忘れな草の花籠

確かハンドメイドブログだったはず・・・

生誕120年 小野竹喬展

2010-03-19 20:16:28 | おでかけ
17日、卒園式が終わった後に国立近代美術館まで
「生誕120年 小野竹喬展」を見にいってきました。
またまた特別招待券プレゼントに当選して(ラッキー♪)
閉館後にゆっくりと見ることができました。

小野竹喬さんの名前は
新聞の特集記事で知りました。
それまではまったく知らなかったのですが
記事を読んでいくうちにひきこまれました。
記事にでていた絵を見て
「懐かしい・・・」という思いがこみあげてきました。
そう、心のふるさとの風景のような感じなのです。
とにかく実際に見てみたくて見てみたくて
この日をずっと待ってました。

到着が少し早かったので
ショップをのぞいてそのあとイスにすわって休憩。

     

静かに佇むオブジェを見ながらひといきです。
長谷川等伯展のときよりは殺伐としてなく(開場前にもかかわらず人が多かったですもんね)
おだやかな感じでした。
おそらく小野竹喬さんの絵のもつおだやかさなのでしょうね。

さて実際に作品を見て驚きました。
同じ作者なのに作風がいろいろなのです。
いろいろと迷ったり悩んだりしたのでしょうね。
私が特に好きだったのは
晩年の70を過ぎてからの絵です。
とにかく優しくおだやかな色合いで
見ているだけで心が落ち着くのです。

奥の細道句抄絵、どれも好きだったのですが
特に好きだったのは
「象潟や雨に西施がねぶの花」の絵です。
そぼふる雨の中、ねぶの花が浮き上がったような感じで
とてもひかれました。

松尾芭蕉の句のイメージというと
私の中ではモノクロでした。
おそらく辞世の句の
「旅に病で夢は枯野をかけめぐる」のイメージが強かったせいでしょうが。
そのモノクロのイメージに
突如として明るい光がさしこんだかのような絵が現れたのです。
芭蕉の句にぴったりの絵。
本当にすばらしかったです。
「荒海や佐渡に横たふ天の河」も素敵でした。
メインは海です。
佐渡に横たわっている天の河なので
やはり主役は天の川でなく佐渡のほう。
天の河は左上にほんの少しのスペースできらめいていました。

でも小野竹喬さんらしい絵といえばやはり
「田一枚植ゑて立ち去る柳かな」の絵だと思います。
この絵、本当に大好きです。
緑色が本当にやさしい色で
田んぼにうつっている雲も本当にやさしくて。

     

奥の細道の絵とは違うのですが
↑の「野辺」の絵もとても好きです。
緑・青・白この絶妙な色合いがなんともいえません。
なんとなくやさしい気持ちになってきませんか?

小野竹喬さんの絵を見ていると
「望郷」の思いにかられます。
どうにしても私は緑を見ると帰りたくなるようです。(笑)
おそらく小野竹喬さんが故郷の絵をたくさん描いていた、
そういう思いも伝わってきているのでしょう。

心のふるさとに帰ってみませんか?
今回の展覧会、本当に心が温かくなりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする