「食堂かたつむり」
小川糸
ポプラ文庫
アパートに帰ったら
部屋のものすべてとともに
恋人がいなくなっていた
その時から声を失い
故郷に帰った倫子
そこには
豚のエルメスとおかんがいた
熊さんやおかんの力をかりて始めた
小さな食堂に
さまざまなお客が訪れ
奇跡がおきる
…
倫子のように
十分に時間を使って
料理してみたいなぁと思って
ビーフシチューを1日中煮込んでみたら
やっぱりおいしか . . . 本文を読む
「ツナグ」
辻村深月
新潮社
この世とあの世の人を
会わせてくれるという
使者(ツナグ)
本当に信じ
心から求めたものだけが
めぐり合える
依頼した4人の物語と
使者自身の物語
…
ただ泣ける話かと思ったけど
冷たいところもあり
終わりのほうの
死者は、残された生者のために…
というところ
理不尽な死であるほど
やはり生者のためであってほしい
と思う
本当に使者がいたなら
自分ならど . . . 本文を読む
「人質の朗読会」
小川洋子
中央公論新社
とある国で
反政府ゲリラの人質となり
死亡した8人
その後
彼らの肉声が録音された
朗読会のテープが
公開された
…
どれも不思議な話ですが
語り手はもういないのだと思うと
違う余韻があります
世の中のほとんどの人が
それぞれに特別な体験をして
でも
ほとんど知られずに
死んでいくのかもなぁ
涙はでないけど
読むのが
とてもつらかった . . . 本文を読む
「わたしを離さないで」
カズオ・イシグロ
土屋政雄 訳
早川書房
「介護者」の職にあるキャシーは
自分が育った施設「ヘールシャム」と
友人の思い出を語る
そこは
特別な役目のある
子どもたちのための施設
…
もし自分の人生が
他人のためだけのものだったら…
読み終えて
彼女の人生を生きたような気になった
映画化されるらしいですね . . . 本文を読む
四日間の奇跡
浅倉卓弥
宝島社
薬指を失ったピアニストの僕と
聴いた曲をピアノで完璧に再現する少女
慰問演奏のため訪れた
リハビリ施設で
事故に遭う
そこで始まる
四日間の奇跡の話
…
あとがきに
コンクール審査員の評があり
「ミステリ好きならすぐ気付く…」
というところ
全くわからないので
既視感なく読めました
お話は癒されると思う
ただ
僕のピアノは
自分の . . . 本文を読む
「天国はまだ遠く」
瀬尾まいこ
新潮社
自殺志願の私が
北の終着駅のもっと先の
山奥の民宿で過ごした
一か月の話
特に事件も何も起こりません
ゆるいドキュメンタリーを
見たような気持になりました
あ~映画化されてるんですね… . . . 本文を読む
「九つの、物語」
橋本紡
集英社
お兄ちゃんは
顔立ちが整っていて
喋るのがうまくて
やたらと女の子に人気がある
普通に喋れて
一緒にスパゲッティを食べて
ちゃんと触れた
けど
お兄ちゃんは
二年前に死んだはず…
各章の題名が
主人公が読んでいる
物語の題名になっていて
読みたくなってきます
でも何より
お兄ちゃんがいいです
や・さ・し・い~!
ファンタジーで
ちょっとベタ展開ですが
. . . 本文を読む