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あとはおまかせ
ロシア人の好みと映画産業
松緒錦江
ロシア人の好みと映画産業
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この「皮肉な運命」という映画は、ソ連時代の寅さん映画のような超人気連作の一本であり、特にこの一本は「大晦日映画」ともいえる作品で、ロシア人が年に一回、必ず思い出しては笑い、何度も見ては楽しまずにはいられない というくらいに、もっとも大衆的娯楽要素とロシア的なユーモアセンスが入った作品だからなのだ。
ロシア人の好みと映画産業
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この「皮肉な運命」という映画は、ソ連時代の寅さん映画のような超人気連作の一本であり、特にこの一本は「大晦日映画」ともいえる作品で、ロシア人が年に一回、必ず思い出しては笑い、何度も見ては楽しまずにはいられない というくらいに、もっとも大衆的娯楽要素とロシア的なユーモアセンスが入った作品だからなのだ。
その筋書きは、至って単純。ある大晦日の日に、恒例になっているサウナに友達と集まってビールを飲む会に参加した男がいた。主人公のさえない男が飲み過ぎて、酔い潰れ、なぜか空港へ向かう。そこで見送るはずの友達と間違って、自分がモスクワから飛行機に乗って、レニングラード(現在のペテルブルク)まで行ってしまうのだ。
さらに驚くべきことには、レニングラードという違う都市にもかかわらず、まったく同じ名前の通りに、ほとんどそっくりのアパートがあり、そこの同じ番号の部屋が、自分のモスクワのアパートの鍵で開いてしまう。それでそこに上がりこんでグウグウ眠っていたところ、金髪美女が帰ってきて大騒ぎになり・・・最終的には、この二人の男女が元々いたお互いの許婚を振り切って、ハッピーエンドになるというお話なのだ。
なんだか、あまりに急激な展開なので、日本人の感覚では最初はついていけないところもある。だが、たしかにこういう「ありえない展開のコメディー感覚」というのが、ロシア人にはたまらないらしい。しかも、ロシア人にとっては、何度同じ映画を見ても、何度も同じ場面で笑って泣けて、そしてあそこのあの表情が素晴らしい!ってなことで、楽しめるようなのだ。
このサイトは 具体的な例から 深く民族性へ 迫る・・・
なんて 変な理屈を 言わないで
楽しましてくれます
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