雪音の徒然声

今度生まれて来るときは猫になりたい
誰にも迷惑かけず、誰にもなつかず
ただ生きるのに必死。余裕があったら
ひなたでお昼ね。
浅い眠りの中で優しい声を聞く
でも目覚めたら終わり、声のことなんて
すぐ忘れるの。

いつも一匹だけと淋しくはないの
胸張ってしっぽ立てていつでも偉そうに歩くの
気が向いたら媚びてみる、ごろごろ
飽きたらバイバイ
あたしは自分だけが大好きよ

怪我したって平気
自分で舐めて治せるもん
少し眠ったらまた駆け出そう
だってあたしは強い野良猫

雪音の徒然声

幸せな共同体は崩れた
嘘でしょう？信じられない
だってあそこは絶対の場所
あたしの心が生まれた場所
なのに、どうしてあたしは追われた？

あなただけは、この世で唯一あたしを
見捨てないと信じていた
沢山の優しい声は全てニセモノ？
ねえ、ならあたしは何を信じたらよいの？

教えて、教えて、教えて
何がいけないの？誰が悪いの？
あたし？あなたに非は１つもないの？

だってあなたにはまだ居場所がある・・・。

幸せな共同体は崩れた
あたしは独りそこを追われた
不安定な蚊帳の外であたしは
共同体を遠くから眺めるの