聴いてみてもいいんじゃないか。今回は自身も吹奏楽作品を手がける中原達彦さんがオーケストラに編曲したものが演奏される。ウキウキはするよね、季節柄に合わなかったけど。
オケに混ざっていた先ほどのソリストの平野さんがステージ前まで呼ばれてインタビュー。きわどい発言もあったが見た目のイカツい感じとはうらはらな、優しいお兄さんだった。
続いてシベリウス。
作曲者による感動的な録音が残されている(紆余曲折はあったが)ためにシベリウスファンにとっては殊に大事な作品。先年同様、吹奏楽ファンに弦楽の響きを味わってもらいたいということで選曲された。さっきのアーノルドもこの後のダフクロもそうだけど、編曲家が弦楽の響きを想定しつつも吹奏楽化した部分があるはずなので弦楽器の響きに親しんでおくことが演奏する上でも大事ですわな。大事かな?
ダフニスとクロエ。
吹奏楽でも定番の作品。日本の若い子たちも沢山演奏してます。概ね若さのままに吹き散らかしてファンタジーもへったくれもないスポーティな演奏ばかりですが。そういうこともあってでしょうが、下野さんは原曲の持つ天才的なオーケストレーションと内容を味わってほしいと力説。ダフニスとクロエが出会って抱擁する場面を説明すべく独りハグを敢行するも燕尾(と体型)が邪魔して出来ず。この日一番の笑いを取る。丸谷先生から「文化に対する風当たりがきつうなってきましたが、何より沢山の演奏会に足を運んであげてください、それが我々にできることです」とのお言葉あり。大フィルの演奏も定期でこのレベルを出せといいたくなるノリで良かった。管楽器はいつもどおりの部分もありましたが。

大きな拍手の中、下野さん「燕尾がきついので」ということでアンコールは丸谷先生に指揮してもらうことに。その伏線だったかー。
ホルスト。
クラシックの世界にはイギリス音楽マニアという人種(笑)がいます。この人種は吹奏楽を避けて通れない。この作品にしてからが吹奏楽の世界ではベートーヴェンの交響曲に比肩するという名曲なんだもの。で、悲しいかなおぢさんはその人種なの。だからね、このオーケストラ版のブレイスウェイト指揮のCDも当然持ってる。いい曲だよね。これとRVWのイギリス民謡組曲は無敵だ。

愉しかった。
鈴の音やペーパーノイズのほとんど無い会場だった・・・。若者のほうがマナーが圧倒的に良いとなったら、年の功とか年輪とか人生経験とか屁みたいなもんじゃないか。
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英次・跳ねる

2009年12月11日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団












懐かしい。
今は痩せちゃって襟を立てるタイプになっております。


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大阪フィルハーモニー交響楽団 第433回定期演奏会

2009年11月20日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.11.19(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
09.11.20(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第433回定期演奏会
指揮/クリストフ・アーバンスキ
ピアノ/ペーテル・ヤブロンスキ
コンマス/長原幸太
曲目:
キラル/オラワ
ショパン/ピアノ協奏曲第2番へ短調op.21
ショパン/マズルカ第13番イ短調op.17-4(アンコール)
ショスタコーヴィチ/交響曲第10番ホ短調op.93

19.November.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
20.November.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
Osaka Philharmonic Orchestra 433rd Subscription Concert
Conductor/Krzysztof Urbañski
Piano/Peter Jablonski
Concertmaster/NAGAHARA Kota Principal Concertmaster of Osaka Philharmonic Orchestra
Program:
W.Kilar/Orawa
F.Chopin/Piano Concerto No.2 in F minor,op.21
D.Shostakovich/Symphony No.10 in E minor,op.93

入りが良くない。7割ギリギリかな。
指揮者がイケメン過ぎて笑う。いつぞやのリープライヒもカッコ良かったが(年末の第9振るらしいですな、良い出会いだったのか)こちらは若さがある。

オラワ。
関フィル定期や来季のセンチュリーさんの定期でも取り上げられるのでルトスワフスキのオケコンでも聴くべ、とショパン等のポーランド系作曲家を放り込んである棚を漁っていたらキラールのCDもそこそこ出てきた。キラーのオラヴァなる作品があったがたぶんこれだろうと聴いておいた。キラールはクシェサニ出エジプト記といった非常に派手で壮大で、聴き終わったときにどこかしら残念な気分がほんのり漂う名作がある。このオラワはそれらに比べると壮大でなく安心して楽しめる。先に挙げたCDの帯には「ポーランド民謡の宝庫、タトラ山に魅せられた3人の作曲家たち」とあったが、繰り返される旋律をベースに弦楽合奏による音色とリズムの変化が面白い作品だった。当たり前だけどオケは弦がしっかりして初めて成り立つものなので、大フィルさんは基盤はいいですよね。

ショパン。
指揮者もイケメンならピアニストもイケメンだった。
ところが演奏がイケイケではなかった。歌よりも語りに近い内向的なピアノ、それにじっと合わせるオケで華やかさは全くない。モノクロ映画で見たワルシャワの空と雲みたいな陰鬱さだ。これこそショパンだ、サロン音楽だと思いはしたが、多分いずみホールでやっても寂しく聴こえるに違いない、小ぢんまりとした演奏だったから大フィルファンにはウケてなかった。悲しい。
アンコールもローソクの炎を見つめながら夜が更けていくように侘しくて最高だった。

休憩挟んで交響曲第10番。
「趣味は作曲」なんて知的で腹が立つプロフィールを持っているアーバンスキくんは舞うようにして、この長い作品をあっという間に料理して去っていった。応える大フィルは今年聴いた中ではベストフォームだったと思う。各楽器が流れるようにフレーズを受け渡し、打楽器が炸裂する第2楽章なんて圧巻だったでしょ。
あまりにもスマートに終わった結果、これが誰の作品だったのかは最後まで見えなかった。純音楽的な演奏、といえばいいのか。藤岡幸夫のタコ10が聴きやすくもDSCH音型をしつこく印象的に響かせてるなあ、終曲部分の絶望感や焦燥感がたまらんなあ、なんていう引っ掛かりもない。色々と作品にまつわる物語が多いこの作品、そこからくる呪縛からすっかり開放されたショスタコーヴィチ。
アーバンスキくん1982年生まれ。つまり昭和57年ですから1989年(平成元年)のベルリンの壁崩壊では7歳、1991年(平成3年)のソヴェト連邦崩壊時点では9歳ですよ。物心ついた頃にはソヴェトが歴史上の存在になってた世代。ココムとか知らんのですよ。
素晴らしいような、切ないような。

ああ皆さん、昭和は、昭和は遠くなりますねえ。



The Rite of Spring~Urbanski
The Firebird~Urbanski
Youtubeで見たらそもそもからそういう演奏するコみたいにも思えた。
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大阪フィルハーモニー交響楽団 第432回定期演奏会

2009年10月29日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.10.29(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
09.10.30(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第432回定期演奏会
指揮/大植英次
チェロ/ピーター・ウィスペルウェイ
ソプラノ/シモーナ・サトゥロヴァ(クリスティーナ・ランズハーマーから変更)
テノール/五郎部俊朗
バリトン/サイモン・ポーリー(ニコライ・ボルチョフから変更)
合唱/大阪フィルハーモニー合唱団(合唱指揮:三浦宣明)
児童合唱/大阪すみよし少年少女合唱団(合唱指導:松前幸子)
コンマス/長原幸太
曲目:
ハイドン/チェロ協奏曲第1番ハ長調Hob.VIIb-1
バッハ/無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV1007より第4曲サラバンド(アンコール)
バッハ/無伴奏チェロ組曲第6番ト長調BWV1012より第5曲ガヴォット(アンコール)
オルフ/世俗的歌曲「カルミナ・ブラーナ」

29.October.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
30.October.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
Osaka Philharmonic Orchestra 432nd Subscription Concert
Conductor/Oue Eiji Music Director of Osaka Philharmonic Orchestra
Cello/Pieter Wispelwey
Soprano/Simona Šaturová
Tenor/Gorobe Toshiro
Baritone/Simon Pauly
Chorus/Osaka Philharmonic Chorus
Children Chorus/Osaka Sumiyoshi Boys and Girls Chorus
Concertmaster/Nagahara Kota Principal Concertmaster of Osaka Philharmonic Orchestra
Program:
F.Haydn/Cello Concerto No.1 in C Major,Hob.VIIb/1
C.Orff/“Carmina Burana”Cantiones profanae cantoribus et choris cantandae comitantibus instrumentis atque imaginibus magicis

というようなわけで振り替え済み。明日は道義のブル9なんで。
すみよし少年少女合唱団のみんながインフルエンザにやられていない(やられない)ことを祈るばかり。
英次の登壇、曲も大曲なので9割5分の入り。定期1日目は協会正会員の日なので雰囲気も良いよな。

ハイドン。
20世紀になってから発見された作品。あまり協奏曲の多くないハイドンですが、残されたものはどれもみな良く出来た作品ばかり。
英次はこの時代の作品は対向配置にするのが定番なんだね。
ウィスペルウェイは経歴見ても録音されたものを聴いても分かるように、ピリオド奏法もやれる実力派、彼の繰り出す様々な技に大フィルさんは付けきれなかった部分があった。2日目のほうが良くなるんでしょう。第1楽章の快活さ、第2楽章の優美さ、第3楽章の疾走感、どれも素晴らしかった。自作のカデンツァは野趣に富んでいて面白かった。ハンガリー風?ではないけども。
アンコールはバッハ2曲。あえかなトリルのかけ方が気持ちいいね。おぢさんがウィスペルウェイでお勧めしたいのはブリテンのほうの無伴奏だけど。

休憩挟んでカルミナ。
この曲ねえ・・・元が派手でやりたい放題でしょう。英次が変態的な手管を使おうにも、結構まともな指揮者でもあれこれやっちゃうんだわ。だから全体は想像よりもオーソドックス。幾つかの部分で遅かったり溜め過ぎたりしてたけど、ライブならではの揺れの範囲内。
合唱は第9と同じで、土俗の熱のようなものさえ出れば作品としては大丈夫なので頑張ったほうじゃないですか。あんまり上手かったら「こんな曲やってないで他の作品で力を出せよ」と言いたくなるでしょう。少年がやけに少ない児童合唱も愛らしく。
テノールはオルフ監修の大名盤、ヨッフム&ベルリンドイツオペラ(Deutsche Grammophon)盤のシュトルツェによる畢生の名唱があるだけに難しい。素直に歌おうにも要求されてる音が高いし・・・ここをカウンターテノールでやらせた録音もあるぐらいだから。五郎部さんはキャラクターテノールとして美しく素直にやりきったと思う。おぢさんが好きなのはケーゲル盤のロッチュね。最高。
バリトンは声色の変化のたびにわずかに不安定になるのが気になったぐらい?これも難しいからね。第2部の内容を思うに、もう少しいやらしい声でも良かったか。
ソプラノ。どっかで見た名前だと思ったらこないだ買ったエッシェンバッハのマーラー2番(酷かったね、面白かったけど)で歌ってたコだった。Dulcissime!さえバッチリ歌えばあとは文句の無いパートなんで何も言うこと無し(笑)。
オケも良かったでしょう。金管素晴らしい。打楽器の気持ちが一部、揃わなかったことを除けばね。2日目を聴ける方々がうらやましい。

ただ、ドイツのメタル?プログレ?バンドCorvus Coraxによるカルミナブラーナの再創造を聴いてしまうと、いまさらオルフなんて時代遅れなんじゃないかと思う今日この頃です(笑)
追記:一応、中世をやる楽団でたまにこうしてオケとコラボすることもあるらしい。バンド自体はバグパイプと打楽器以外は豪快に電気楽器だが・・・。
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大阪フィルハーモニー交響楽団 第431回定期演奏会

2009年09月18日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.9.17(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
09.9.18(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第431回定期演奏会
指揮/ヤクブ・フルシャ
トランペット/マティアス・ヘフス
コンマス/長原幸太
曲目:
スーク/組曲「おとぎ話」op.16
アルチュニアン/トランペット協奏曲変イ長調
ディニク/ホラ・スタッカート[ヘフス編](アンコール)
ドヴォルザーク/交響曲第7番ニ短調 op.70

17.September.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
18.September.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
Osaka Philharmonic Orchestra 431st SubscriptionConcert
Conductor/Jakub Hrusa
Trumpet/Matthias Höfs
Concertmaster/Nagahara Kota Principal Concertmaster of Osaka Philharmonic Orchestra
Program:
J.Suk/Suite“Pohádka”op.16
A.Arutinian/Trumpet Concerto in A flat major
A.Dvořák/Symphony No.7 in D minor,op.70 

というわけで3連発最後、大フィル定期です。
チェコを代表するレコードレーベル、スプラフォンにはチェコを代表する指揮者・オーケストラ・演奏家たちによってチェコの作曲家の作品が名曲珍曲秘曲を問わず多数録音されていて、ターリヒ、アンチェルやクーベリック、ノイマン、ビエロフラーヴェクなどが指揮者として契約・録音しておるわけですが、1981年生まれのフルシャはそのスプラフォンが期待を込めて契約している若手。ヨーロッパでは早速引く手あまたの様子、日本でも活動を開始しております。

スーク。
毎号買っとけBBCmusicmagazineでフルシャはBBCsoと同曲を収録済み。曲自体はチェコでのんびりしちゃったR=コルサコフがうっかり書きました、みたいな管弦楽組曲で取り立てて言うべきところも無い。第1楽章のコンマスソロがちょっぴり泣けた。

アルチュニアン。ソリストのヘフスは吹奏楽青少年&中年の憧れ、ジャーマンブラスの中核メンバー。オケ好きの方ならノイホルト指揮のマーラー第3交響曲のポストホルンが彼の仕事だということをご存知かもしれない。それほど数の多くないトランペット協奏曲の中でもアルチュニアンはソヴェトが生んだ大名曲で、録音も多い。今は手に入りにくいがこの作品を人気曲へと押し上げたドクシツェルの録音は、ロジェストヴェンスキーのド派手な伴奏共々、是非聴いてほしい。ヘフスは柔らかで滑らかな中音域を軸に見事なソロでこの難曲を吹ききった。演奏中も大フィルのトランペット陣が身を傾けてヘフスの音と指裁きに見入っていたのが印象的。チラシにもあったように、ヘフスの楽器は彼がメーカーと共に製作から携わったもので、いわばF1レーサーの皇帝ミハエル・シューマッハが彼用にチューニングし尽くされたフェラーリで常勝するのにも似ている。弘法大師も実は筆を選びまくりだったというし、最高の結果を求めるならば道具にも細心しているのは当然ですわな。
アンコールは彼が編曲したホラ・スタッカート。ヴァイオリニストのアンコールピースとして有名な作品を、オケ伴奏の名技曲として鮮やかに吹いて去っていった。

休憩挟んでドヴォルザーク。
7&8番こそがドヴォルザークの交響曲の真髄だと思うわけ。ブラームスの影響がやや強くみられるとはいえ、この7番の暗い情熱に満たされた世界を愛する人は多い。5&6番も捨てがたいけども。フルシャは直情的にオケを引っ張って好演した。第2楽章などはもう少し屈折した逡巡があったほうが深みが出るけど、そこは年齢だと思う。エリシュカ&札響の新譜を聴いて特にそう感じる。逆に終楽章ははやる気持ちをさらに加速させるぐらいでないと最後の絶叫が活きてこないのでフルシャの若さが好結果に繋がった。

エリシュカさんで7番、フルシャでグラゴル・ミサってパターンでも良かったかもなあ。フルシャは来年都響でグラゴルやるらしいじゃない。聴きたいねえ。
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大阪フィルハーモニー交響楽団 第430回定期演奏会

2009年07月29日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.7.28(火)19:00 ザ・シンフォニーホール
09.7.29(水)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第430回定期演奏会
指揮/大植英次
ヴァイオリン/クリストフ・バラーティ
オルガン/室住素子
曲目:
パガニーニ/ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 op.6
イザイ/無伴奏ヴァイオリンソナタ第2番イ短調より第1楽章(アンコール)
バッハ/無伴奏ヴァイオリンパルティータ第2番ニ短調よりサラバンド(アンコール)
サン=サーンス/交響曲第3番ハ短調 op.78「オルガン付」

28.July.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
29.July.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
Osaka Philharmonic Orchestra 430th SubscriptionConcert
Conductor/Oue Eiji Music Director of Osaka Philharmonic Orchestra
Violin/Kristóf BARÁTI
Organ/Murozumi Motoko
Concertmaster/Nagahara Kota Principal Concertmaster of Osaka Philharmonic Orchestra
Program:
N.Paganini/Violin Concerto No.1 in D major op.6
C.Saint=Saens/Symphony No.3 in C minor,“Organ”op.78

英次また痩せてる(笑)
なんかねカリントウが指揮してるように見えるよ。ダイエットらしいけどはてさて・・・。

パガニーニ。英次伴奏で同曲の録音も済ませている英次イチオシの若手、バラーティの登場です。もう皆まで言うな・・・分かってるからみんな分かってるから。
今時の若手同様、技術面では申し分のないソリストで、難曲とされるこの曲をスイスイと容易く弾いていきました。でも、嫌味なぐらいの派手さがないと「お上手ですね」で終わってしまう曲なので退屈。これだったらうちのコンマスが2週間ほど山篭りしたら出来るんじゃないか?
2曲もやったアンコールは凛とした音で良かった。これももう少し押しが強いほうがいいな、とは思いましたが。

休憩挟んでサン=サーンス。
最後にオルガンが入って派手に〆るオーディオ名曲ですが、最近の英次のヒネクレ具合では派手なところは意外に抑える。ここではワーグナーかブルックナー並みの神秘と寂光を現出した第1楽章第2部が素晴らしかった。全体としては平凡な感じを受けましたが、そもそも曲がそんなもんだからと言ってしまえばそれで終わり。
広上&京響が11月定期でやるのでそれを楽しみにしましょ。ホールが難点だけど。
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大阪フィルハーモニー交響楽団 第429回定期演奏会

2009年06月29日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.6.28(日)15:00 ザ・シンフォニーホール
09.6.29(月)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第429回定期演奏会
指揮/秋山和慶
バリトン/福島明也
合唱/大阪フィルハーモニー合唱団、九響合唱団
曲目:
モーツァルト/交響曲第35番ニ長調K.385「ハフナー」
ディーリアス/小管弦楽のための二つの小品「春初めてのカッコウの声を聴いて」「川の上の夏の夜」
ウォルトン/オラトリオ「ベルシャザールの饗宴」

28.June.2009 3:00p.m.The Symphony Hall
29.June.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
Osaka Philharmonic Orchestra 429th SubscriptionConcert
Conductor/AKIYAMA Kazuyoshi
Bariton/FUKUSHIMA Akiya
Chorus/Osaka Philharmonic Chorus
Chorus/The Kyushu Symphony Choir
Concertmaster/Nagahara Kota Principal Concertmaster of Osaka Philharmonic Orchestra
Program
W.A.MOZART/Symphony No.35 in D major"Haffner" K.385
F.DELIUS/2 Pieces for Small Orchestra"On hearing the first cuckoo in spring" "Summer night on the river"
W.WALTON/Oratorio "Belshazzar's Feast"

昨年のグラゴルミサに引き続きおぢさんの大好物、ウォルトンのベルシャザールの饗宴。
Slain!のところだけ一緒に叫びたいんですけど ←

Slain!どころかアレルヤまでノリノリで歌って申し訳ない。
大いに楽しんだが演奏自体は悲惨な部分がありすぎ。
なんすかあのブラス。
温い緩い荒いの三拍子揃った出来で悲しい。グラゴルミサも微妙だったし・・・。
モーツァルトは古楽のノリも掴んでみせた、秋山先生の素晴らしい棒の冴えを感じる名演だったよ。ディーリアスもどうせ鈍重な演奏に決まってる、とふんぞりかえっていたおぢさんを驚かせる出来。タイトル通りのイメージが想起できる良い演奏でした。

饗宴はとにかくブラスが荒い。増援部隊含めて荒い。打楽器も荒い。そういう曲想だという部分以外でも荒い。九響定期から考えたら3回目の演奏になる合唱は健闘してたと思う。
でもね、一番いかんのはこのホールには響きが大きすぎる作品だということ。
もう少しデッドなホールのほうがいいよね。
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オービック・スペシャル・コンサート2009~コバケンのチャイコフスキー5番~

2009年06月10日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.6.10(水)19:00 ザ・シンフォニーホール
オービック・スペシャル・コンサート2009 ~コバケンのチャイコフスキー5番~
指 揮/小林研一郎
ヴァイオリン/瀬崎明日香
曲目:
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.35
チャイコフスキー/交響曲第5番ホ短調op.64
アイルランド民謡/ダニー・ボーイ(アンコール)

唸り声にうなされてこよう・・・。
行ってきた。雨模様。梅雨入りらしい。
12年も続いているシリーズらしい。9割5分は入ってると思う。

チャイコン。
見目麗しい千住真理子予備軍(但し技量が5割り増し)みたいな印象。コンミスとかならありだと思う。少し前に聞いた南さんと似た感じで第2楽章は良かった。

休憩挟んでチャイ5。うねる弦楽器、吼える金管、打ち鳴らされるティンパニ。これがチャイコフスキーの第5交響曲かと訊かれたら少し困る。終楽章コーダの追い込みの激しさなど興奮するけども、晩年の朝比奈先生の巨大なスケール感を出してくる演奏を知っていると、こんなにジタバタドタバタする必要を感じない(朝比奈先生もドタバタしてた時期はあったけど)。コバケンのチャイ5とチラシにも大書してあったが、そういう作品だと思って前のめりに聞けば楽しいと思う。コバケンはチャイ5の録音をLP時代から沢山残している、どれもライブ感に溢れていて良いものだが、似たような演奏としてシャイー/ウィーンpoの演奏がある。シャイー27歳の録音。コバケン68歳がそれと大差ない演奏を今更やっているのが良いことかどうかは分からぬ。かといってコバケンが今後大化けするとも思えない。
オケはチャイコンでホルンが爽快感に満ちたミスをやった以外は、コバケン世界に概ね没入した良いノリで頑張っていた。心安い指揮者との関係が音にも現れていて余裕を感じるよね。
スピーチとコバケン定番アンコールで終わり。

16日の神尾真由子のチャイコン聴こうとチケまで用意してあったがとりあえず回避しようと思う。梅雨時期は偏頭痛が酷くていけない。
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大阪フィルハーモニー交響楽団 第428回定期演奏会

2009年05月27日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.5.26(火)19:00 ザ・シンフォニーホール
09.5.27(水)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第428回定期演奏会
指揮/ヨナス・アルバー
ヴァイオリン/庄司紗矢香
コンマス/長原幸太
曲目:
コダーイ/ガランタ舞曲
リゲティ/ヴァイオリン協奏曲
バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調よりサラバンド(アンコール)
ラフマニノフ/交響曲第3番イ短調op.44

26.May.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
27.May.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
Osaka Philharmonic Orchestra 428th SubscriptionConcert
Conductor/Jonas ALBER
Violin/SHOJI Sayaka
Concertmaster/Nagahara Kota Principal Concertmaster of Osaka Philharmonic Orchestra
Program:
Z.Kodály/Galántai táncok
G.Ligeti/Violin Concerto
S.Rakhmaninov/Symphony No.3 in A minor,op.44

アルバーの日本デビューらしい。頑張れ。

ということで行ってきた。
先週、関西フィルの定期に行ってきているので客入りは期待していなかったが7割ぐらい?はいたと思う。定期会員分の席が歯抜けになっている箇所が多かった気がするが、庄司紗矢香のお陰で人が減らずに済んだと思おう。これで曲がN響定期でやるプロコフィエフぐらいにしておいてくれたらさらに良かったかもね、10月のシンシナティ響の来日公演ではシベリウスということなので名曲が聴きたい人は金出して行って来いと(近場だと名古屋)。

コダーイ。先日の関フィルではプログラムの最後に置かれた作品、大フィルは余裕のある技量で演奏していた。しかし指揮者共々、淡々と易々とやっちゃって何の興奮も無い。アルバーの振り方や後姿は井上道義似。
リゲティ。20席後半のハンガリーを代表する作曲家。パンフで紗矢香ちゃんも書いていたが、2001年宇宙の旅で世界的に有名になった。キューブリックに勝手に使われたらしいけども。難しげな現代音楽なんだけど、激しいけれども汚い響きにはならず、どことなく柔らかい独特の音世界を持っている。庄司紗矢香はプログラムにまで自分の思いを載せるほど入れ込んでいるようで、非常に献身的なアプローチで聴かせた。FPツィンマーマンや初演者ガヴリーロフのような鋭さは少ないものの、豊かで美しく聴きやすい。オカリナまで使われる小管弦楽を巧みにコントロールしたアルバーも、指揮者にもソリストにも応えて好演したオケも素晴らしかった。
客席の反応は庄司に向けられたものがほとんどで、作品自体にはあまり関心も敬意も払われた感じ無し。経営状況考えれば、有名ソリストを呼んでおいてこんな曲やらせるんかい、というご意見も出てくるのは仕方ない。

休憩挟んでラフマニノフ。交響的舞曲同様、とにかく派手になったアメリカ時代のラフマニノフらしいオーケストラの迫力満載の一品。コダーイ、リゲティと知的なアプローチで丁寧な交通整理っぷりを披露したアルバーらしい、細かくオケを捌いた演奏だった。第3楽章だけがややスローテンポで開始されて、それまでの楽章と流れがかみ合わなくなったのは理解不能。最後の最後だけ帳尻合わせた感はあったね。
悪くないけどさ、もし世界に指揮者メカなり指揮者ロボなり出来た暁には真っ先に職を失うタイプの指揮者だとは思うね。
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大阪フィルハーモニー交響楽団 マチネ・シンフォニー Vol.1

2009年05月13日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.5.13(水)14:00 梅田芸術劇場
大阪フィルハーモニー交響楽団 マチネ・シンフォニー Vol.1
指揮/ヘンリク・シェーファー
ヴァイオリン/アン・アキコ・マイヤース
曲目:
ブリテン/マチネ・ミュージカルop.24
チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲変ニ長調op.35
滝廉太郎/荒城の月〔三枝成彰編?〕(アンコール)
ベートーヴェン/交響曲第5番ハ短調op.67「運命」
モーツァルト/歌劇「フィガロの結婚」より序曲(アンコール)

大フィルが妙に前のめりになって売ろうとしているのを感じる。
嫌な予感がするが、ひょっとすると売れてないんじゃないか。招待券が乱舞しそうで怖い。
この時間帯でも猛然と駆けつけられる社会人代表として玉砕してきます ←

というわけで行ってきた。おぢさんは1階席真ん中前より。3階は見てない、2階はチラホラ、1階後方やらサイドブロックはブロックに2~3人のところもあったので、ぎゅっと詰めたら1階席がなんとか埋まる程度の客入りだったんじゃねえか。6割ぐらい?良くて7割あるかどうかの印象。まあ平日午後の新シリーズだし入ってるほうだ。vol.1と2の指揮者を入れ替えたらもう少し客を呼べた気はする。初回に外国人はちと冒険だね。

チラシの端に書いてあったので気が付かなかったが、プレトークあり。通訳を付けてシェーファー登場。
午後のマチネシリーズの前菜にブリテンのマチネ・ミュジカルほど相応しいものもない。ロッシーニの作品をブリテンが機知に富んだ編曲をしたもので楽しんでいただけると思う。初演時の批評が酷かったチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲だが、現代ではヴァイオリニストなら誰しもレパートリーに入れている名作。これをアン・アキコ・マイヤースの演奏で聴けるのは素晴らしいことだ。
ドイツ人の多くがベートーヴェンの第5交響曲を生涯に1度か2度聞くぐらいだが、日本人は100回200回と演奏し聴いている、これはもはや日本の文化だ。私が軍楽隊のピッコロ奏者として東京ドームでアルフィーと共演したとき、アンコールにドイツ民謡の野バラをやったが、場内が合唱した。ドイツの若者の多くはこの歌を今や知らないのに。私は深く感銘を受けた。皆様は大阪フィルハーモニー交響楽団という素晴らしいオーケストラを街に持っておられるので是非とも愛していただきたい。

ブリテン。2年前の大フィル定期でガンバがやったのはソワレ・ミュジカル。姉妹作なの。マチネのほうは第2曲の詩情が美しい。
チャイコフスキー。両端楽章はいつも通り足を踏み鳴らしての熱演。というかマイヤースはだいたい熱演しかしないので一本調子で飽きる。第1楽章のカデンツァ明けからソロもオケも急に精彩を欠いたのは何故なんだろう。第2楽章が結構良かった。綺麗な歌が両端楽章ほど押し付けがましくなく情熱を持って弾かれていた。
アンコールはCD録音もある荒城の月。ドラマティックな編曲。

休憩挟んでベートーヴェン。
前プロがなんだったか忘れたけど、5~6年ぐらい前にシェーファーは大フィル定期に来てタコ10をやった。色も味もないがとにかく丁寧に端正な音楽作りで、純音楽的なショスタコーヴィチだった。今回もそう。名演でもないけど凡演でもなく。大フィルの持てるところを8割ぐらい引き出しつつ、手堅く纏めつつといった感じ。
アンコールはフィガロの結婚序曲。大フィルの弦楽器の一糸乱れぬ動きの見事さ。

しかしこの客層だともう少し曲目を軽めにして曲数増やしたほうが合ってるんじゃないかという思いは消えず。時間が時間だから寝ちゃう人もいて、聴くほうとしてはラクでしたけど。金と時間と労力を考えたら定番名曲でやってくしかないんだろう、マチネ・ミュジカルだけでも良くやってくださったと思わねば。
次回は12月? お勧めする価値はあるかもね。道義だし。
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大阪フィルハーモニー交響楽団 第427回定期演奏会

2009年04月17日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.4.16(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
09.4.17(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第427回定期演奏会
指揮/大植英次
コンマス/長原幸太
曲目:
ブラームス/交響曲第3番ヘ長調op.90
バーンスタイン/組曲「キャンディード」
ストラヴィンスキー/バレエ組曲「火の鳥」(1919年版)

16.April.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
17.April.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
Osaka Philharmonic Orchestra 427th SubscriptionConcert
Conductor/Oue Eiji Music Director of Osaka Philharmonic Orchestra
Concertmaster/Nagahara Kota Principal Concertmaster of Osaka Philharmonic Orchestra
Program:
J.Brahms/Symphony No.3 in F-major op.90
L.Bernstein/Suite for orchestra from“Candide”(arranged by Charlie Harmon)
I.Stravinsky/Ballet Suite“L'oiseau de feu”(version de 1919)

これ本当にこの曲順なんだろうか。ブラ3終わりで休憩だろうけど、絶対お粗末な出来になりそうで行く前から怖い。キャンディードの終曲はカツラメーカーのキャンペーンソングにするべきだと前々から思っています。

本当にこの曲順だった。
満員満員売切れ売切れとはならなくなってきた英次の定期でありまして、定期2日目は当日券わずかにあり、定期1日目はA~C席に若干余裕ありということで・・・。9割は埋まってるけど、2階の端とか1列に二、三人のところもある。前ならビシッと隙間無く埋まってたんだがなあ。

ブラームス。プログラムが詰め詰めなのでクラリネットのトラにセンチュリーからもっちー
ドイツ系楽曲ではバスをオケの最後方に一列に並べる古典配置をとる英次。巨大な開始、揺れるテンポ。休符をしっかり取って、音価の長いところはたっぷり伸ばして。実に堂々とした音楽だった。歌いすぎ溺れすぎで体感速度がやけに遅く感じられた第3楽章、オケがついてこれず縦が不ぞろいだった(この楽章に限らず)とはいえ第4楽章のテンポの急変も面白かった。フルトヴェングラーの録音だともっと凄まじいものがあるので驚きはしなかったけども。
指揮振りにも現れていたが、終曲はまさしく浄化と昇天の響きで神々しかった。
しかし・・・これではトリスタンかブルックナーのようだ。バーンスタイン先生の残された物でも似たような表現を3番だけはやってるけども、ブラームスがこれを書いたのは今の英次よりも2歳若い50歳のときなので、もう少し若々しかったり脂ぎっててもおかしくはないんじゃないかな。今、これを書きながら聴いてるのはドラティ/LSOの、ハイテンションで血管が切れてるような高速終楽章。これはこれで異常な演奏でいかん。いつの間にかブラームスの交響曲全集の録音も120点近く集まってたね・・・整理したいけど。ちなみにスコア通りの演奏だと概ね37分前後の演奏時間(参考記録)、英次は若干遅めということ。ドラティでも32分台なんだけど、カラヤン/BPOの1回目録音は壮絶やな。
あと、シーズンのオープニングの曲がさながらエンディングのような内容ってどうかしら。

休憩挟んでバーンスタイン。ここからは通常の配置。
序曲は有名だけど組曲は聴いたことないよね。ほとんどの人がそうだと思うの。だいたい全曲を通して聴いたのもCDで2回しかないし。組曲にするほどのことがあるのかな。と思ってバーンスタインのCD棚みたら英次/ミネソタと佐渡/ラムルーの組曲録音が出てきた。何でも買ってみてる自分が嫌になる。開封済みということは一度は聴いているはずだが記憶に無い。しかし今回あえて予習せず。毎回プログラム内のどれかの曲は1ヶ月ぐらい全く耳にしないようにして新鮮さを保っているのよ。おぢさんのささやかな秘訣。
リンク先のBoosey and Hawkesの作品紹介みると分かるけれども、この組曲の初演者が英次/ミネソタ。今の手兵と自信を持って取り上げる一作ということかな。
ブラームスとは打って変わってカラリと明るいアメリカンサウンドに大転換、終曲では朗々とした金管の賛歌が眩かったわけですが。あれじゃね、おぢさんはオン・ザ・タウンと混ざって覚えてるね。知った曲があんまないなーとか思いながら聞いてて悪かった。踊る大紐育が猛烈に見たい。
拍手に感激したのかコンマス前のスコアを引っ手繰って抱き締める英次(バーンスタインの愛弟子だし初演者だもんね。愛弟子が何人居るのかは不明)。気持ちは分かるが、暗譜なんかせんと自分のスコア用意しときいや(笑)。後でコンマスのプルト二人が何回か手で引き伸ばしてましたで。

火の鳥。
聴く以上に難しく大変なブラームス、存外色々なセクションが動き回ったバーンスタインと続けて、聴いたとおり難しい火の鳥。トラも多用して疲労を防いできたんですが、やはりミスがポツポツ・・・。とはいえ水準以上の出来だし、英次のメリハリの利いた指揮も光っていたしということなんですが。大フィルさん本来のパーフェクトは出なかったかな、というところですかね。オーボエはそろそろキチンとした状態が欲しい。ホルンは人が変わってきてるのに代わり映えがしないなあ。もすこし時間が要るか。

ブラームスがメインだったとすると長いアンコールのようなプログラムで疲れた。
バーンスタイン キャンディード組曲ほか 大植英次&ミネソタ管弦楽団

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大阪フィルハーモニー交響楽団 第426回定期演奏会

2009年03月13日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
09.3.12(木)19:00 ザ・シンフォニーホール
09.3.13(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第426回定期演奏会
指揮/パスカル・ロフェ
合唱/大阪フィルハーモニー合唱団
合唱指揮/三浦宣明
曲目:
ドビュッシー/交響組曲「春」(管弦楽化/H・ビュッセル)
デュサパン/「エクステンソ」(日本初演)
ラヴェル/バレエ音楽「ダフニスとクロエ」全曲

「遊戯」同様に春も苦手だが克服できるか。ダフニス好きですけど全曲は身に入っているとは言いがたいのでこれも不安。このプログラムでお客様入るのかも不安・・・。
あいにく早春の雨。しかしながら合唱団関係者も含めて9割届くかどうかの客入りで有難いことでございます。
指揮者のロフェは一昨年にN響などから招かれて日本の指揮台にも登壇するようになったフランスの中堅指揮者。近現代音楽に妙味があるという。

春。小組曲同様にビュッセルがオーケストレーションしたこの作品。昨年聞いたカンタータ「放蕩息子」によってローマ賞を受賞した後に留学作品として書かれたもので、本来は管弦楽と2台のピアノに女声合唱の作品だったらしい。冒頭のほんわかぼやけたのどかな響きはビュッセルの編曲を超えて、牧神や夜想曲の作曲家の薫りがする。ただ、その響きを楽しむ以外に面白いところがあんまり無くて飽きた。ダフニスのための耳慣らしとしては良かったのかも知れぬ。あと、福岡で桜が開花したというが明日からは冬の嵐だそうで、ちと時期が早かったのが惜しかったね。
エクステンソ。日本初演。エクステンソとは伸展とか進展とか延伸とかいう意味合い。解説によれば90年半ばから動きだとか頂点だとかのタイトルで色々書いている管弦楽のシリーズの一作ということで、これは一つの流れがどこかしら持続されつつ拡大し膨れて頂点に到達するや弛緩して終わる。今こうして書いてる時点で音楽の細かい部分を何一つとして思い出せない・・・こういう一ネタ勝負の作品ってどっちかだよね。ボレロみたいになれるかどうかの分かれ目ってどこかしら。いまさら本気でこうした作品を書いて本気で演奏する人がいることを人類として嬉しくは思います。2度と聴くこともないから気楽(笑)。

休憩挟んで。第2組曲ばっかり聴かされるダフニスとクロエ。全曲は合唱も要るし、第1部が長いわりに一般的には聴き応えがないのであんまり演奏されない(大フィルさんも確か全曲は定期初登場じゃないかな。おぢさんは京響定期で聴いたことがある)。しかしその第1部に出てくる音楽的要素が全曲を構成する核になっているので、通して聴くと第3部(第2組曲に相当)のキラメキがより一層際立つ。問題は大フィルさんはフランス音楽が不得手。振る人によってはキビシイものがあるわけで、そこをロフェがどう切り抜けるか。
指揮者の手管、とりわけオケ扱いのバランス感覚は優れたものがあった。まだまだ響きが塊になりがちで大フィルさんのフランスものらしいもっさりした部分はあったが・・・。ここのところ打率の低さが際立ってきていた金管も危ういところは多かったが崩れず持ちこたえたし、フルートにはツラい作品だがこちらも際どく逃げ切れた感じ。弦は美しく歌えるのは分かったので一段の鋭さが欲しい。それがあれば戦いの踊りや全員の踊りはさらに鮮烈に響いたはず。
合唱団はそれ単体で言えば回を重ねるごとに良くなっているとは思いますが、よそ様含めての水準を考えるとねえ。男声は元気がありすぎてうるさくなってしまったし、間奏曲は・・・。今年は活動機会も多いようだし成長を注目したい。細かいことですが、立ったり座ったりが多い長い作品だったので最後のほうで年配者の方が疲れてきちゃってヨタっていたのは悲しかった(笑)。
でもまあ楽しく聴けました。関フィルの恒例昭和の日(昔はみどりの日だったような)の4月定期は藤岡幸夫で第2組曲です。2回目かな。楽しみ。

大フィルさんの2008/09シーズンもこれでおしまい。
エリシュカさんは別として、大フィルさんが今季に招いた海外の指揮者は総じてどの方もオケの扱いが細かく上手いが、その人でなければ聴けない音楽かというとそうでもないという印象。せめて2回目があれば見る目も変わるんだろうけど。
来季は今季ほどじゃないです。秋山先生に尾高さん下野君も出ますし。にしても11月定期のアーバンスキは1982年生まれやて。笑うしかないでほんまに・・・。それ以前にブラ3に火の鳥とキャンディードの組曲(!)という英次の変化球を受け止めんといかんけどな。
バーンスタイン:キャンディード組曲ほか

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ちなみに一ネタ勝負の極北はこれ

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英次のマーラーを眺める午後

2009年03月11日 | 大阪フィルハーモニー交響楽団
先日の悪夢(?)に浸る皆様とともにまったり眺めたい。


上はマラ5冒頭。2006年らしい。なんつー健康的な。
これはアダージェット。すでにテンポが緩い。



亡き子を偲ぶ歌。





マーラー「大地の歌」大植英次/ミネソタ管弦楽団

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