09.2.20(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第425回定期演奏会
指揮/大植英次
ピアノ/ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ
曲目:
モーツァルト/ピアノ協奏曲第9番変ホ長調K.271「ジュノーム」
ドビュッシー/前奏曲第1巻より第8曲「亜麻色の髪の乙女」(アンコール)
マーラー/交響曲第5番嬰ハ短調
本来なら(予定)とか書いて、実際に書くのは翌々日になるか放置されるかのこのブログ。そうはいかんらしい。恐ろしいことを聞いてしまった。今日の演奏会は我慢大会みたいですよ。明日のモーニング娘。新曲イベントが当選してるのでその喜びを抱きながら苦痛に耐えればいいのかな~それともこんな糞演奏を聴かされるのはきっとオレが選ばれた人々に違いないからだと恍惚としてればいいのかな~・・・いやー楽しみでならん。
それにしてもジャン君受難だ。聴く前から「おまえなんぞ時間の無駄だ」と言っておきましょう。
(ここまで当日演奏会直前の更新)
満員のお客様。英次のマーラーだから当然だといった感じの客席が嬉しいじゃないですか。
いつしかでっぷりした太鼓腹がトレードマークになりかけていた英次が昨年から痩せ始め、今日に至ってはいよいよ痩せこけてきた。傍目には病的な痩せ方に見える。もっとも最初に英次を写真か何かで見た十数年前は結構細身の美青年だったので、長めのスパンで元の水準に戻ったのだとも・・・。
思えば去年の第415回、第417回、第419回、第423回と常軌を逸脱した偏執的デフォルメを繰り出してきては成功と失敗のハザマで揺れてきた英次であった。今日はどんな風にどのあたりをデフォルメして失笑を買い賞賛を勝ち取るのかと、針の揺れ具合を楽しみにしていたら、なんと針が振り切れていた。先に聞いていたとはいえ驚いたね。どこがデフォルメとかじゃないんだよ。全部が特異点にして突然変異だよ。
音価を拡大してもマーラーがマーラーであり続ける限界を探る旅なんじゃねえかとか、もしココロの病気なんだったら愛情を介して人間関係を築いている周囲の人が注意深く見ていかなければならんのではないかとか、あの対向配置を採用しているのはどういった理由からなんだとか、英次の頭髪の薄い部分が気になるだとか、妙にコンマスの音が浮いてるように聞こえるときがあるのは気のせいかとか、マグカップ1000円ってハロプロ並みの○ッタクリだぜおっかさんだとか、場内の迷惑なエアーコンダクター連中を軒並み激しく意気消沈させるための尋常ならざるデュナーミクとアゴーギクなんではないかとか、これは言葉によらぬレクイエムではないのかとか、終楽章で「もうやめて!トランペットのライフはゼロよ!」と内心叫んだこととか・・・色々なものが通り過ぎていった。
上岡敏之の演奏を嫌悪と歓喜が交互に訪れる、などと書いた自分が恥ずかしい。英次は違った。第1楽章開始数分にしてオレの穴という穴から何かがまけ出て英次の元へと走り去り、英次と一体となって指揮をするのが見えた。英次が見ているはずの光景、オケの上にかかる虹のような音楽がオレから抜け出たものを通してオレの網膜に流れ込むようで吐き気を催した。オレを引き裂かねば近づくことも難しく、また、ここまで一体化しなければ感じ取れぬ音楽ってしんどいと思うがどうよ。
ともあれ第1~2、第4楽章は楽譜を深読みしすぎているが演奏の可能性としてありえなくはない。第4楽章はまさしく静謐を音にするとはこうしたことだと思う人が居てもおかしくないだろう。第3楽章と終楽章はそもそもが音楽的に歪んでいるのでこのテンポでは崩れるしかなかった。事実オケは持ちこたえきれずに崩壊した場面もあったはずだ。
来季も発表され音楽監督が取り上げる曲目にしてはまだまだ保守的で面白みに欠けると批判もあるようだが、こうした試みをやるのであれば名曲コンでも価値は出てくるだろう。普通のマーラーが聴きたかった低俗凡人どもは来月の京響に来るべしだ。関西フィルの定期を蹴ったオレが低俗凡人の代表としてキミたちを温かく迎えてやる(笑)。尾高さんの紳士的マーラーを楽しもうじゃねえか。
ジャン君?そうね、次に彼の演奏を聴くときに、牛歩戦術的ピアノを聴かせてきたら今日の物語の第2幕が始まるんだろうね。楽しみに待ってる。期待してないけど。
3月11日追伸。新しいエントリを加えるぐらいだから相当オレの気に障る演奏だったことは間違いない(笑)。
大阪フィルハーモニー交響楽団 第425回定期演奏会
指揮/大植英次
ピアノ/ジャン=フレデリック・ヌーブルジェ
曲目:
モーツァルト/ピアノ協奏曲第9番変ホ長調K.271「ジュノーム」
ドビュッシー/前奏曲第1巻より第8曲「亜麻色の髪の乙女」(アンコール)
マーラー/交響曲第5番嬰ハ短調
本来なら(予定)とか書いて、実際に書くのは翌々日になるか放置されるかのこのブログ。そうはいかんらしい。恐ろしいことを聞いてしまった。今日の演奏会は我慢大会みたいですよ。明日のモーニング娘。新曲イベントが当選してるのでその喜びを抱きながら苦痛に耐えればいいのかな~それともこんな糞演奏を聴かされるのはきっとオレが選ばれた人々に違いないからだと恍惚としてればいいのかな~・・・いやー楽しみでならん。
それにしてもジャン君受難だ。聴く前から「おまえなんぞ時間の無駄だ」と言っておきましょう。
(ここまで当日演奏会直前の更新)
満員のお客様。英次のマーラーだから当然だといった感じの客席が嬉しいじゃないですか。
いつしかでっぷりした太鼓腹がトレードマークになりかけていた英次が昨年から痩せ始め、今日に至ってはいよいよ痩せこけてきた。傍目には病的な痩せ方に見える。もっとも最初に英次を写真か何かで見た十数年前は結構細身の美青年だったので、長めのスパンで元の水準に戻ったのだとも・・・。
思えば去年の第415回、第417回、第419回、第423回と常軌を逸脱した偏執的デフォルメを繰り出してきては成功と失敗のハザマで揺れてきた英次であった。今日はどんな風にどのあたりをデフォルメして失笑を買い賞賛を勝ち取るのかと、針の揺れ具合を楽しみにしていたら、なんと針が振り切れていた。先に聞いていたとはいえ驚いたね。どこがデフォルメとかじゃないんだよ。全部が特異点にして突然変異だよ。
音価を拡大してもマーラーがマーラーであり続ける限界を探る旅なんじゃねえかとか、もしココロの病気なんだったら愛情を介して人間関係を築いている周囲の人が注意深く見ていかなければならんのではないかとか、あの対向配置を採用しているのはどういった理由からなんだとか、英次の頭髪の薄い部分が気になるだとか、妙にコンマスの音が浮いてるように聞こえるときがあるのは気のせいかとか、マグカップ1000円ってハロプロ並みの○ッタクリだぜおっかさんだとか、場内の迷惑なエアーコンダクター連中を軒並み激しく意気消沈させるための尋常ならざるデュナーミクとアゴーギクなんではないかとか、これは言葉によらぬレクイエムではないのかとか、終楽章で「もうやめて!トランペットのライフはゼロよ!」と内心叫んだこととか・・・色々なものが通り過ぎていった。
上岡敏之の演奏を嫌悪と歓喜が交互に訪れる、などと書いた自分が恥ずかしい。英次は違った。第1楽章開始数分にしてオレの穴という穴から何かがまけ出て英次の元へと走り去り、英次と一体となって指揮をするのが見えた。英次が見ているはずの光景、オケの上にかかる虹のような音楽がオレから抜け出たものを通してオレの網膜に流れ込むようで吐き気を催した。オレを引き裂かねば近づくことも難しく、また、ここまで一体化しなければ感じ取れぬ音楽ってしんどいと思うがどうよ。
ともあれ第1~2、第4楽章は楽譜を深読みしすぎているが演奏の可能性としてありえなくはない。第4楽章はまさしく静謐を音にするとはこうしたことだと思う人が居てもおかしくないだろう。第3楽章と終楽章はそもそもが音楽的に歪んでいるのでこのテンポでは崩れるしかなかった。事実オケは持ちこたえきれずに崩壊した場面もあったはずだ。
来季も発表され音楽監督が取り上げる曲目にしてはまだまだ保守的で面白みに欠けると批判もあるようだが、こうした試みをやるのであれば名曲コンでも価値は出てくるだろう。普通のマーラーが聴きたかった低俗凡人どもは来月の京響に来るべしだ。関西フィルの定期を蹴ったオレが低俗凡人の代表としてキミたちを温かく迎えてやる(笑)。尾高さんの紳士的マーラーを楽しもうじゃねえか。
ジャン君?そうね、次に彼の演奏を聴くときに、牛歩戦術的ピアノを聴かせてきたら今日の物語の第2幕が始まるんだろうね。楽しみに待ってる。期待してないけど。
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3月11日追伸。新しいエントリを加えるぐらいだから相当オレの気に障る演奏だったことは間違いない(笑)。