覚書あれこれ

かつて見た映画、かつてやったマイナーゲームなどの覚書と単発ラクガキなどなど

ローマネタメモ

2010年08月30日 | ローマ小豆知識
ペルセポネの略奪関連で語られる冥界で口にした食べ物、石榴ですが、もともとこの石榴、粒が多いことから色々な地域で豊穣の象徴であったことは有名な事実。

ローマでもそうだったようで、
ローマでは、新婦が新郎の家に入ったときに夫から貰った石榴の実を食べるという結婚の風習があったそうな。

ビバ金管!

2009年08月25日 | ローマ小豆知識
サトクリフの児童文学に時々ローマ軍のラッパ手が出てくるんですが、わたし
なんとなく、ピストンのないトランペット的なものを想像してたんです。

ホントはこうだったことが大事典を読んで判明した

でかさにもびっくりしましたが(マーチング用チューバくらいの直径じゃない!)、
なによりデザインカッコいい―!

…と惚れ惚れしたのでメモ。

ローマ軍ネタより神話部分をピックアップ

2009年08月18日 | ローマ小豆知識
・『最大にして最善なる神ユピテル(Iupiter Optimus Maximus)』は、略してI.O.M

・紀元3世紀頃にも、軍隊内では、ユピテルやミネルウァ、マルスなど伝統的な神々への
奉納が行われていたらしい。アウグストゥスの時代にさえ、伝統的な神々への復帰が
叫ばれていたのだから、この頃にはもっと廃れていたかと思っていたので意外でした。
もちろん、形骸化してたかもしれないのですが、儀式という形は残りやすいのだなあ。

・特にマルスとヘルクレス(=ギリシアのヘラクレス)は人気があったらしい(当然)。

・とはいえ、兵士個人の信仰はまったく自由だったらしい。
こういうローマの宗教的にオープンなところは大好きです。
ちなみに碑文に残されている、兵士が個人的に崇拝したらしい神々には…(↓)

 コキディウス(ハドリアヌス城壁辺りで崇拝されたらしい)
 コッウェンティナ(聖泉の女神)
 ウィラデクティスorリカガンベダ(どちらもゲルマニアの女神)
 マルス・ティンクスス(?詳細はしらん)
 アライシアガエ、ベダ、フィンミレナ(ゲルマニアのトゥウェンテ部族の神?)
 ドリケヌス(ヒッタイト人以来コンマゲネのドリケを中心に崇拝されていた嵐の神)
 ミトラ(有名なミトラ教の神。通過儀礼があったらしい)


・先ローマ時代から、後期のケルト系、ゲルマン系部族にまで、広く、
水(川もしくは、湖、淵、泉)に奉納物を投げ入れる習慣があったらしい。
 

ハンニバル追加

2009年05月30日 | ローマ小豆知識
フェニキア人はセム語族。
ハンニバルの名前の意味が『バールの恵み』であるのは以前言ったとおりですがこのたび、その内訳がもう少し分かりました。ていうか、神名である「バール」部分を取っ払った「ハン」部分が「恵み」に当たるのはアホでも分かることなのですが、そのハン部分に追加。

英語でよくあるジョン。
この名前、もともと聖書→ヘブライ語(セム語族。正確には現在はセム・ハム語族の名称は使われておらず、アフロ・アジア語族のうちのセム語派というのが正しいんだけどさ)のヨハナンからきてます。
このヨハナン、分けると、ヨ-ハナンなんだそうで、ヨは、ヤハヴェ(神の名)を表し、ハナンは恵み、つまりあわせて「神は恵みなり」という意味なのだそうです。
そうなんです、このハナン部分とハンニバルのハン部分は辿っていけば同じ語なのですよ!
おおーー!!こんなところでつながるとは!さすが同じ語族!

…興奮しませんか?そうですか、そうですか。

ちなみに、英語の女性名、ハンナ。これって日本語で言うところの「恵さん」ですよね。
当然ハンナから派生したアンやアンヌもそんな意味なのだそうですよ。


カルタゴ名

2009年03月18日 | ローマ小豆知識
Web上で拾ったネタだから真偽のほどは確かじゃないけど、カルタゴ人(ていうかフェニキア人)によくある次の3つの名前「ハンニバル」「ハスドルバル」「ハミルカル」、それぞれ「バールの恵み」、「バールは我が助け」、「メルカルトのしもべ」って意味なんですって!
へー。

それに関連して思ったことメモ。
フェニキアの神々のうち、有名どころは「エル」と「バール」らしいから(「メルカルト」は「町の神」って意味でバールの称号のひとつなんじゃね?とのこと)、じゃあ同じセム系のヘブライ語でも「エル」は神のことなのかしら。
なら、聖書に頻出する「~エル」って名前は、構造的には「ハンニバル」や「ハスドルバル」と同じで、やっぱり神様関係の敬虔な名前なのだなあ、と今更納得しました。



…とすると、ライラの冒険のアスリエルって名前は一体どういう意味なんでしょう。