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最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

仲道郁代さんのベートーヴェン 3

2024年01月28日 23時59分00秒 | ベートーヴェン
まさに大寒であります。先週は寒かったですねえ。今年は比較的暖かかったのですが、そうは言っても、本格的な寒さでありました。ここまで寒くなると、速く暖かくならないかなあ、と切望してしまいます。そんな中でもわが家では、特に理由はないのですが、暖房はないのです。たまに足温器を使うくらい。寒さに強いわけでもなく、寒い寒い、といいながらの毎日。でもさすがに寝るときは、初めて毛布を使いました。うーん、寒さに強いのかなあ。

自宅の南の方(と言っても車で行く距離)にBOOKOFFがあり、息子の嫁の送迎をしなければならないときに、時間つぶしもいあり、よく寄ります。100円の新書や中古CDを物色しているのですが、過日にも取り上げた仲道郁代さんのベートーヴェンピアノソナタが数枚出ているのです。値段も800円弱なので、行くたびに買って先週で4枚目。けっこう私的には、気に入っているんですね。その証拠にこれまで2回も取り上げました。

それで、今回買ったのは作品31のソナタ3曲が収められている一枚。第16番ト長調、第17番ニ短調『テンペスト』、第18番変ホ長調。ベートーヴェンが1801年から翌年にかけて作曲し、1804年に出版されました。複数の曲がひとつの作品番号にまとめられるのは作品31が最後となります。2004年3月16~20日、彩の国さいたま芸術劇場、音楽ホールでの録音。仲道さんのソナタ全集11枚の6枚目ですね。この中から、第18番変ホ長調のソナタです。

この曲、4楽章の形式。ベートーヴェンのピアノソナタは、番号などで呼ばれてもなかなか曲と結びつかない場合が多いです。この18番も聴けば、ああこれや、という感じ。この曲は、①明るい躍動館と溌剌さ、その中に示される諧謔姓を特色とし、全体的にスケルツォ風の性格。②4楽章形式だが、緩徐楽章を置かず中間の2つの楽章にスケルツォとメヌエットを連ねている点が変わっている。と言われています(『MOSTLY CLASSIC』322 P.31)。

仲道さんのピアノ、前回も触れましたが、何回か生で聴いたことがあります。そのときにはあまりそれほどの印象はなかったのですが、CDで聴くと惹きつけられるものが多いのです。他の演奏と比べても、それほどの個性が際立っているわけでもない。ロシア系のガツンとする打鍵の強さもなく、バックハウスばりの風格も…。起伏に富んだ表現も、畳みかけるような勢いや激しさはそれほどでもない。穏やかなピアノの美しさ。語りかけるような旋律。繊細な表情。実に心に染み込んでくるのでありました。

第1楽章、実に穏やかなピアノ。優しげな表情で柔らかい響き。曲の流れも屈託なく鮮やかであります。非力な印象も受けるが、その反面、曲のよさが染み込んでくるようです。第2楽章スケルツォ。非常に丁寧に流れるピアノ。落ち着いた表情で進み、粒の揃った美しさすら感じさせる。一方でスケルツォに相応しいたわむれた気持ちも垣間見ることも出来る。第3楽章、メヌエット。というがそれをあまり感じさせない。この楽章は実に美しい。仲道さんが実に優しく美しいピアノを展開。弱音でもテンポをおとしてじっくりやわらかく語りかけてくれます。全体的にも音色がきれいなんですが、ここではベートーヴェンの旋律を飛び切りの美しさと優しさで表現しています。この楽章は好きですねえ。繰り返して聴きたくなります。そして第4楽章。穏やかなプレスト。軽快に流れていきます。一定の打鍵で落ち着いた表情がここでも続き、ああ仲道さんのピアノはいいなああ、と思うのでありました。

今回で仲道さんのベートーヴェンは三回目になりますが、ここまで聴いてみると、他の曲も聴きたくなってきますねえ。CDでは全集はヤルヴィとの協奏曲のSACD3枚組と2DVDとセットで16800円くらいですねえ。一度、中古やさんでも見たことあるんですが…。加えて5月に西宮芸文で仲道さんのリサイタルがあるんですが、それもチケット買ったらよかったですかねえ。うーん、
(RCA BVCC-34104 2006年)                               

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