アメリカ軍の非道を「戦争の悲惨さ」というNHK

西尾幹二
今年の夏の「戦争」の扱い(一)

秋田の土崎という小都市が終戦の日の午前中に猛爆を受けたことがNHKニュースの時間帯で回想された

テレビのナレーションは「戦争の悲惨さ」と言った。そのゆかりの人も同じ言葉を語った。アメリカ軍の非道とはいわなかった。アメリカ軍が憎いともいわなかった。戦争の終結がわかっていて、その直前に、やらないでもいい爆撃をした勝ち誇る米軍の民間人殺傷の空爆の無法を語る言葉はテレビからは聞こえてこなかった
いつもそうだった。NHKでも民放でも、「戦争の悲惨さ」としてすべてを一般論のように語る。戦争一般の悲惨さなのであって、日米戦争の米軍空襲による悲惨さなのではない。8月15日の正午まで、全国いたる処で、田舎道を歩いている老婆でも、学校に行く途中の小学生でも(この年日本に夏休みはなかった)、しらみつぶしに機銃掃射を浴びせたアメリカ空軍の戦争のやり方の卑劣さなのではない。どこまでも「戦争の悲惨さ」なのだった。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 「悪い政党」... 馬鹿の国民は... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。