小沢の泣き所「不動産蓄財疑惑」

FACTA
小沢の泣き所「不動産蓄財疑惑」

そもそも政治活動のために都内だけで8カ所ものマンションを購入する必要がどこにあるのか

小沢個人が不動産を売買したら売買益に所得税がかかるが、政治団体の所有にしておけば所得税がかからない。小沢は寄付など人様のお金でマンションを購入し、税金や維持費も寄付金で賄っている。自分の懐を痛めずノーリスクの不動産投資をしているようなものだ。しかも、そうやって得た不動産は、小沢曰く政治団体のものらしいから、将来、陸山会を引き継ぐ者、つまり小沢の子息ら後継者に無税で引き継がれることになる。これでは実質的に小沢の個人資産も同然で、法律の抜け道を熟知した、うまいやり方ですよ

小沢の師匠である田中角栄元首相は不動産転がしで政治資金を作ったが、小沢自身も不動産取引に精通しているとされる。小沢は85年に世田谷区下馬に494平方メートルの土地と建物を購入したが、一度もそこに住むことなくわずか7カ月後に転売し、3千万円の差益を得ていた。後に小沢はこの問題について「居住用に買ったが、自宅としてやや手狭なものしか新築できないことが分かったため売却した」と釈明したが、本来、自宅を買うときは広さなどを事前に十分検討してから購入するもので、いかにも不自然な取引だった。小沢はこの土地を知人の仲介で購入した後、不動産会社社長に売り、社長はさらに転売。結局、この土地は短期間のうちに1億円もの転売益を生んだという

さて、07年12月の政治資金規正法改正で政治資金管理団体が新たに不動産を持つことが禁止され、小沢は「プライム赤坂」というマンションを、過去に200万円の献金を受けた都内の不動産会社に1300万円で売却したという。ところが不動産会社はこの物件を1180万円で売り出したとして「差額が事実上の献金ではないか」と国会で追及を受けた。小沢の不動産蓄財疑惑は解明の緒についたばかりだ
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