こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

ブラームスの力量

2007年12月21日 22時25分45秒 | ブラームス
先日、甲南大学の定演でブラームスの大学祝典序曲を聴いたことは、先に述べました。この曲は、ブラームスの名曲なんですが、これまで聴いたことがあまりないのですね。で、先日の定演で聴いて、なかなかいいなあ!って思い、家でCDを探しました。この手の曲は、ブラームスの著名な大曲と一緒(というより隙間にですかね)になって収録されている場合が多いんですね。他にもハイドンの主題による変奏曲や悲劇的序曲、ベートーヴェンでは、エグモント、コリオラン序曲、チャイコフスキーではスラブ行進曲などなど、ですね。だから、どこかにあるやろ、と思ったのですが、ないんですね。例えば、ハイドン変奏曲は何種類かありました。けっしてこれを聴こうと思って買ったCDではないんですがね。そんで唯一発見されたのが、ジョン・バルビローリ指揮VPOの演奏の交響曲第4番と一緒に収められていました。このCDは、バルビローリがVPOと完成させた交響曲全集の一曲なんですが、特に、この全集はいい演奏です。一番気に入っているのは、この4番なんですね。だからこの4番の演奏はよく聴きました。でもトラック4までで、そこで中断してこの大学祝典序曲のトラック5はほとんど聴いていなかったわけです。いやはやでありますねえ。
で、この大学祝典序曲ですが、なかなかブラームスらしい曲で、楽器の使い方や旋律などにおいて、ブラームスの体臭むんむんの曲です。ですのでたいそう魅力あふれる曲には違いありません。「我らは立派な校舎を建てた」「国の親」「新入生の歌」「だから愉快にやろうじゃないか」の四つの学生歌を引用して、1879年ブレスラウ大学からの博士号授与のお礼として作曲したものです。この中でファゴットで奏でられる「新入生の歌」が、かの昔「旺文社大学受験ラジオ講座」のテーマに用いられて親しんだのでした。ただし、この曲の評価はそれほど高くないとも言われているようですが、学生歌を用いてこれほどまでに壮大で良くできた曲を作るのは、さすがにブラームスの力量でしよう。バルビローリの演奏は、VPOも流麗かつ腰のすわった演奏をいもう存分用いて、立派な演奏となっています。手兵のハレ管弦楽団とのものとはひと味違うバルビローリです。でも、もっと好きなのは一緒に収められている交響曲第4番ですよ。

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