ブルガリアの昔話
動物がくれた年
お星さまの光までこおりそうな、寒い冬の夜のこと。ウマとウシとイヌが、ふるえながらトボトボ歩いていました。
「ねぇ、ぼくもうこごえそうだ」
「わたしもだよ。どこか寒さをしのげるところをさがさなきゃ、死んでしまう」
「あ、あそこにあたたかそうな家があるよ」
「中に入りたいなぁ」
「たのんでみようか」
明かりのついた家までたどりつくと、おそるおそる . . . 本文を読む
月日は淀みなく流れてゆく。みつの涙ぐましい働きでシカもいつしか七歳になった。この時、父の善之助が猪苗代の町の代官屋敷に奉公しておると教えてくれる人があった。これを知ったシカは、親に会いたい一念から一里半の野道を唯一人とぼとぼと猪苗代まで出かけて行った。
尋ね当てた代官屋敷のいかめしい門構えに、シカは気後れがして入りかね、幾度か門を行きつ戻りつしているシカの姿を不審に思った門番の老爺がシカを優し . . . 本文を読む
09:29 from Keitai Web
今日はとっても楽しかったね♪明日はもーっと楽しくなるね♪ねっハム太郎。のハム太郎…は除く。
12:00 from Keitai Web
以前に同僚で先輩の本を読むスタイルを見て感心しました。それは一度ならず三度見るというものです。学歴のことでコンプレックスがある人ですが、負けず嫌いで不器用です。
12:03 from Keitai Web
そういう . . . 本文を読む
日本の名作
でんでんむしのかなしみ/かたつむりのうた
一匹のでんでんむしがありました。
ある日、そのでんでんむしは、たいへんなことに、気がつきました。
「わたしは今まで、うっかりしていたけれど、わたしの背中のからの中には、かなしみがいっぱい、つまっているのではないか」
この悲しみは、どうしたらよいでしょう。でんでんむしは、お友達のでんでんむしのところに、やっていきました。
「わたし . . . 本文を読む
これから昭和の雑誌に書いてあったものを紹介していこうと思いました。
昔の字体や表現でわかりずらいところがあるのですが、なんとなく情感豊かな文体が心に入ってきます。こういうのもいいかなと思います。
嘉永の頃、やがて黎明日本の姿が照らし出されようとする時代の事であった。
名にし負う磐梯の山の懐に抱かれた猪苗代湖の、それも西の片ほとり三城潟といふ小さなに、野口といふ貧しい農家があった。杖と . . . 本文を読む