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新党視野に結束する民主党「仙谷嫌悪派」

新党視野に結束する民主党「仙谷嫌悪派」(鈴木 哲夫=ジャーナリスト)
2010年11月9日 リベラルタイム

仙谷の人事は、なんと代表選挙の前夜、九月十三日から早くも始まっていた。
「原口(一博総務相)と山田(正彦農林水産相)は外すしかない。小沢を応援したからな。あと岡田(克也外務相)も外務大臣を外すしかない。アメリカは岡田をよく思っていない」

仙谷と岡田の対立
 岡田は、代表選挙の際も小沢の出馬を非難する趣旨の発言をする等、非小沢側にいた。ところが、八月に米軍普天間基地問題等難題を多く抱えるアメリカから、
「岡田では日米間の話し合いがうまくいかない。外して欲しい」
 との意向が菅・仙谷に伝えられて、その時点で「外相外し」が規定路線となった。
 加えて次のような理由もあった。
「仙谷さんは、ポスト菅は可愛がってきた前原さんにしたい。その時のライバルは岡田さん。ここは、早めに岡田さんの芽を摘んでおこうということもあったんだろう」(民主党小沢グループ中堅議員)
この時期の幹事長は嫌がらせに近い。それがわかっていたから、岡田さんにしては珍しく外相留任を強く希望したんだ」(同議員)
 案の定、国会で小沢問題を追及された菅や仙谷は、
「岡田幹事長に任せてある。(離党勧告等は)執行部が行う話で、こちらがとやかくいう話ではない」
 と答弁し、岡田へプレッシャーをかけ全責任を負わせる姿勢を見せた。
 
さらに、仙谷は最近、玄葉国家戦略担当相を「できる奴」「前原の次の総理候補だ」等と周辺に語りベタ褒めしている。そこには理由がある。
「玄葉さんは、かねてから『岡田さんを総理にする』と公言してきた。ポスト菅の代表選挙で、前原さんに対抗して岡田さんが出る場合、その岡田さんを玄葉さんが支える可能性がある。玄葉さんは二〇〇五年の選挙対策委員長の時から、面倒を見ている若手も多くに信望があり侮れない。そのため、仙谷さんが玄葉さんを褒めるのは、明らかに岡田さんと引き離して、自分のほうに引き込もうという作戦だ。次の次の総理等と甘い言葉をかけている理由はそれ」
 
原口もまた、菅・仙谷から、いっそう一線を画すようになった。
 総務相を外された時には、「胸の中に熱い火箸を押し付けられたような思いだ」と話し、菅内閣の現実路線に対しては、「赤い財政市場主義」とまで痛烈な比喩をした。そして、「民主党が最終の理想形だとは思っていない」と、新たな政策集団をつくることも示唆しているほどだ。
 
鳩山政権時代の内閣にいた一人はいう。
「菅・仙谷が、露骨に人事というもっともわかりやすく稚拙な手段でやってくるなら、こっちは大人の政治家として、政策で非主流派の結束を図る。菅内閣には、国家ビジョンもなければ外交も経済も無能だ。野党丸呑みで、政権をただ維持するだけが目的。我々は勉強会を通じて、民主党の原点の政策集団になって、退陣に追い込むつもりでやる」

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