走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

秘密

2016年04月12日 | 仕事
以前にも書いたが、幼少期のトラウマは大人になってからのメンタルヘルスに大きく影響を与える。

新患の彼女は同い年とは思えないほど老けて見える。軽く15才はプラスできそう。

前の医師に鬱を診断され、ここ10年抗鬱剤を服用している。薬を飲んでも症状が良くならない、と。

10年前何があったの?私は根掘り葉掘り聞く。全ての問診を終え最後にトラウマの経験は?

彼女の声が詰まる。子供の頃に性的虐待を受けていました、と。

堰を切ったように泣き出す彼女。それもそのはず今まで誰にも話したことがないと言う。もの心ついた頃から18才ごろまで実の父親に。

さぞ辛かったでしょう。心の奥に閉じ込めていた秘密。

彼女は1人ではないことを伝える。多くの人が同じように苦しんでいると。少しずつほぐしていきましょう、と伝えた。



庭の多年草に花が咲き出しました。

最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
のびたさんへ (美加)
2016-04-15 14:17:03
被害者は女性だけではありませんよ。男の子も同じような境遇にあった人を診ています。寮生活中に、牧師に、スポーツのコーチに、、、。子供は何が普通かそうでないかわからない時なので抵抗せず受け入れる場合が多いですよね。それが普通だと。そしてそれが普通でないとわかった時には過去のことで脅されたり。子供の無垢さを狙った許されない大人の犯罪です。
返信する
おはようございます (のびた)
2016-04-14 07:31:05
何と言うことでしょう それも父親に・・・言葉がありません
この方が 心のケアを今後一生続けても 傷跡は消えないでしょうね
レイプ問題も含めて 女性の尊厳を踏みにじる行為 まだ多すぎです
社会も容認までは行かないが軽く見られているようで もっと厳しく犯罪には罰して欲しいです
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。