こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

スクロヴァチェフスキとザールブリュッケン放響

2009年11月09日 22時00分56秒 | ベートーヴェン
日本シリーズも、ジャイアンツの勝利で終わりました。強いですねえ。何といっても選手層の厚さは、大したもんですねえ。まあ集めているとは言うものの…、であります。私的にはアンチ日ハムなんで、結果は喜ばしいのですが、あまりの強大さに閉口してしまいます。勝って当たり前ですねえ。これに対して、わがマリーンズ。清水直の無償に近いトレード話(少々言葉が過ぎますね)や、ドラフト4位指名の選手にも順位が低いと不満を言われる始末。お寒うございます。

11月は、けっこう多忙です。本日も神戸に出張。帰りに中古やさんを久々に物色。またまたベートーヴェンの交響曲全集を買ってしまいました。スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ指揮ザールブリュッケン放送交響楽団。2005年から6年にかけての録音。もしかすると、最も最近録音された全集なんでしょうか。6枚組税抜きで2500円でした。毎度ながら安いもんであります。もう手軽に買ってしまいます。昔のCD一枚分ですもんね。それで、帰宅して早速聴きました。全部は聴けてませんが、約半分聴きました。その中から、交響曲第7番です。2006年3月22,23日、ザールブリュッケン、コングレスハレでの録音です。

スクロヴァチェフスキは、オーケストラ・ビルダーとしても有名です。それによってザールブリュッケン放送交響楽団は素晴らしい力量をもつオケとなったようです。このベートーヴェンを聴いてみても、オケの力量は大したものです。澄んだ音と、多少の乾き気味の音色は、聴いていて明るく快活な印象を受けます。重くよどんだ空のようなベートーヴェンではなく、 スクロヴァチェフスキによって、明朗快活なベートーヴェンとなっているんですね。

第1楽章、まずは木管が屈託のない音を響かせる。特にオーボエは素直な美しさを示しています。ただ、弦は厚みを感じさせない。人数が少ないのか、室内楽的な演奏ゆえなのか、とにかく一気呵成のところはこれでも十分な迫力を感じさせてくれるんです。テンポは少し速めですが、この演奏にはベートーヴェンの剛毅さを感じることもできます。ティンパニも乾いた音を響かせますが、他の楽器とこれも調和が取れていますね。第2楽章、低弦からのすすり泣く旋律が響き渡る。それほど深刻でないが、各楽器が誠実な演奏を聴かせてくれる。特に木管がいい。安定感があり、美しさも一杯。背後での弦も立派です。第3楽章、躍動感あふれる演奏。オケの音はまったく混じりっ毛がなく、純度は高い。スクロヴァチェフスキは、次第に熱くなりたっぷりとした歌を聴かせてくれます。中間部では力一杯の演奏に耳が奪われます。第4楽章、乾いた音から、熱気あふれる演奏が展開されますが、しっかりと崩れないフォームは聴きどころです。テンポを動かさないところもいいです。終わりに向けての盛り上げ方はさすがで、乾いた音色はいつの間にか熱気に満ちた音色に変わっていくようで、この第4楽章は終わりに向けてベートーヴェンの熱い世界を満喫させてくれます。

全曲聴き終わって、ほんとにいい曲だったなあ、いい演奏だったなあとしみじみ思わせてくれる、そんな演奏ですね。スクロヴァチェフスキさん、今年で86才。長生きしてもらいたいですねえ。
(OEHMS CLASSIC OC526 2007年 輸入盤)

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