東方のあかり

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龍山に化け物級の垂直都市

2024-02-09 09:00:00 | 韓国物
ソウルのど真ん中で最後に残った「金の森の地」と呼ばれる龍山整備
廠敷地(軍関係の敷地)の民間開発事業が失敗に終わって10年余り
がたった今、国際業務地区として開発されることが決まった。
ソウル市が龍山区に100階建ての高さのビルと大規模緑地、業務と
住居・余暇施設が入る世界最大の「垂直都市」を造成するという計画だ。

ソウル市の龍山(ヨンサン)整備廠敷地の開発は今回が初めてでは
ない。オ・セフン=ソウル市長が2007年、龍山整備廠敷地と近隣西
部二村洞(イチョンドン)を結び、アパートと金融・IT技術などの
密集した業務地区を造成する龍山国際業務地区事業を推進した経緯
がある。だが、その翌年から始まった金融危機の余波で2013年ドリ
ームハブが不渡りになり、結局その年の10月に龍山国際業務地区の
区域指定を解除し公式に事業が帳消しになった。以後はKORAILと
ドリームハブと、この地の所有権を巡り訴訟戦を繰り広げることと
なった。2019年KORAIL(韓国鉄道公社)が勝訴した後、土地所有
権を公共が100%確保した。

ソウル市の過去の二の舞を踏まないために民間が主導していた方式
で公共が100%(KORAIL70%・SH公社(=ソウル住宅都市公社)30%)
持分を持って事業を施行することにした。ソウル市は2月4日、龍山
国際業務地区の事業敷地約50万平方メートルを世界最大規模の垂直
都市にするという内容の「龍山国際業務地区開発計画」を発表した。
来年下半期から着工を始め、2030年代初めの入居が目標だ。

国際業務地区は用途によって
1.国際業務ゾーン 2.業務複合ゾーン 3.業務支援ゾーンの
3区域に分けられる。
国際業務ゾーンには最大容積率1700%が適用された100階建ての
ランドマーク建物が建てられる予定だ。
また、業務複合ゾーンには業務と企業支援施設が入居し、業務支
援ゾーンには住居、教育文化などの支援施設が入る。
  

これと共に世界で初めて建物の45階をつなぐ1km長の歩行展望橋
を設置し、観光客誘致効果が大きいというのがソウル市の説明だ。
オ・セフンソウル市長は「龍山国際業務地区が旧都心の大規模融複
合および高密開発の国際基準になるようすべての行政力量と資源
を集中する」と話した。

建設業界は龍山整備廠敷地開発計画を筆頭に、大型開発事業に
弾みがつくものと期待している。ある大型建設会社の関係者は
「すでに超高層ビルを建てる施工能力を備えており、ホテルと
商業施設、住居などが結合すればそれだけ事業性が良くなるの
で期待している」とした。

また別の大型建設会社の関係者は「龍山整備廠敷地があまりにも
広く、近隣に流入人口が多くて開発事業に対する期待感が大き
い地域の一つ」として「莫大な工事費を差し置いておいてもソウ
ルにランドマーク建物を建てるという点で狙える」と伝えた。

西江大学一般大学院不動産学科のクォン・デジュン教授は
「開発する土地が絶対的に不足しているソウルで高密複合開発
が効率性の側面で肯定的」とし「開発に先立ち周辺交通環境影響
評価や都市基盤施設などに対する問題が生じないよう準備する
必要がある」と説明する。クォン教授はまた「莫大な財政投入さ
れる事業や、事業施行者であるSHとKORAILが高密複合開発に
対する経験が不足している」として「企画段階から高密複合開
発力量を備えた民間企業と協業し、開発利益も公共と民間が
適切に配分できる構造を作らなければならない」と付け加えた。
劇画のような巨大な100階建てのランドマークを中心とした
龍山国際業務地区事業が予定通り2030年代のはじめの入居
が可能になるかどうか。とりあえずは来年下半期の着工から
10年余りはヨンサン地帯は工事中の連続となる見通し。
結果オーライとなるかどうか。期待半、心配半の気持ちで
人々は見ている。(ニューシス 参照)

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