走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

美化された医療

2016年01月22日 | 仕事
私は医療もののドラマや映画を見ない。だって突っ込んでしまうから。

それはない!
絶対ない!
美化しすぎだよー
そんなことしない!

好きな俳優が出ていたので見ようとしたけど、やっぱりダメだった。

特に今の仕事についてから、診断の難しさ、治療の選択の難しさ、医療はアートであって確率でもあって、統計学でもあって、正解は一つではなくて、患者の反応は教科書通りにいかないこともあるし、教科書通りにしようとしても、それをしてくれる人は全員ではなくて、、、、治療するって本当に難しいことだと身を持って思うから、完璧な医療者像を前面に出されると、腹立たしくなるほど。

昔々のブログにも書きましたが、医療事故の確率ってとても高いんですよ。14人に1人は死亡か重度の障害になるとか。この確率は先進国どこでも軒並み一緒なんですよ。

で、昨夜は眠れなかった。胃がキリキリ痛んで目が覚めたのだ。なぜって患者のことを考えていたから。インスリンを違う種類のものに切り替えたのだ。薬の変換方法を確認してから処方したけど、なぜか、間違ってたらどうしようって考えが何度も頭をよぎって、、、何度も見直して確認したのに、朝方我慢できなくてベッドから飛び起きた。そしてもう一度チェック。やっぱり間違ってない。

看護師の時にはインスリン系など、間違いが死に直結するような指示は施行する前に他の看護師とダブルチェックが決まりだったなー。昨日はオフィスで一人で働いていたから、、、、。テキストでサポートの医師に確認もできたけど、1:1の切り替えだから大丈夫って思ってしなかったのよね。

こんなに心配するならしておけばよかった。



亀さんショット。4匹の亀さんが甲羅干し中。日本語で亀の上に乗ったりしないでくださいって注意書きに書いてあったよ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。