走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

患者の社会背景を治療計画に加える

2018年04月18日 | 仕事
昨日の続き

4年前にも同様の事がありました。その頃はまだNPになって間も無い時だったので不安で感染症専門の紹介をしました。症状がないのでそのままで経過観察となりました。

この彼は最近、4年前と同じ指に感染症を起こして入院となりました。そして直ぐその指を切断されました。感染源がなくなったと、間も無く退院。ホームレスの彼は創部の清潔も保てず、傷口は治癒しません。指をなくした事で足のバランスが取りにくくなりました。彼は5年前の事故で足に軽度の麻痺があるので歩き方は普通ではありません。その上に指をなくした事でもっと歩きにくそうです。

彼は入院2日前に私に会いに来ています。その時の彼はピンピンしていて骨の感染を起こしているような患者には全く見えませんでした。

本当に切断する必要があったのか?と疑問視したくなります。普通の人ならばそれが一番の手段でもホームレスという特殊な環境では予想通りにはいかないこともある、と整形外科医に伝えたい気持ちでいっぱいです。


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