Kindleで読んだ“自分の頭で考えたい人のための15分間哲学教室”の感想を以下に記す。Kindle Unlimitedを申し込んでいて何となく面白そうな書名だったので、読んでみた。短い文章の話題を複数提供しながら、哲学について概説する本となっている。自殺は良いか悪いかといった、明確な答えがない場合にどのような考え方があるかが書かれている。哲学が実生活に直接的に役立つ機会は、それほど多くはないように思う。ただし、本書で書かれている哲学のアプローチやその考え方は、人生を豊かにするきっかけになるように思った。
例えば、位置:298で書かれている「よりよい答えにたどりつくためには、自分の心を開いて周囲から学び、たえず自分の考えをよりよく、より深くしようと努力しないといけない。それが哲学のアプローチだ。」は普段の生活でも大事になると思う。
また位置:324の「物理学では、望ましいのは対象となる現象にうまく当てはまり、正確な予測を可能にしてくれる理論だ。哲学の場合は、矛盾がなく、一貫性があり、 包括的でたくさんのケースに幅広く応用できる考え方が優れているとされる。」は確かにその通りだと思った。正確に予測できない場合は、矛盾がなく、一貫性があり、 包括的でたくさんのケースに幅広く応用できる考え方を使った方がいい。おそらく、色々な場面で、この哲学の考え方は使えるだろう。
位置: 3,354の“彼(ソクラテス)のこの言葉を忘れないでほしい。 「吟味なき人生は生きるに値しない」”は確かに重要だと思う。吟味がなく、ただ漫然と過ごすだけでは、実り豊かな人生とはならないように思う。