朝日新聞に「大飯原発、定期検査作業始まる 15日には稼働ゼロへ」という記事が載りました。
関西電力は2日午後4時45分から、国内で唯一稼働中の大飯原発3、4号機(福井県おおい町)のうち、3号機の定期検査に向けて、出力を下げる作業を始めた。同日午後11時ごろに出力がゼロになり、3日午前1時半ごろに原子炉が止まる見通し。15日には4号機も定期検査で停止し、国内の稼働原発は再びゼロになる。
国内で関西電力だけが原子力発電所を動かしていたのは、ご存知の通り、電力の供給が足りなくなるからで、いくら暑さが和らいできたからといって、そう簡単に止められるものではありません。
実は、先週(8月27日)、姫路第二発電所で最新鋭のガスタービン・コンバインドサイクルが稼動していたんです。関西電力プレスリリース「姫路第二発電所新1号機の営業運転開始について」より。
当社は、平成22年7月1日に姫路第二発電所の設備更新工事(新1~6号機、48.65万kW×6基)に着手し、(中略)。
本日、姫路第二発電所新1号機は、電気事業法に基づく使用前自主検査※を終え、営業運転を開始しました。
着手の日付を見て分かりますように、東日本大震災よりも前に発注しています。そうして、三菱重工高砂からガスタービンが出荷されたのは、2011年末です。三菱重工「世界最高の発電効率を誇る最新鋭のM501J形ガスタービン初号機を出荷」
三菱重工業は、世界最高の高効率・高出力を誇るM501J形ガスタービンの商用初号機を高砂製作所(兵庫県高砂市)から関西電力株式会社 姫路第二発電所(同姫路市)に向けて出荷した。世界最高のタービン入口温度1,600℃を達成した最新鋭機で、同発電所に向けて今後順次出荷する予定の 2~6号機とともに、天然ガス焚きガスタービン・コンバンドサイクル(GTCC)発電設備の中核機器として総出力291.9万kW(48.65万kW×6 基)の高効率発電を支えることとなる。
このように、大型の発電設備というのは、すでに敷地や燃料供給などのインフラがあっても、急いで着手から3年くらいかかるのが普通です。
「発電能力が足りないなら、増やせばいい」のは正しいんですが、時間がかかるのも事実です。
時間的に綱渡りとはいえ、あのクラスのコンバインドサイクルが順調に動いてくれれば、これから残暑がぶり返しても、停電になる気遣いは、要らないでしょうから、安心しました。
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