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共和党の惨敗したのは 国民がバカだから
AC通信No.917 (2022/11/14)AC 論説No. 917 共和党の惨敗
赤い波(The Red Wave)は起きなかった。あれだけ共和党の人気が高かったのに結果は惨敗に近い。中間選挙の計票は各地でまだ続いている。これまでにわかったのは上院選挙では民主党50対共和党49議席で、残りの一席はジョージア州の上院議員選挙が12月5日の決選投票で決まる。共和党が勝てば上院は50対50議席となって、法案投票が対となったら副大統領カマラ・ハリスが決定票を投じることになるから民主党が優勢となった。
下院の結果は月曜日現在までで共和党212対民主党204で、共和党が過半数の218議席を取って多数派となる可能性が高い。しかし多数派でも3席から5席ぐらいと思われる。
投票日の前日まではもっぱらRed Waveの予想で共和党大勝利で下院20議席、上院は2議席から4議席多数となる見通しだったのに結果は上院で負け、下院も10席以下の多数となる見通しである。これでは共和党の惨敗という他はない。
どうしてこんな結果になったのか。バイデンはアメリカの歴史始まって以来最悪の大統領で就任して2年足らずでこの国を滅茶苦茶にしてしまった。今では経済悪化、40年来のインフレ、国境問題と違法移民、麻薬の氾濫と犯罪の増加など、全てが民生問題に直結している。それなのに国民投票の結果は共和党の40年来のブザマな負け方である。
国民はこの選挙を国の現状ではなく、民主党と共和党の政党争いと思って民主党に投票したのだろう。国内で国民の生活に直結する問題が起き、国外ではアフガン撤退の大失敗やアラブ諸国のアメリカ軽視、諸国のアメリカ離れが起きている。それなのに国民はバイデン続投に票を入れたのだ。なんという結果、唖然とする他はない。
サヨクメディアの影響もあっただろう。でも、総じて言えば国民がバカだからである。アメリカ国民の民意がリベラル、左傾化し、DSに引き摺られた結果である。
このような結果となったので囂々たるトランプ批判が起きた。投票前はトランプの支持が候補者の大きな助けだったのに、選挙の結果が出ると多くのトランプが支持した候補者が落選したと指摘するものが出て来てトランプ支持は逆効果だったというのである。勝てば官軍、負ければ賊軍だ。
トランプ支持の有る無しが選挙に影響したかどうかはわからないが、今回の投票で分かったのは国内には「トランプ嫌い」がかなり多いということだった。今回の選挙はトランプの選挙ではない。それでもトランプが嫌いだから多くの若者、女性、黒人が共和党に投票しなかった。特に顕著になったのは公務員、連邦政府でも地方政府でも公務員の中にトランプ絶対反対者がかなりいるという事だった。連邦、地方の公務員票が選挙に与える影響はすごく大きいことが分かったのだ。
トランプ批判とは違って、選挙で決定的な勝利を博したフロリダ州のデサンティス州長の人気がすごく高まり、2024年の大統領候補に推薦してトランプ再出馬に反対する共和党員が増えた。トランプは11月15日に再出馬の決定を発表すると言っていたが、今では多くの共和党議員が発表の延期を勧告している。ジョージア州の上院議員の決選投票が12月5日に行われるからトランプは出馬の発表を遅らせるべきという意見は党員、国民の多くが賛成である。トランプが明日発表するかどうかはわからない。
トランプの影響以外に大きな影響を与えたのはバイデンが大統領命令で学生の学費負債免除を発表したことである。これは実に卑怯な買票行為である。もともと大統領には政府の金を左右する権利が無い。けれどもバイデンが負債を免除すると言えば若者が民主党寄りになる。しかも負債免除に反対しているのは共和党だと言ったら若者は更に反共和党になる。こんな卑劣な買票行為で多くの若者が民主党に投票したのだ。
アメリカでは2年後の選挙運動が始まったがまだ2年もあるので民主党、共和党ともに予測は難しい。現状を見るとトランプは出馬すると思う。デサンティスも出馬するだろう。トランプの人気は今も高いが下がり気味で、デサンティスの人気は上昇気味である。民主党側もバイデンが出馬しない可能性がある。しかしバイデンに代わる有力候補はまだいない。
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