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ザンデルリンクとSKDによるブラームス

2014年10月19日 21時59分10秒 | ブラームス
台風が列島を通り過ぎるごとに涼しくなり、めっきり秋らしくなってきましたね。昨日は、タイガースがジャイアンツに四連勝して日本シリーズ進出を決めました。まあ、私はまったく勝敗には興味はなく、タイガースファンの家人が見ているテレビをチラチラ見る程度なんですが、何となくジャイアンツは気の毒ですねえ。144試合やって首位なのに日本シリーズには出れない。4年前に3位から日本一にマリーンズがなったときは何とも思わなかったのすが、制度がそうだから仕方ないですが、でも少し悩みますねえ…。

秋の深まりとともに、ではないのですが、今回はブラームス。交響曲第1番ハ短調作品68。秋の似合う作曲家です。何度も言いましたが、秋とともに聴きたくなりますね。それはそれとして、私は毎月『レコード芸術』を愛読しておるものですが、恒例の「名曲名盤500」が始まりました(今回は、名盤のコメントが少ないのが残念。なぜこの演奏がいいかがよくわからない。でも500曲はいつもの300曲よりは追い)。8月号でブラームスが取り上げられてました。交響曲第1番の評価は、1ミュンシュ、2カラヤン(87)、3カラヤン(77.78)。ミュンシュの演奏については、もうかなり前に取り上げましたが、私は苦手。私的には、三つ挙げろと言われたら、ベーム、ヴァント、ザンデルリンクであります。まあ自分がいいと思っている演奏が挙げられないことはどうでもいいのですが、ここで思うのは、ミュンシュがダントツ1位?。確かに凄い演奏でしょうが、私的にはカラヤンの方が断然いいと思いますが、まあこれはいいとして…。今ひとつはザンデルリンクの演奏。ベルリン響とのものが9位に入っていますが、SKDのものがまったくどなたも挙げられていないということ。これは非常になんでかなあ、なんでなん?であります。

かくいうザンデルリンクの演奏、いうまでもなく1971年にドレスデンのルカ教会で当時首席指揮者であったSKDと録音したもの。ザンデルリンクには。約20年後にベルリン響と録音した全集もありますが、ともにたいそう著名なものであります。また1973年にSKDと来日したときのライブも残っておりますが、これも有名な演奏です。私は、このザンデルリンク、前回も取り上げましたが、非常に贔屓にさせてもらっておりますので、この演奏も非常にいいと思っています。

まず、この演奏のよさは、まず風格のある演奏、つまり貫禄、威厳、重厚であることですねえ。それには、やはりSKDの素晴らしさがあります。管楽器もいいのですが、それ以上に弦の凄さは比類ないものですね。重厚であり、これぞブラームスに一番相応しい音色と思います。こんな弦に加えて、金管や木管も、派手な音色ではなく、それほどの自己主張もないのですが、ひとたび独奏ともなれば、惚れ惚れするような旋律を聴かせてくれるのですねえ。加えて、ザンデルリンク。この人のドイツものは、ドイツそのものというイメージを抱かせてくれます。ゆったりとしたテンポにたいそう分厚い音で迫力あり、熱い演奏を聴かせてくれます。

第1楽章、冒頭からゆったりとしたテンポ分厚い響き。次第に熱気が加わり、ズンズンと迫力満天で前進していく様は、実に心地よい。各楽器のバランスもよく、低音もガンガン来て、重厚な響きがいいです。第2楽章、厚みのある弦が美しい旋律を叙情的に歌い上げます。美しい弦にオーボエ、クラリネットやホルン安定感のある演奏が加わり、聴いていてよい気持ちになっていきます。ザンデルリンクは冷静な様子ですが。第3楽章、分厚いままで少々アップテンポ気味で曲が進む。しかし、弦の重厚さはこんな楽章でも同様で、曲のスケールを大きくしています。第4楽章、序奏はゆったりとスケールの大きな造型の中で、徐々に熱気が高まり、ホルンの美しく渋い旋律が響き、このホルンはいいですねえ。それがフルートに引き継がれ、トロンボーンとファゴットのコラール、そして弦の主題にたどり着く。弦によるこの主題は実にいいです。そのあとは、各楽器の渾身の演奏が展開され、手に汗握る一層の興奮を呼び起こす演奏となる。その中でも、SKDは安定した繰り返すが圧倒的に重厚な音に終始し、いやあこれだけの音と演奏ははなかなかないですよねえ。 

今日、パリーグでもホークスとファイターズが3勝と並びました。明日ファイターズが勝つと、今年の日本シリーズは、2位と3位の対戦になります。これもまた複雑ですねえ。
(DENON COCO70490 CREST1000 2003年)

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