宮城の作家希望

作品など

15、エレナレナの身代わり

2020-10-08 14:41:00 | 小説
『転写』
ナターシャは女王と別れると、そう唱えると
その姿はエレナレナへと変わった。
『出来るなら私が、、』

こと世界は変わるいえ変わらなければならない。
この世界は異世界の来訪者によって変わる歴史が有ります。初代の聖女にせよ前回の創造の女神にせよ、遠くはこの世界の始まりにも異世界の者が関与したとも言う。

今回は黒井アカネが来た。それに伴い動き出す者が居る偶然なのかも知れないが不安が有る。
私はーー始まりの聖女ーーに会いに行こうと思う。だがそれには、時空人の許可が必要になる。

『そのお役目は私が、』
ナターシャの答えに女王は首を振って静止した。例え聖女でもそれは出来ない事だ、人間の身では体が、その空間に耐えられない。

『これからはナターシャ貴女がエレナレナよ』
『そんな私などが、』
エレナレナはナターシャを抱きしめると
『今までありがとう、そしてこれからの世界を頼みます。ただ一つのお願い』
『分かりました』

一度我儘を言った手前そう答えるしかなかった。