霞が関と闘うジャーナリスト

櫻井よしこ
 
「 『国破れて霞が関あり』の現実 バラ撒きでなく、ムダづかい防止を競え 」

まず彼女が1991年から10年間勤務した日本労働研究機構である。事務職での採用にもかかわらず、氏は出勤初日に「ニセ研究員」にされる。給与が研究員の予算から出されるからという理由だった。

同研究機構は研究員60人を擁するという前提で国から補助を受けていたが、25人が欠員、10人はニセ研究員だった。彼女はおかしいと思いながらも、「一生懸命働けば本当の研究員になれるかもしれないと思」ったという。

で、研究機構の実態だが、「ほぼ全員が遅刻、昼休みは3時間」「3時のお茶を飲みながら夕方まで暇をつぶし」「5時になると夕刊」「5時半にはさっさと帰」るのだそうだ。職場の和室大広間では、平日昼間から囲碁大会も開かれた。彼女がレポートを書くと、「生意気だ」「必要ない」と上司に止められた。


当時すでに問題となっていた非正規就労者増加の原因に関して行なった調査で、「大学卒業後、すぐに正社員として就職しなかった人は4年たっても正社員比率が低い」という結論が出た。

同調査結果を発表する段階になって本省の澤田陽太郎労政局長(当時)が、「労働省が法案を通そうとしているときに、都合の悪い結果を発表するのは控えてほしい」と、「横やり」を入れた。

発表は中止され、労働者派遣法の関連法は「無事成立した」と彼女は書く。その後、派遣社員が急増し、現在、大きな社会問題となっていることは周知のとおりだ

こんな人 ↓
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