ヨーロッパではナチスがしている行為をアジアではアメリカがしている

西村眞悟
お国を思ふ心なし、また、シートンについて

さて、本日産経朝刊の「主張」欄に、「シートン思う夏」という社説が載っている。本年が「シートン動物記」のシートン生誕から百五十年だとは初めて知った。
 社説は、動物記のなかの動物たちとアメリカの西部開拓で死滅したバイソン達のことを書く。
 しかし、アメリカインディアンのことには触れていない。西部開拓で絶滅していったのは動物達だけではない。人間も絶滅したのだ。
 今、手元を探しても見つからないので記憶だけで書くが、シートンが「この本を書くために生まれてきたのではないか」と思う本は、「レッドマンの心」という本だ。
 晩年のシートンは、サンフランシスコで、二十歳か八十歳か分からない人物(女性)に会う。そして、彼女からレッドマン(アメリカインディアン)の心を教えられる。その聞き取りが「レッドマンの心」である。
 そして、この本を読むと、レッドマンの心と日本人の心がそっくりなのを知って驚くのである。
 また白人がレッドマンを襲い滅ぼしていくときの残虐行為は、大東亜戦争でアメリカ軍がした行為と全く同じである。アジアの前線を視察したリンドバーグは、ヨーロッパではナチスがしている行為をアジアではアメリカがしている、と言った。

 レッドマンと日本人、そのそっくりな心情を次に書いておく。
シートンの聞き取りより。
インディアンの母が言った。
「友と二人で戦場に行って、友が敵に囲まれているのに、自分だけ帰ってきてはなりません。友を助けに戻りなさい。友を助けることができなかったら、友と共に討ち死にするのです。」

連邦政府に墳墓の地から立ち退きを命令された酋長が言った。
「白人の神は、ただ白人だけを可愛がる。しかし、自分たちのグレイトスピリッツは、そのような依怙贔屓はなさらない。
 白人は、死ねばどこか別の世界に行ってしまい地上のことは忘れる。しかし、我々のご先祖は、決して地上のことは忘れない。 ご先祖は時々、あの美しい峰のうえに来たり、あの湖の畔に帰ってきて我々のことを見守ってくれている。」
 これらレッドマンの心は、靖国の母のようであり、お盆の行事を続ける心情、そして、靖国で会おうと言った心情とそっくり同じである。

 動物達を追い詰めるのと同じように、ヨーロッパやアメリカの白人は人間も追い詰めた。
これが、二十世紀前半までの世界である。この流れと戦ったのが、唯日本一国である。ここが分からなければ、我が国の近現代は分からない。
 シートンは、インディアンの老婆に教えられて分かった。
 今の日本人、とりわけ村山富市や菅直人は分からない。
 だから、各々馬鹿な談話を出して子々孫々にまで恥を伝えることになった。
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