親が子を殺したり、子が親を殺す事件も増えている。
親子関係の崩壊は、やがて老いた時に自分の身に降りかかる。
看護士の妹は愛知県へ嫁に行き、介護施設へ永年勤めている。
勤め始めてすぐ(30年前くらい)、妹が溜息つきながら仕事の話をした言葉が忘れられない。
「親を施設に入れて会いに全く来ない子供さんが多い。しかも、亡くなる前にも会いにこず、亡くなってから連絡すると『そちらで亡骸はどうにかしてくれ』と言う、『でも、お金が残っていますがどうしますか?』と聞くと直ぐに取りに来た。最初の頃は”なんて酷い子供だろう!
”と頭にきたけど、でも、そういう親子関係を築いてきたのはご本人なんだよね。仕方ないよな~~と思うようになったよ」
すでに”姥捨て山”復活しているのだ!
いや?随分昔の映画で記憶が薄いのだが、”姥捨て山物語”は、一家の食いブチを減らすために年老いた親が子を想い、子が親の想いに苦汁の選択で、親を背中に担いで山中に置いてくるという悲しくも美しい親子関係の映画だったと記憶しているから、現代の親子関係とはちょっと違うかも知れない。
私自身もグループホームの時は、1ヶ月に2回~4回しか会いに行かなかった。
遠方だったせいもあるが、気が・足が重かった。
グループホームは狭いので重~い”気”が充満していて、施設内に入るだけで疲れて眠くなる。
もしかしたら?”親の介護から逃げた”という自分自身への自責の念もあると思うが、お年寄りが持つ”気?”に押しつぶされそうになり、長時間いる事ができなかった。
特老に移ってからは、自宅から近くなった事や、施設が大きいので”気”が緩和され、気分が楽になり、長期出張以外は1日~2日おきに会いに行き一緒に散歩を楽しめる。
やがては自分も通る道、”老い”をしっかり学ばせて頂きます。