韓国に国立外交院という組織がある。
1963年に創設された外務公務員の教育・訓練を目的とする「外務公務員教育院」が母体となっている。
さらに外交人材の養成および国家の中長期外交政策研究や開発もまかなえるように2012年から「国立外交院」という名に改め現在に至っている。
以下は朝鮮日報にあった内容である。
今年の夏、国立外交院が外交官らの申請を受けて開設した「第2外国語講義」のうち、
日本語の講義が一番人気が高いことが分かった。
日韓両国の関係が最悪のような状態に陥っているけれど、日本語を勉強しようとする外交官がむしろ増えるという珍しい現象が見られている。不思議だ。
8月25日の国立外交院の発表にによると、
今年の夏(6~8月)、第2外国語の講義を申請して授業を聞く外交部の職員は約150人。
20代の事務官から50代の局長級まですべて無料で授業を聞いているわけだけれど、
全体の約30%にあたる40人余りが日本語の受講生という。
外交院関係者が言うには、「通常、中国語やスペイン語の受講申請が多かったが、日本語申請者が大きく増えた」という。
毎年多少の偏差はあるものの、東日本大震災につづき福島原発の爆発事故の後、
日本勤務を嫌っていた雰囲気もなくはなかったけれども、このような現象が起きてとても特異な現象だということだ。
具体的に受講生に聞いてみた。
韓国外務省書記官のAさんは「日本は特に韓国と近くて時差がないうえ、食べ物、住居、医療など生活条件もよい」とし
「対日外交は難しい昨今だけれど、業務以外の生活も重要」と語る。
30代の外交官B氏は「さらに遠い未来を眺め、趣味・旅行などのために、日本語を学ぶ若い職員が少なくない」と述べる。
日本語の一番人気に続き、中国語(30人)、スペイン語・フランス語(各20人余り)、アラブ語(10人余り)などが次に続いており、
ドイツ語とロシア語の受講生は一桁にとどまっているもよう。
外交院関係者は
「スペイン語は通常、中南米公館勤務を希望する行政職の職員からの受講申請が多く、アラビア語は今回、関連部署(中東)の職員が集中申請した」と述べた。
国立外交院は今年初めて、夏の講習(6~8月)を正規学期にいれて開設して運営している。
昨年、姜京華(カン・ギョンファ)外交部長官が、外交官たちの外国語能力を強化せよとの指示が出て以来、強化されているようだ。
韓国という国は、総論は日本嫌いだけれど、各論は日本好き、という以前書いた文章が真実であることを、改めて思った次第だ。(筆者の感想)。
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