キ上の空論

小説もどきや日常などの雑文・覚え書きです。

わかってない

2016年01月07日 | リハビリ企画
 ラティーナは、自分に興味がないものを好む。
 どこかが突出していると、その分どこかが欠損しているとはよく聞く話。自分にとって必要なものと、そうでないものを実に簡単に選り分ける。
 ランファの王族のなかでは未婚の高齢女子に属する。婚姻に関しては、本人にその意思もなければ、実質見合う相手もない。
 年齢が近いことからそういった話が届きだした頃、妻に夜這いを勧めたのは他ならぬラティーナだ。妻には、身分の高い妙齢女子が夜這ったことが知れると、どれほど外聞を傷つけるかを説明した後、こちらから順を追った。考えるまでもなく、他にちょうど良い年齢の、ちょうど良い身分の男がいなかった。
 年上過ぎるとどうしてもラティーナを甘く見る、年下には敬遠される。女だと思うとどうしても持て余す、王族にしておくには実利に寄りすぎる。しかし、旅に出たのは本人の意思だ。その不在に城ではおそらく難儀している部署がいくつかあるだろう。なぜ破壊神を封印しようと思ったのか問えば、「早めに片付けた方が、ナナも嬉しいでしょ」と。妻か。
 あまり好かれていないようだが、警備対象なので近くにいることが多いのは仕方がない。
 元々シャールとマーキュルは姻族だ。どちらかの力がもう片方から出ることもあるだろう。魔道の星を負いながら破壊神に対抗しうる魔力を併せ持つとか、運命の星の守護を受けたと言われつつ竜剣を扱えるような混ざり方もするようだ。鎧の類いは身につける必要がないときは窮屈だから持って来もしないが、剣は竜に認められた証だとかで置いてきてもついてくるので(方法は様々だ)持ち歩くことにした。
 フェイ・ルファースは「ラティーナは中におっさんがはいっている」と言う。もう少し言いようがあろうものを。フェイの言う「おっさん」はダルダよりサナルドが近い。年齢ではない、敬すべきものという意味を多少含んでいるらしい。
 サナルドは「どこかで別の国を興すことがありましたら、是非お供を」を不穏当なことを言ってのけた。子息が好きすぎて、自分がいると子息が国に城にいづらくなるからと、帰るつもりはないようだ。ラティーナが本気にするとかなり面倒なことになるのでこちらの方で先にお断りした。
 旅も長くなると、互いと別れがたくなるものだ。「早めに片付けた方が」確かに良いようだ。


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運命の星の作用がまだわかっていない頃。そしてやはりオチませんでした。
好感度MAXが100として、初期値50くらいの人(ただし振り切れた連中に限る)。ナナはどんな人だったのかって、ラティーナの友人やってたくらい……。城の方は大丈夫だったはず。ナナ一人でもだいたい大丈夫なはず。
初期値からあまり変わらないラティーナが嫌ってるんじゃなくて(恋敵だから)、他の人がおかしいことがわかってない。
出会ったその日に虹野さんの右目がドライアイになるくらい好かれることもあるとかないとか(若い人置いてけぼりのたとえ)。
ラティーナはチートキャラなので子孫がいません。
竜剣にものすごく好かれていることに気づいた子孫は何代後やら。
それにしてもラ行が多いネーミングだこと。

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