goo blog サービス終了のお知らせ 

覚書あれこれ

かつて見た映画、かつてやったマイナーゲームなどの覚書と単発ラクガキなどなど

ウェルギリウス

2009年01月29日 | ローマ小豆知識
前にもどこかで言ったような気がせんでもないのですが、備忘の為メモ。

『アエネーイス』で有名なウェルギリウス先生、お名前の全部分を言うとプブリウス・ウェルギリウス・マロとおっしゃるのですが、最初のプブリウスが個人名、ウェルギリウスが氏族名、マロが家族名らしい(ローマ人の名前はこの三つでセット)。

問題は最後のマロです。この家族名、エトルリアの官職「マル」が起源らしいですよ!
そもそも、ウェルギリウスの出身地マントヴァって、ポー川流域の北部エトルリア12都市同盟のうちのひとつじゃない!なので、きっとウェルギリウスのご先祖のどこかにエトルリアの偉い人がいたんですよ。

…と、わたしは本を読んで大興奮したのですが、学者先生方の間では意外と周知の事実だったらしく、ウェルギリウスの後援者マエケナスがエトルリア人だったこともあって「だからもともとのアイネイアスの伝承では敵方だったエトルリア勢が、『アエネーイス』ではアイネイアスに味方する勢力になっている(除く:メーゼンティウス)」という認識があるようです。

知らんかったー。

マリーゴールド

2008年10月10日 | ローマ小豆知識
マリーゴールドの属名はTagetesというらしいのですが、どうやらこれ、エトルリアのタゲスからきているという説が有力なようですよ。
タゲスといえば……


畑から生えているところを農夫に発見され、未来のことをてるてる話した予言者で、エトルリア人に宗教規範を教えた人。というか、エトルリアでタゲスが神として捉えられてたのか人として考えられてたんかよう分からん。とにかくなんか重要な人として信仰されてたと推測される人です。足の先がそれぞれ蛇だったとか、老人の知恵を持った少年だったとか言われてて、壷絵にもこの生えた人を描いたものがいくつか残ってます。(ギリシアのつぼだったら確実にエリクトニオスだと思われてそうな絵柄だよな)



という、とりとめのないイメージがあるのですが、なんでこの人の名前がマリーゴールドの属名に…。

生えてたから?そうなの??

ローマとルーム

2008年08月01日 | ローマ小豆知識
アラビア語でローマってルームなんだって!
でもって、ローマの支配地域だった小アジアもルーム地方なんつってよばれてたんですって!
イスラム神秘主義のメフレヴィーの開祖ルーミーは、ルーム地方出身者だからルーミーなんだってさ!

てことは、ルーム=セルジューク朝のルームもこのルームなのか!
(今初めて分かったー!!)

…いや、ひょっとするとものすごく当たり前の知識なのかもしれないのですが、個人的に目から鱗が落ちた一件だったのでメモ。

訂正訂正

2008年05月19日 | ローマ小豆知識
いまだにイマイチエトルリア語の地名が良く分かってないワタクシ、
(そもそも現在の地名と、エトルリア語の地名と、ローマ人の残したラテン語の地名とがごっちゃになってんですよ。大体ものの本ではラテン語の地名が使われてるんですが)
なんとなく適当にウォルシニーの聖地ヴォルトゥムナ神殿のこと、、

×:都市国家ウォルシニーの勢力範囲内にあるヴォルトゥムナという土地の神殿

てなイメージで使ってましたがよくよく考えたら

○:都市国家ウォルシニーの領域内にある主神ヴォルトゥムナの神殿

でした。そういえば、最初の頃ヴォルトゥムナって主神の名前だってどこかで読んだ(忘れてたー!)。
それを地名だと思い込むなんて、なんたる失態!すみません、訂正させていただきます。

ヴォルトゥムナは神名です。なんで、ヴォルトゥムナ神殿の釘うち行事は、要するに「住吉神社のお水取り」とか、そういうニュアンスなのよ。


ところで、最近ウォルスキ人がエトルリア人だったのかどうかも不安になってきた。
最初は、ファレリイ人みたいに、エトルリア化した印欧語族なのかと思ってたんですが、ウォルスキ人がウォルシニイに住んでた人々だと気づいてから、全エトルリア会議がウォルシニイで開かれたという記述をかんがみて、やっぱりエトルリア人だったのかしらとも思えたんです。でも、エトルリアの主神って「ティニア」じゃなかったっけ…?
よう分からん。異名なだけ?
(ちなみに、ヴォルトゥムナ、というのは、ラテン語に残された単語らしく、エトルリア語ではウェルトゥムヌスとか、そんな風な発音だったらしいよ。エトルリア語の母音にOはないし(少なくとも表記上は))
(さらにちなみに、都市ウォルシニイはいまだに正確な場所が特定されてないんだそうな。ローマの左上のどこかではあるんでしょうけどね。)

いつまでたってもわからん事だらけだなあ…

かわいいエトルリア語

2008年05月15日 | ローマ小豆知識

「オデュッセウス」がエトルリア語では「ウトステ」になると知ったときも
可愛いなあ、と思ったのですが、
今日はそれをさらに上回るアレを見つけてしまったのでメモ。

 「バッカス」をエトルリア語で言うと「パカ」らしい。
(ひい、カワイイにもほどがあるだろ~~!!)

ちゃんとパカの神官とかもいたらしいよ。