セルビアといえば、予選グループの本命といわれたフランスを出し抜いて1位勝ち抜けを決めている、明らかに日本より格上のチームです。しかし、インテルに所属するMFスタンコビッチ、本田のチームメートのクラシッチやマンチェスターUに所属するDFのヴィディッチなどチャンピオンズリーグ出場チームに所属する選手を欠くだけでなく、ほとんどが予選にも出場していない選手たちでの来日でした。
一方日本は怪我をしたとされる中村俊や玉田の強行出場と、わけのわからない選手起用で臨みます。確かに23人のメンバー発表前の最後の強化試合、かつ海外組を召集できないため、国内ベストメンバーでやりたかったのかもしれませんが、怪我がちの選手を使う理由がまったくわかりません。
前半0-2とリードされてからは、4-1-4-1の布陣にトライし、石川をサイドに置くことで少しの可能性は感じさせました。が、引いた相手に対しての崩しの工夫はまったくなく、エリアの外側まではボールを運ばせてもらえるものの、クロスもDFを引き出すためのミドルシュートもまったく精度を欠く有様です。
結果的にカウンターを食らいファウルで止めてフリーキックで決められる最悪の展開で3失点目。まったく良いところのない内容で90分を終えました。
相変わらずサイド攻撃にこだわる姿勢は見せているものの、FWの玉田を左サイドMFで使うなど、過去に大久保や岡崎を起用したこのポジションの駒の少なさを露呈してまったく機能していませんでした。
トルシエ時代は3バックにしていたため、ウイングでなく左の起点として小野を起用して一定の成果を得ており、ジーコ時代は三都主がいたため、サイドバックとの交互の攻め上がりがありました。しかし、布陣に合わせて無理やり選手を置いた感が否めない岡田監督采配は未だにサイド攻撃が機能した記憶がありません。
格下に確実に勝てば突破できるアジア予選と大きな壁があることは端からわかっているのですが、やはり岡田監督の戦術と起用はアジア予選向けレベルということなのでしょうね。
サイド攻撃重視でワントップならば、FWはターゲットマンが必要に思えます。ポストもできて得点もできる選手では、今のJリーグではジュビロの前田くらいでしょうか。
システムや戦術重視なのは良いですが、選手がまったくマッチしていない今の日本代表の試合は正直面白くありません。
まあ、オーストラリアに勝てなかった予選から今回は本選に期待していませんでしたが、もしやと思わせる展開も将来を担う若手も期待できないとまったく見所はなさそうですね・・・。
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