西村眞悟
皇室典範の本質を観よ
・・・皇室典範とは、 神武創業以来明らかに定まっている皇家の遺訓を成典にしたものである。
従って、本来、皇室典範は、「法律」ではなく 「皇家の成典」つまり「天皇家の家訓」である。
しかるに、この皇室典範が、 当時我が国を占領統治していたGHQの強い意向により 昭和二十二年、国会で法律として制定されたのである。
ここにおいて、皇室典範は、 本質は、皇紀とおなじ二千六百七十六年の歴史を貫く「皇室の家訓」であるが、 形式は、「法律」として存在しているということになる。
では、我らはこの「皇室典範」を、 「皇室の家訓」として扱うべきか「法律」として扱うべきか。
私は、その本質に即して「皇室の家訓」として遇し、 単なる「法律」として扱ってはならないと考えている。
従って、 天皇を廃止することによって日本を解体しようとする共産党や 尊皇の思いを全く有しない徒党を含めて、 天皇陛下の生前退位及び皇位継承の問題を、 単なる「法律問題」として 「国会で議論して決めようとする現在の風潮」に異議を投げかける次第である。
安倍内閣総理大臣や内閣官房長官は、天皇陛下の生前退位に関し、 「コメントを控える」という態度をとっているが、 これが現在、妥当な態度である。