日本人が持ち帰る楽観の中国像

中韓を知りすぎた男
日本人が持ち帰る楽観の中国像

先日中国視察旅行から帰ってきた某会社重役から宴席に誘われました.彼は中国の発展ぶりを見て「中国が変わった、確実に変化している」と熱心に喋っていました。
そして現地の通訳兼案内の中国人が、「現政府は貧困層の面倒をちゃんと見ないのは問題である」と政府批判を口にしたことについて、これは中国に民主主義が根づき始めているに違いない」と興奮して話していました。

某重役は「以前中国で村落選挙が導入されたという記事を新聞で見たことがある。その後のことは知らないが、近い将来中国が民主国家になっていく証拠である」と断言していました。

某重役を含め日本のマスコミや評論家は中国のプロパガンダに簡単に引っかかってしまいます

中国政府は過去村落選挙を、中国がより開放的で民主的になりつつある証拠として大いに宣伝してきました。

中国では1990年ころから村落選挙が始まっています。しかしこの選挙の目的は農村支配を確実にする手段として導入したのです。

小平は毛沢東のつくった人民公社が破綻していくのを見て、人民公社を廃止しました.ところが困窮した農民たちは政府の指令を聞かなくなり、税金も納めなくなりました。

そこで小平は村落選挙を導入したのです.この選挙の候補者は共産党からしか出ないし、共産党以外の対立候補がでた場合地方政府が動員した武装警官によって候補者やその支持者の村人に襲いかかり潰してしまいます。

村落選挙によって予定通り選ばれた共産党員はその地域の絶対的権限をにぎり、国で定めた税金以外に、道の普請から学校の経費、家畜一頭一
頭の処理まで、様々な名目で農民に費用や手数料の負担を求める「乱収費」が横行しています。

このために腐敗共産党幹部への反発を強め,重い負担に耐えかねた農民たちの万余の農民暴動が後を絶ちません。

中国の発展を礼讃する公式報道の陰に隠れて,これらの農村で起きている容易なる事態を中国政府は他国の目から隠しています。

村落選挙の実態は小平が考えた農民支配を強化するための手段なのです。

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