宮城の作家希望

作品など

31、それから

2020-10-24 13:14:00 | 小説
エレガ達が訪れた時まさに王と大臣が世界に食われるその瞬間であった。
それは、エレガ達も同じで一瞬で食われてしまった。彼等の魔力など何の役にも立たない。

神獣
『白銀‼︎食われていたのか!』
白銀
『今思い出した。もう遅いが』
エレナレナ
『今更どうにもならない』
ララ
『皆んなやられたのか?大聖女の力もここまでか』

アカネ
『まだですエレガは移動魔法を』
エレガ
『そうだ時空人さんは空間魔法でミャーは蘇生魔法だ』
アカネ
『そしてこの杖が魔力増幅を上手くすれば成功する』

エレナレナもうなずき全員が最後の悪あがきに挑戦した。

ーー

場所は沈黙の森だが今はまだその名では呼ばれていない、始まりの森。

森の奥の大木で赤いワンピースを着た女の子が黒髪を風になびかせて眠っている。
大事そうに一冊の本を抱えて静かな吐息を響かせて穏やかに眠っている。
『ミャーお別れね』
聖女に祝福を送って消えた。
誰かが杖を振った。