こだわりの技術屋。これが日本のより所だ

大前 研一
日本の競争力の源泉(後編)
一般論も いいのですが
私が おもしろいと 思ったのは 


人気のある職種を調べるには、その国の女性が理想とする結婚相手を調査すればいい。技術者と結婚したい女性と弁護士と結婚したい女性のどちらが多いのか。ケネディ大統領の時代は圧倒的に技術者であった。わたしがマサチューセッツ工科大学で原子力を研究したのも、何を隠そう、そういう不純な動機があればこそである。
しかし今では様変わりした。わたしも米国の大学で講義をするとビックリすることがある。原子力工学科に行ってみると、米国人の学生はゼロ。クラスの規模はわたしのいた時代の5分の1くらいに縮小してしまっており、学生はほとんど全部アフリカからの留学生だ。しかも国から奨学金をもらって来ているようなエリートたちばかりなのだ。
・・・・アフリカからの留学生の中には、政情不安定な国から来ている人がいる。事実上の軍事政権下の国から来ている人もいる。そういう人たちに原子力のテクノロジーを教えていいものだろうか、

なぜゲームやオタク文化が強いのか。それは文科省が「管理していない」からだ。だから優秀な人材が育つ。逆にいえばカリキュラムに載ってしまうと駄目な人間になる。中国やインドにいくらでもいるような、勉強だけできる駄目人間が粗製濫造されるのだ。
 日本人は基本的に優秀なのだ。文科省さえ邪魔をしなければである。ところが大会社に入ってくるのは、文科省にどっぷりつかったような当たり前の教育を受けたような人ばかりだ。良い大学を出て良い会社に入る、それだけを考えて育った人材が、世界に対する競争力を持てるはずがない。文科省というヘッドギアを教育から外せと、わたしは叫び続けているのだが、当の文科省に聞く耳はないようだ。

・・・・当たり前の人間の集団になったら日本の強さは失われるのだ。中国やインドにはいないような こだわりの技術屋。これが日本のより所 である・・・・

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